キャリアリンク Research Memo(7):2022年3月期業績は2021年2月期並みを目指していく方針
[20/12/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
3. 今後の成長戦略
キャリアリンク<6070>は毎年3ヶ年の中期経営計画を策定しているが、今回は2021年2月期の業績が大きく伸長する見通しであることや、新型コロナウイルス感染症の動向が不透明なことから、発表を取りやめており、2021年4月の本決算発表時に改めて公表する予定にしている。
なお、2021年度からは決算期を3月期に変更することを決定しており、2022年3月期は13ヶ月の変則決算となる。ここ数年、官公庁案件を中心に契約期間が4月から翌年3月までの完成請負案件(売上高及び売上原価は3月に計上)の受注が増加しており、事業活動時期とその業績成果が計上される時期の「期ずれ」の影響が大きくなってきたためだ。3月決算に変更することでこうした問題が解消され、事業期間中の業績動向が適切に反映されるようになる。
このため、2022年3月期の業績についての前期比較は難しくなるが、同社では2021年2月期並みを目指していくとしている。2021年2月期は官公庁向け大型BPO案件の受注があったため、その反動減を懸念する向きもあるが、官公庁向けや民間企業向けに今後も新規のBPO案件を受注することで堅調な売上が見込まれる。同社では過去の業務実績が評価され、複数のBPO事業者から協業先として多く声が掛かるようになってきており、こうした協業先と組むことで、新たな大型案件の受注も可能となってきている。また、官公庁向けに関しては、従来のように臨時給付金やマイナンバー関連業務だけでなく、今後は受注案件の業務内容も多岐に広がっていく見通しだ。事務系人材サービス事業については、今後も顧客先や業務内容などのポートフォリオを拡充し、特定案件の依存度を引き下げていくことで、安定的な成長を目指していく戦略となっている。
製造系人材サービス事業については、新規顧客の開拓により2022年3月期以降の成長を目指していく考えだ。注力エリアとしては関東や九州エリアなどが候補となる。また、外国人労働者の活用も継続して取り組んでいく。外国人の人材サービスとして、「留学生チーム派遣サービス」や「外国人エンジニア紹介サービス」などを中心に展開してきたが、2019年6月に出入国在留管理庁から「特定技能外国人登録支援機関」の認定を取得したことで、新たに特定技能1号※の外国人を対象とした「特定技能導入支援サービス」も開始しており、多様な顧客ニーズを取り込んでいく考えだ。
※介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の14業種において相当程度の知識と技能を有すると認められた外国人向けの在留資格で、通算で上限5年まで在留資格を得られる。
また、営業系人材サービス事業に関しては、主力のキャッシュレス決済導入提案業務を継続していくほか、2022年3月期以降は今まで蓄積してきたナレッジと組織力を生かして、新規商材並びに新規顧客の開拓にも注力していくことで、成長を目指していく考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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3. 今後の成長戦略
キャリアリンク<6070>は毎年3ヶ年の中期経営計画を策定しているが、今回は2021年2月期の業績が大きく伸長する見通しであることや、新型コロナウイルス感染症の動向が不透明なことから、発表を取りやめており、2021年4月の本決算発表時に改めて公表する予定にしている。
なお、2021年度からは決算期を3月期に変更することを決定しており、2022年3月期は13ヶ月の変則決算となる。ここ数年、官公庁案件を中心に契約期間が4月から翌年3月までの完成請負案件(売上高及び売上原価は3月に計上)の受注が増加しており、事業活動時期とその業績成果が計上される時期の「期ずれ」の影響が大きくなってきたためだ。3月決算に変更することでこうした問題が解消され、事業期間中の業績動向が適切に反映されるようになる。
このため、2022年3月期の業績についての前期比較は難しくなるが、同社では2021年2月期並みを目指していくとしている。2021年2月期は官公庁向け大型BPO案件の受注があったため、その反動減を懸念する向きもあるが、官公庁向けや民間企業向けに今後も新規のBPO案件を受注することで堅調な売上が見込まれる。同社では過去の業務実績が評価され、複数のBPO事業者から協業先として多く声が掛かるようになってきており、こうした協業先と組むことで、新たな大型案件の受注も可能となってきている。また、官公庁向けに関しては、従来のように臨時給付金やマイナンバー関連業務だけでなく、今後は受注案件の業務内容も多岐に広がっていく見通しだ。事務系人材サービス事業については、今後も顧客先や業務内容などのポートフォリオを拡充し、特定案件の依存度を引き下げていくことで、安定的な成長を目指していく戦略となっている。
製造系人材サービス事業については、新規顧客の開拓により2022年3月期以降の成長を目指していく考えだ。注力エリアとしては関東や九州エリアなどが候補となる。また、外国人労働者の活用も継続して取り組んでいく。外国人の人材サービスとして、「留学生チーム派遣サービス」や「外国人エンジニア紹介サービス」などを中心に展開してきたが、2019年6月に出入国在留管理庁から「特定技能外国人登録支援機関」の認定を取得したことで、新たに特定技能1号※の外国人を対象とした「特定技能導入支援サービス」も開始しており、多様な顧客ニーズを取り込んでいく考えだ。
※介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の14業種において相当程度の知識と技能を有すると認められた外国人向けの在留資格で、通算で上限5年まで在留資格を得られる。
また、営業系人材サービス事業に関しては、主力のキャッシュレス決済導入提案業務を継続していくほか、2022年3月期以降は今まで蓄積してきたナレッジと組織力を生かして、新規商材並びに新規顧客の開拓にも注力していくことで、成長を目指していく考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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