萩原電気HD Research Memo(5):2Qは減収減益も、2Q単独業績の想定以上の回復で予想上回る着地(2)
[20/12/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■萩原電気ホールディングス<7467>の業績動向
2. 2021年3月期第2四半期のセグメント別状況
(1) デバイス事業
売上高は43,292百万円(前年同期比14.8%減)、営業利益は916百万円(同34.8%減)、営業利益率は2.1%(前年同期は2.8%)となった。
自動運転(ADAS)関連を中心とした先進運転支援システム関連需要などは引き続き堅調であったが、コロナ禍の影響で主要ユーザーにおける自動車生産台数が大きく落ち込んだことにより大幅な減収となった。利益面では、液晶関連など相対的に利益率が低く経費(運送費等)がかかる製品の売上比率が上がったこと、商流変更に伴う経費増があったこと、引き続き人材を中心とした投資を継続していることなどから利益率は低下した。
a) デバイス事業:得意先別売上高
デバイス事業における得意先別売上高では、デンソー向けが28,907百万円(前年同期比11.2%減)、トヨタ自動車向けが1,109百万円(同69.2%減)、東海理化<6995>向けが1,736百万円(同22.3%減)、その他4,174百万円(同22.0%減)、海外拠点得意先が7,366百万円(同3.9%増)となった。
トヨタ自動車向けが大きく減少したのは、商流変更があった(トヨタ自動車の広瀬工場向けがデンソーの広瀬工場に振り替わった)ためで、実質は変わっていない。また海外拠点得意先が増加しているのは、デンソーの米国子会社が堅調であったことに加え、トヨタ自動車がシェアを伸ばしている中国で、コロナ禍からの回復が比較的早かったことによる。
b) デバイス事業:地域別売上高
デバイス事業における地域別売上高は、日本35,926百万円(構成比83.0%、前年同期比17.9%減)、アジア2,649百万円(同6.1%、同4.9%増)、アメリカ4,110百万円(同9.5%、同7.9%増)、欧州605百万円(同1.4%、同19.3%減)となった。アジアでは、中国向けが堅調であったが、増加の大部分がデンソー経由であった。また、アメリカでもデンソー向けのADAS関連や液晶関連の製品が堅調であった。欧州は売上規模が小さいことから、担当する顧客の状況によって売上高は変動する。この結果、海外売上高は7,366百万円(同17.0%、同3.9%増)となった。
(2) ソリューション事業
売上高は9,519百万円(前年同期比17.3%減)、営業利益は463百万円(同27.2%減)、営業利益率4.9%(前年同期は5.5%)となった。事業別売上高では、組込は前年同期並みを維持したものの、IT及び計測は減収となった。利益率が若干低下したが、これは比較的利益率の高い計測の構成比が低下したことに加え、前年同期に比較的採算の良い案件を計上したことによるもので、特に懸念される内容ではない。
a) ソリューション事業:事業別売上高
ソリューション事業における事業別売上高は、ITが3,212百万円(構成比33.7%、前年同期比30.4%減)、組込が4,752百万円(同49.9%、同0.9%減)、計測が1,554百万円(同16.3%、同25.9%減)となった。ITでは、前年同期にFactory IoT向けやWindows10への買換え需要が好調であったことの反動もあり、大幅減収となった。組込では、工作機械向け等は不調であったが、各種搬送機器などのマテリアルハンドリング向けは比較的堅調であったことから、ほぼ前年同期並みの売上高を維持した。計測は、主に自動車向けが低調に推移して減収となった。
b) ソリューション事業:業種別売上高
ソリューション事業における業種別売上高では、自動車が3,162百万円(構成比33.2%、前年同期比28.1%減)、FA・産業機器が4,102百万円(同43.1%、同13.6%減)、その他が2,255百万円(同23.7%、同4.8%減)となった。情報化投資や設備投資の抑制が響いて減収、FA・産業機器は主にマテリアルハンドリング機器メーカー向けの組込関連の製品は伸びたが、工作機械向け等が不振で減収となった。その他はリース案件等が底堅く推移したことから、減収率は小さかった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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2. 2021年3月期第2四半期のセグメント別状況
