昭和産 Research Memo(4):長期ビジョン「SHOWA Next Stage for 2025」に邁進
[20/12/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■昭和産業<2004>の中長期の成長戦略
1. 2nd Stage「中期経営計画20-22」
2020年4月より2nd Stage「中期経営計画20-22」を進めている。基本方針は「“確立”基盤事業の盤石化と成長事業の育成」、基本コンセプトは「SHOWA New Value Creation 〜SHOWAだからできる新たな価値とは〜」である。顧客・社会課題視点による解決提案力の向上やグループ総合力の更なる深化、さらにイノベーション創出に向けた経営基盤の確立によって、新たな価値を創造し、多様な食シーンに貢献する。「中期経営計画20-22」の経営指標としては、2023年3月期の売上高目標を2,800億円、経常利益130億円を目標としており、ROEは9.0%以上を目標としている。
船橋プレミックス工場新設で生産能力1.8倍。IoTなど最新技術導入による生産性向上
2. 基本戦略(1)「基盤事業の強化」
シェア拡大に向け、2022年6月操業開始を目指し船橋プレミックス工場を新設(2020年8月着工)しており、工事は計画どおりに進捗している。IoTなど最新技術導入により生産能力の増強(年間約28,000t:1.8倍)を図る。さらに、ソリューション提案強化を目的として、顧客課題抽出の深掘りと解決提案の迅速化を図る。また、グループ会社間の連携強化によるサプライチェーン改革及び高付加価値商品の開発を推進していく。
ボーソー油脂及びサンエイ糖化の子会社によるシナジーの最大化。大豆を軸とした植物たんぱく食品の開発や機能性食品素材の販売強化
3. 基本戦略(2)「事業領域の拡大」
消費スタイル変化に伴う国内外の新たな領域・地域での市場拡大として、国内市場では冷凍食品事業の強化、植物由来食品の開発強化、アグリビジネスに取り組んでいく。
油脂食品事業では、グループが取り扱う油種の品揃え拡大を目的に、米油を主力とするボーソー油脂を完全子会社化した。両社の経営資源や知見を相互に活用し、製造体制の統合や双方の商材と販路を活用することで、事業シナジーの最大化につなげる。両社の商材と販路を活用したクロスセルとして、2020年9月1日に家庭用新製品「健康こめ油」を発売した。さらに、物流・購買コストの削減として、油脂製品製造時に使用する資材、包材の共同購買を2020年10月より開始している。
また、糖質事業ではサンエイ糖化の子会社化が成立した。両社の販売チャネルや原料調達力、技術力、研究開発力等を融合することで、新たな価値の創出を実現していく。
冷凍食品事業では、グループ冷凍食品会社との連携を強化し、生産ラインや商品構成の見直しを進めていく。植物由来食品の開発については、大豆を軸とした植物たんぱく食品の開発を行い、機能性食品素材(健康・美)の販売も強化していく。また、アグリビジネスへの挑戦として、植物工場実験プラントの建設・運営(2021年春操業開始予定)、バイオマス利用技術の研究強化を挙げている。植物工場プラントにおいては、2020年現在は品質選定や栽培技術の標準化への対応、目標品質の検証を行っている。
海外市場ではASEAN、台湾、中国に注力していく。2021年3月期第1四半期において台湾大成集団のグループ会社である國成メン粉股フン有限公司、中一食品股フン有限公司が実施する第三者割当増資による株式を受け、台湾において新たに製粉事業、飼料事業(鶏卵)に参入した。小麦粉及び鶏卵の製造販売で海外事業を強化し、アジアへの事業展開を加速させていく。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<EY>
1. 2nd Stage「中期経営計画20-22」
2020年4月より2nd Stage「中期経営計画20-22」を進めている。基本方針は「“確立”基盤事業の盤石化と成長事業の育成」、基本コンセプトは「SHOWA New Value Creation 〜SHOWAだからできる新たな価値とは〜」である。顧客・社会課題視点による解決提案力の向上やグループ総合力の更なる深化、さらにイノベーション創出に向けた経営基盤の確立によって、新たな価値を創造し、多様な食シーンに貢献する。「中期経営計画20-22」の経営指標としては、2023年3月期の売上高目標を2,800億円、経常利益130億円を目標としており、ROEは9.0%以上を目標としている。
船橋プレミックス工場新設で生産能力1.8倍。IoTなど最新技術導入による生産性向上
2. 基本戦略(1)「基盤事業の強化」
シェア拡大に向け、2022年6月操業開始を目指し船橋プレミックス工場を新設(2020年8月着工)しており、工事は計画どおりに進捗している。IoTなど最新技術導入により生産能力の増強(年間約28,000t:1.8倍)を図る。さらに、ソリューション提案強化を目的として、顧客課題抽出の深掘りと解決提案の迅速化を図る。また、グループ会社間の連携強化によるサプライチェーン改革及び高付加価値商品の開発を推進していく。
ボーソー油脂及びサンエイ糖化の子会社によるシナジーの最大化。大豆を軸とした植物たんぱく食品の開発や機能性食品素材の販売強化
3. 基本戦略(2)「事業領域の拡大」
消費スタイル変化に伴う国内外の新たな領域・地域での市場拡大として、国内市場では冷凍食品事業の強化、植物由来食品の開発強化、アグリビジネスに取り組んでいく。
油脂食品事業では、グループが取り扱う油種の品揃え拡大を目的に、米油を主力とするボーソー油脂を完全子会社化した。両社の経営資源や知見を相互に活用し、製造体制の統合や双方の商材と販路を活用することで、事業シナジーの最大化につなげる。両社の商材と販路を活用したクロスセルとして、2020年9月1日に家庭用新製品「健康こめ油」を発売した。さらに、物流・購買コストの削減として、油脂製品製造時に使用する資材、包材の共同購買を2020年10月より開始している。
また、糖質事業ではサンエイ糖化の子会社化が成立した。両社の販売チャネルや原料調達力、技術力、研究開発力等を融合することで、新たな価値の創出を実現していく。
冷凍食品事業では、グループ冷凍食品会社との連携を強化し、生産ラインや商品構成の見直しを進めていく。植物由来食品の開発については、大豆を軸とした植物たんぱく食品の開発を行い、機能性食品素材(健康・美)の販売も強化していく。また、アグリビジネスへの挑戦として、植物工場実験プラントの建設・運営(2021年春操業開始予定)、バイオマス利用技術の研究強化を挙げている。植物工場プラントにおいては、2020年現在は品質選定や栽培技術の標準化への対応、目標品質の検証を行っている。
海外市場ではASEAN、台湾、中国に注力していく。2021年3月期第1四半期において台湾大成集団のグループ会社である國成メン粉股フン有限公司、中一食品股フン有限公司が実施する第三者割当増資による株式を受け、台湾において新たに製粉事業、飼料事業(鶏卵)に参入した。小麦粉及び鶏卵の製造販売で海外事業を強化し、アジアへの事業展開を加速させていく。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<EY>