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テクマト Research Memo(4):2021年3月期第2四半期累計業績はコロナ禍において実質2ケタ増収増益を達成

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2021年3月期第2四半期累計業績の概要
テクマトリックス<3762>の2021年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比5.0%増の14,483百万円、営業利益で同25.2%増の1,682百万円、経常利益で同25.4%増の1,680百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同27.2%増の1,108百万円といずれも過去最高を更新した。2021年3月期より会計基準において新収益認識基準を適用したことに伴い、売上高で2,022百万円、営業利益で160百万円目減りした格好となっている。従来基準で換算した場合、売上高は前年同期比19.6%増の16,506百万円、営業利益は同37.1%増の1,842百万円となり、コロナ禍においても業績は大きく伸長した格好となっている。

また、会計基準変更の影響を受けない受注高について見ると、情報基盤事業を中心に前年同期比17.3%増の17,017百万円と2ケタ増ペースが続き、期末受注残高についても同44.1%増の25,750百万円と大幅増となった。アプリケーション・サービス事業におけるクラウドサービスが順調に積み上がっていることに加えて、情報基盤事業でもクラウド型のネットワーク・セキュリティサービスの需要が急拡大し、大型案件を複数受注したことが増加要因となっている。

コロナ禍によって各種展示会が中止となり、見込み顧客の獲得機会減少による受注面での影響が懸念されたが、Webセミナーなどを開催するなどして対応し、全体で見れば影響は軽微にとどまった。ただ、アプリケーション・サービス事業で、対面型のIT研修サービスを行うカサレアルについては受注キャンセルの発生により苦戦を強いられたほか、ソフトウェア品質保証分野のうち金融機関向けについても、プロジェクト着手時期の遅れや一時凍結といった動きが出るなど、影響が少なからず出ている。

売上総利益率は前年同期の35.2%から36.4%と上昇しているが、旧基準で見ると32.9%と逆に低下している。これは売上原価率の高い情報基盤事業の売上構成比が、前年同期の67.5%から旧基準ベースで72.5%と大きく上昇したことが要因となっている。一方で、販管費はテレワークの導入により交通費や交際費などが減少したことに加え、展示会の中止等により広告宣伝費も減少し、前年同期比で2.3%増に抑えることができた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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