(1) デバイス事業
売上高は43,292百万円(前年同期比14.8%減)、営業利益は916百万円(同34.8%減)、営業利益率は2.1%(前年同期は2.8%)となった。
自動運転(ADAS)関連を中心とした先進運転支援システム関連需要などは引き続き堅調であったが、コロナ禍の影響で主要ユーザーにおける自動車生産台数が大きく落ち込んだことにより大幅な減収となった。利益面では、液晶関連など相対的に利益率が低く経費(運送費等)がかかる製品の売上比率が上がったこと、商流変更に伴う経費増があったこと、引き続き人材を中心とした投資を継続していることなどから利益率は低下した。
a) デバイス事業:得意先別売上高
デバイス事業における得意先別売上高では、デンソー向けが28,907百万円(前年同期比11.2%減)、トヨタ自動車向けが1,109百万円(同69.2%減)、東海理化<6995>向けが1,736百万円(同22.3%減)、その他4,174百万円(同22.0%減)、海外拠点得意先が7,366百万円(同3.9%増)となった。
トヨタ自動車向けが大きく減少したのは、商流変更があった(トヨタ自動車の広瀬工場向けがデンソーの広瀬工場に振り替わった)ためで、実質は変わっていない。また海外拠点得意先が増加しているのは、デンソーの米国子会社が堅調であったことに加え、トヨタ自動車がシェアを伸ばしている中国で、コロナ禍からの回復が比較的早かったことによる。
b) デバイス事業:地域別売上高
デバイス事業における地域別売上高は、日本35,926百万円(構成比83.0%、前年同期比17.9%減)、アジア2,649百万円(同6.1%、同4.9%増)、アメリカ4,110百万円(同9.5%、同7.9%増)、欧州605百万円(同1.4%、同19.3%減)となった。アジアでは、中国向けが堅調であったが、増加の大部分がデンソー経由であった。また、アメリカでもデンソー向けのADAS関連や液晶関連の製品が堅調であった。欧州は売上規模が小さいことから、担当する顧客の状況によって売上高は変動する。この結果、海外売上高は7,366百万円(同17.0%、同3.9%増)となった。
(2) ソリューション事業
売上高は9,519百万円(前年同期比17.3%減)、営業利益は463百万円(同27.2%減)、営業利益率4.9%(前年同期は5.5%)となった。事業別売上高では、組込は前年同期並みを維持したものの、IT及び計測は減収となった。利益率が若干低下したが、これは比較的利益率の高い計測の構成比が低下したことに加え、前年同期に比較的採算の良い案件を計上したことによるもので、特に懸念される内容ではない。
a) ソリューション事業:事業別売上高
ソリューション事業における事業別売上高は、ITが3,212百万円(構成比33.7%、前年同期比30.4%減)、組込が4,752百万円(同49.9%、同0.9%減)、計測が1,554百万円(同16.3%、同25.9%減)となった。ITでは、前年同期にFactory IoT向けやWindows10への買換え需要が好調であったことの反動もあり、大幅減収となった。組込では、工作機械向け等は不調であったが、各種搬送機器などのマテリアルハンドリング向けは比較的堅調であったことから、ほぼ前年同期並みの売上高を維持した。計測は、主に自動車向けが低調に推移して減収となった。
b) ソリューション事業:業種別売上高
ソリューション事業における業種別売上高では、自動車が3,162百万円(構成比33.2%、前年同期比28.1%減)、FA・産業機器が4,102百万円(同43.1%、同13.6%減)、その他が2,255百万円(同23.7%、同4.8%減)となった。情報化投資や設備投資の抑制が響いて減収、FA・産業機器は主にマテリアルハンドリング機器メーカー向けの組込関連の製品は伸びたが、工作機械向け等が不振で減収となった。その他はリース案件等が底堅く推移したことから、減収率は小さかった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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