エレマテック Research Memo(1):成長市場の追求に高付加価値型ビジネスという軸を追加、中長期的な収益拡大へ
[20/12/23]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
エレマテック<2715>は電子材料を得意とするエレクトロニクス商社。2009年に高千穂電気株式会社と大西電気株式会社が合併して誕生した。その後2012年に豊田通商<8015>グループ入りした。
1. 2021年3月期第2四半期は新型コロナウイルス感染症の影響による、自動車市場における生産活動停滞の影響を受け前年同期比3.3%減収、同7.5%営業減益
2021年3月期第2四半期の業績は、売上高85,164百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益2,152百万円(同7.5%減)、経常利益2,033百万円(同10.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,409百万円(同15.7%減)となった。アフターマーケットでのドライブレコーダーなど順調に拡大した分野・商材もあったが、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響で自動車向けが減少し黒物家電向けも低調に推移したことから全体では減収となった。商品構成の変化で粗利率が若干低下。コロナの影響による旅費交通費等の減少によって販管費は前年同期比で減少したが減収による売上総利益額の減少を補えず営業利益は減益となった。但し四半期別の傾向では、第1四半期(会計期間)の業績はコロナの影響で大きく落ち込んだが、第2四半期(同)にはほぼ前年同期並みに回復した。
2. 2021年3月期は7.7%の営業減益を予想、配当は年間32円の予定
2021年3月期通期については、第2四半期の結果を踏まえて現時点では売上高174,000百万円(前期比0.9%減)、営業利益4,400百万円(同7.7%減)、経常利益4,200百万円(同6.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,900百万円(同11.1%減)と予想されている。マーケット別では、Broad Marketはドライブレコーダーやモーター等が牽引し増収が見込まれるが、Digital Electronics(液晶、タッチパネル、モバイル端末等)やAutomotiveは減収予想。販管費は引き続き減少する見込みだが、第1四半期の落ち込みが響いて通年でも営業減益が予想されている。年間配当は32円(上半期13円実績、期末19円予定)と前期並みを予定している。
3. 中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表、3つの戦略を強化
前回の中期経営計画「エレマテック・クロス」は2020年3月期で終了したが、その結果及び課題を踏まえて、2023年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表した。主要戦略として「高付加価値型ビジネスの拡大」、「国内外有力顧客の開拓」、「自動車領域への注力」を掲げている。定量的な目標値は発表されていないが、この計画を推進・実行していくことで、単なる量的拡大だけでなく、質的な改善を目指していく方針だ。特に高付加価値型ビジネスでは、ゲーム機関連商材や衛生関連製品等の新規商材の拡充が順調に進んでいる。
■Key Points
・成長市場の追求と、高付加価値型ビジネスの2つの軸で収益成長を目指す
・2021年3月期第2四半期はコロナの影響により7.5%営業減益、通期では7.7%営業減益を予想
・新中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表、主に3分野に注力し、量的拡大+質的改善を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<ST>
エレマテック<2715>は電子材料を得意とするエレクトロニクス商社。2009年に高千穂電気株式会社と大西電気株式会社が合併して誕生した。その後2012年に豊田通商<8015>グループ入りした。
1. 2021年3月期第2四半期は新型コロナウイルス感染症の影響による、自動車市場における生産活動停滞の影響を受け前年同期比3.3%減収、同7.5%営業減益
2021年3月期第2四半期の業績は、売上高85,164百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益2,152百万円(同7.5%減)、経常利益2,033百万円(同10.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,409百万円(同15.7%減)となった。アフターマーケットでのドライブレコーダーなど順調に拡大した分野・商材もあったが、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響で自動車向けが減少し黒物家電向けも低調に推移したことから全体では減収となった。商品構成の変化で粗利率が若干低下。コロナの影響による旅費交通費等の減少によって販管費は前年同期比で減少したが減収による売上総利益額の減少を補えず営業利益は減益となった。但し四半期別の傾向では、第1四半期(会計期間)の業績はコロナの影響で大きく落ち込んだが、第2四半期(同)にはほぼ前年同期並みに回復した。
2. 2021年3月期は7.7%の営業減益を予想、配当は年間32円の予定
2021年3月期通期については、第2四半期の結果を踏まえて現時点では売上高174,000百万円(前期比0.9%減)、営業利益4,400百万円(同7.7%減)、経常利益4,200百万円(同6.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,900百万円(同11.1%減)と予想されている。マーケット別では、Broad Marketはドライブレコーダーやモーター等が牽引し増収が見込まれるが、Digital Electronics(液晶、タッチパネル、モバイル端末等)やAutomotiveは減収予想。販管費は引き続き減少する見込みだが、第1四半期の落ち込みが響いて通年でも営業減益が予想されている。年間配当は32円(上半期13円実績、期末19円予定)と前期並みを予定している。
3. 中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表、3つの戦略を強化
前回の中期経営計画「エレマテック・クロス」は2020年3月期で終了したが、その結果及び課題を踏まえて、2023年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表した。主要戦略として「高付加価値型ビジネスの拡大」、「国内外有力顧客の開拓」、「自動車領域への注力」を掲げている。定量的な目標値は発表されていないが、この計画を推進・実行していくことで、単なる量的拡大だけでなく、質的な改善を目指していく方針だ。特に高付加価値型ビジネスでは、ゲーム機関連商材や衛生関連製品等の新規商材の拡充が順調に進んでいる。
■Key Points
・成長市場の追求と、高付加価値型ビジネスの2つの軸で収益成長を目指す
・2021年3月期第2四半期はコロナの影響により7.5%営業減益、通期では7.7%営業減益を予想
・新中期経営計画「エレマテックNEXT」を発表、主に3分野に注力し、量的拡大+質的改善を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<ST>