クイック Research Memo(3):「人材」・「情報」サービスを通じて企業経営をバックアップ(2)
[20/12/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
3. 事業内容
クイック<4318>は人材サービス事業、リクルーティング事業、情報出版事業、その他(IT・ネット関連事業、海外事業)の5つの事業を展開している。主力の人材サービス事業が売上高、営業利益ともに約3分の2を占める(2020年3月期)が、人材サービス事業以外も活発な動きを見せている。2020年6月にはリクルーティング事業においてジャンプ(株)をグループ化するなど、コロナ禍のなかでも事業の基盤・機能の強化を進めている。
(1) 人材サービス事業
人材サービス事業では、人材紹介や人材派遣、紹介予定派遣、業務請負などを展開している。主力は人材紹介で、就業希望者と求人企業にとって最適なマッチングを行っている。同社は、看護師やMR、施工管理技術者といったニッチな専門職紹介のノウハウを深掘りし横展開することで収益の拡大を図っている。また、専門職の労働需給はタイトとはいえ少しずつ競争が激化しており、システム開発には最新の技術を積極的に取り入れている。このため、同社のスマートフォンアプリや登録サイト、コンテンツは人気があり、「看護roo!」など主要9サイトは業界内でも高い評価を受けている。この結果、同社は人材サービス事業のシェアを拡大し、営業利益率で18.8%(2020年3月期)と業界の中でも比較的高い水準を維持している。一方、人材派遣では、地域特性や得意分野に絞って業務を展開しており、医療福祉分野に強みを持つ「メディケアキャリア」といったサイトを有している。また、保育士の派遣・紹介に関しては、大阪で転職を希望する保育士をターゲットとした専門サイト「ほいとも大阪」を運営するほか、大阪府で小規模認可保育園・認可保育所「こぐまの森保育園」も運営している。
(2) リクルーティング事業
リクルーティング事業では、求人情報サイトや求人情報誌などに掲載する広告の案内から求人企業のニーズに合わせた広告制作までを行っており、(株)リクルートのトップ代理店の1社として、Webサイト「リクナビ」やフリーペーパー「タウンワーク」などリクルート系メディアをメインに取り扱っている。近年急速に普及している求人情報検索エンジン「Indeed」は取扱高が好調で、シルバーパートナーからゴールドパートナーへと格上げになった。その他、採用パンフレットや適性検査など採用支援ツールの制作など、リクルートのメディアに自社企画を交えた様々なサービスを提供しており、求人企業が抱える採用・人事の課題解消に向けた高いコンサルティング能力にも定評がある。ちなみに、これらのサービスは同社の求人企業向けサイト「採用サロン」に集約されており、新たな顧客開拓の窓口にもなっている。なお、2020年6月にジャンプを子会社化した。ジャンプの持つ採用戦略を構築するノウハウと同社リクルーティング事業の連携により、求人広告から採用戦略・企画立案、人事担当者育成、入社後研修といった周辺サービスまでのワンストップサービスを強化する考えだ。
(3) 情報出版事業
情報出版事業では、子会社の(株)カラフルカンパニーが北陸3県と新潟県において地域情報誌の出版やポスティングサービス、「ココカラ。」ブランドで展開するコンシェルジュサービス(対面相談サービス)などの事業を行っている。地域情報誌の出版では、地元情報に特化した幅広いジャンルのフリーペーパーなどに飲食店や住宅メーカー、求人などの広告を掲載して発行する。ポスティングでは折り込みチラシなどを各家庭に配布する。コンシェルジュでは転職や家づくり、結婚などを考える人と企業を対面カウンターでマッチングさせるサービスを展開している。また「Indeed」では、北陸本社の代理店で唯一ゴールドパートナーグループの一員として認定されている。
(4) その他(IT・ネット関連事業、海外事業)
IT・ネット関連事業では、子会社の(株)HRビジョン(旧社名「(株)アイ・キュー」)が人事・労務に関する情報ポータルサイト「日本の人事部」の企画・運営や「HRカンファレンス」など、「日本の人事部」ブランドによるイベントの企画・運営、Webプロモーション支援といったHRビジネス関連の事業を行っている。「日本の人事部」は経営者や人事担当者など18万人近い人事キーパーソンが正会員登録しているサイト、「HRカンファレンス」は人事キーパーソンが集う日本最大規模のHRイベントであり、ともに強いブランド力を誇る。また、2019年10月にIT・AIテクノロジーに強いクロノスを子会社化した。これによりグループ内のシステム開発や顧客企業のエンジニア育成に活用していく考えである。海外事業では、現地の日系企業を対象に、米国や英国では人材紹介や人材派遣、中国では人事労務コンサルティングや人材紹介、ベトナムやメキシコ、タイでも日系企業向けに人材紹介を手掛けている。なお、これらのネットワークを利用して、グローバル規模の転職支援事業「クロスボーダーリクルートメント」の開発を進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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3. 事業内容
クイック<4318>は人材サービス事業、リクルーティング事業、情報出版事業、その他(IT・ネット関連事業、海外事業)の5つの事業を展開している。主力の人材サービス事業が売上高、営業利益ともに約3分の2を占める(2020年3月期)が、人材サービス事業以外も活発な動きを見せている。2020年6月にはリクルーティング事業においてジャンプ(株)をグループ化するなど、コロナ禍のなかでも事業の基盤・機能の強化を進めている。
(1) 人材サービス事業
人材サービス事業では、人材紹介や人材派遣、紹介予定派遣、業務請負などを展開している。主力は人材紹介で、就業希望者と求人企業にとって最適なマッチングを行っている。同社は、看護師やMR、施工管理技術者といったニッチな専門職紹介のノウハウを深掘りし横展開することで収益の拡大を図っている。また、専門職の労働需給はタイトとはいえ少しずつ競争が激化しており、システム開発には最新の技術を積極的に取り入れている。このため、同社のスマートフォンアプリや登録サイト、コンテンツは人気があり、「看護roo!」など主要9サイトは業界内でも高い評価を受けている。この結果、同社は人材サービス事業のシェアを拡大し、営業利益率で18.8%(2020年3月期)と業界の中でも比較的高い水準を維持している。一方、人材派遣では、地域特性や得意分野に絞って業務を展開しており、医療福祉分野に強みを持つ「メディケアキャリア」といったサイトを有している。また、保育士の派遣・紹介に関しては、大阪で転職を希望する保育士をターゲットとした専門サイト「ほいとも大阪」を運営するほか、大阪府で小規模認可保育園・認可保育所「こぐまの森保育園」も運営している。
(2) リクルーティング事業
リクルーティング事業では、求人情報サイトや求人情報誌などに掲載する広告の案内から求人企業のニーズに合わせた広告制作までを行っており、(株)リクルートのトップ代理店の1社として、Webサイト「リクナビ」やフリーペーパー「タウンワーク」などリクルート系メディアをメインに取り扱っている。近年急速に普及している求人情報検索エンジン「Indeed」は取扱高が好調で、シルバーパートナーからゴールドパートナーへと格上げになった。その他、採用パンフレットや適性検査など採用支援ツールの制作など、リクルートのメディアに自社企画を交えた様々なサービスを提供しており、求人企業が抱える採用・人事の課題解消に向けた高いコンサルティング能力にも定評がある。ちなみに、これらのサービスは同社の求人企業向けサイト「採用サロン」に集約されており、新たな顧客開拓の窓口にもなっている。なお、2020年6月にジャンプを子会社化した。ジャンプの持つ採用戦略を構築するノウハウと同社リクルーティング事業の連携により、求人広告から採用戦略・企画立案、人事担当者育成、入社後研修といった周辺サービスまでのワンストップサービスを強化する考えだ。
(3) 情報出版事業
情報出版事業では、子会社の(株)カラフルカンパニーが北陸3県と新潟県において地域情報誌の出版やポスティングサービス、「ココカラ。」ブランドで展開するコンシェルジュサービス(対面相談サービス)などの事業を行っている。地域情報誌の出版では、地元情報に特化した幅広いジャンルのフリーペーパーなどに飲食店や住宅メーカー、求人などの広告を掲載して発行する。ポスティングでは折り込みチラシなどを各家庭に配布する。コンシェルジュでは転職や家づくり、結婚などを考える人と企業を対面カウンターでマッチングさせるサービスを展開している。また「Indeed」では、北陸本社の代理店で唯一ゴールドパートナーグループの一員として認定されている。
(4) その他(IT・ネット関連事業、海外事業)
IT・ネット関連事業では、子会社の(株)HRビジョン(旧社名「(株)アイ・キュー」)が人事・労務に関する情報ポータルサイト「日本の人事部」の企画・運営や「HRカンファレンス」など、「日本の人事部」ブランドによるイベントの企画・運営、Webプロモーション支援といったHRビジネス関連の事業を行っている。「日本の人事部」は経営者や人事担当者など18万人近い人事キーパーソンが正会員登録しているサイト、「HRカンファレンス」は人事キーパーソンが集う日本最大規模のHRイベントであり、ともに強いブランド力を誇る。また、2019年10月にIT・AIテクノロジーに強いクロノスを子会社化した。これによりグループ内のシステム開発や顧客企業のエンジニア育成に活用していく考えである。海外事業では、現地の日系企業を対象に、米国や英国では人材紹介や人材派遣、中国では人事労務コンサルティングや人材紹介、ベトナムやメキシコ、タイでも日系企業向けに人材紹介を手掛けている。なお、これらのネットワークを利用して、グローバル規模の転職支援事業「クロスボーダーリクルートメント」の開発を進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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