セグエ Research Memo(3):「ITソリューション事業」を展開
[21/01/06]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
1. 同社のグループ
セグエグループ<3968>は純粋持株会社で、セキュリティ製品及びITインフラ製品の輸入・販売などを行う中核子会社のジェイズ・コミュニケーションに加えて、ITシステム(主に音声系)の構築サービスなどを行うジェイズ・テレコムシステム(株)、エンジニア派遣サービスを提供するジェイシーテクノロジー(株)、セキュリティ製品及びITインフラ製品の販売に加え運用サービスなどを行うジェイズ・ソリューション(株)、2018年4月に加わったセキュリティソフトウェアの開発・販売を行うファルコンシステムコンサルティング(株)の5社を有する。さらに、ジェイズ・コミュニケーションが100%出資し2019年3月に加わった(株)アステム、アステムが100%出資するサイバートップ(株)を擁する。
2. グループの事業内容
同社の事業内容は、メーカー(自社開発)ビジネス、VAD(Value Added Distributor:他社メーカー製品を技術的付加価値と共に販社やユーザに提供する代理店のこと)ビジネス、システムインテグレータビジネスの3つに区分される。
いずれのビジネスも技術を基盤とし、メーカービジネスでは、セキュリティソフトウェアの開発・販売、VADビジネスでは、海外・国内の製品をメーカーと連携して販売、システムインテグレータビジネスでは、顧客のニーズに応じたシステム導入を提供する。さらに3つの事業すべてにおいて、保守サービスとしてヘルプデスクなど、プロフェッショナルサービスとして設計や構築、SE(システムエンジニア)サービスとして請負や派遣、マネージドサービスとして監視や管理等運用などの技術サービスを柔軟に行う。顧客の要望に応じて販売パートナー(システムインテグレータ、コンピュータメーカー、電気通信事業者等)に様々な付加価値を提供するほか、一部でエンドユーザーへの直接ソリューション提供も行うことが、同社の強みと言えるだろう。
高成長が期待できるメーカービジネスとしては、ジェイズ・コミュニケーションが取り扱う自社開発セキュリティソフトウェアのRevoWorksがある。具体的には、インターネット分離ソリューションのサーバ型仮想ブラウザ「RevoWorks SCVX」、インターネット分離ソリューションのローカル仮想ブラウザ「RevoWorks Browser」、セキュアテレワークソリューションのローカル仮想デスクトップ「RevoWorks Desktop」などである。同様に、ファルコンシステムコンサルティングが取り扱う認証&テレワークソリューション「WisePoint Authenticator」、認証&シングルサインオンソリューション「WisePoint Shibboleth」なども自社開発商品である。
主力の「RevoWorks SCVX」については、医療機関、教育機関、金融機関、官公庁、中堅・中小企業などを主要顧客としている。なお、創業以来の海外からの先進的なセキュリティ商品の輸入販売に加え、2016年1月より自社開発製品SCVX※の販売を開始してきたが、2020年8月よりSCVXを含む自社開発製品を、ユーザに分かりやすいRevoWorksブランドに統合している。
※Secure Container Virtual Extensionsの略。仮想ブラウザ(リモートブラウザとも言う)。コンピュータウイルス侵入を防ぐために、インターネットと業務端末をネットワーク分離するインターネット分離ソリューションのこと。
近年、官公庁や民間企業では、インターネットを通じて想定していない未知の攻撃を受けており、インターネットセキュリティは「いたちごっこ」の状態にある。これに対し「RevoWorks SCVX」は、従来の「侵入されない防御」ではなく、「侵入される前提の防御」を目指すものである。すなわち、「RevoWorks SCVX」により業務端末をインターネットから分離することで、1)外部から攻撃を受けたとしても、その影響は仮想コンテナのみにとどまり、自身のPCは無傷で、2)自身のPCの「RevoWorks SCVX」ブラウザを落とすと、仮想コンテナもマルウェアごと消滅する。このように、「RevoWorks SCVX」のセキュリティ対策は自治体だけでなく教育委員会、製造業、医療機関等へ販売を拡大している。また、取り扱いパートナーも増加しており、「RevoWorks SCVX」が今後のグループ業績をけん引する原動力になると期待される。なお、現在遂行中の中期数値目標では、自社開発製品の販売推進を成長ポイントの1つに掲げている。
同社が創業以来手掛ける代理店(VAD)ビジネスでは、グローバルなメーカーとの取引パイプが大きな強みである。最先端技術、グローバル技術、ニッチ技術等を搭載した製品を、米国を始めとするセキュリティ先進国から輸入し、エンドユーザーの要望に応じて、最適な製品を販売している。なお同社は、世界規模で情報セキュリティへの脅威と戦っている、情報セキュリティ先進国である欧米諸国やイスラエルにおける動向を常に注視している。これまでの取引実績から、新たな脅威に対応した新製品などの有益情報が入ってくる関係を構築しており、これが日本にない商材の取り扱いにつながっている。
この結果、毎年のようにJuniper、Ruckus、Sophos、Rapid7等の製品やサービスをベースとしたソリューションの提供において、優れた実績を収めたビジネス・パートナーとして各社から表彰されている。これらの受賞は、既存取り扱いメーカーとの間で良好な関係が構築されていることを示すものである。同社では、代理店ビジネスの伸長についても、中期数値目標の成長ポイントの1つとして推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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1. 同社のグループ
セグエグループ<3968>は純粋持株会社で、セキュリティ製品及びITインフラ製品の輸入・販売などを行う中核子会社のジェイズ・コミュニケーションに加えて、ITシステム(主に音声系)の構築サービスなどを行うジェイズ・テレコムシステム(株)、エンジニア派遣サービスを提供するジェイシーテクノロジー(株)、セキュリティ製品及びITインフラ製品の販売に加え運用サービスなどを行うジェイズ・ソリューション(株)、2018年4月に加わったセキュリティソフトウェアの開発・販売を行うファルコンシステムコンサルティング(株)の5社を有する。さらに、ジェイズ・コミュニケーションが100%出資し2019年3月に加わった(株)アステム、アステムが100%出資するサイバートップ(株)を擁する。
2. グループの事業内容
同社の事業内容は、メーカー(自社開発)ビジネス、VAD(Value Added Distributor:他社メーカー製品を技術的付加価値と共に販社やユーザに提供する代理店のこと)ビジネス、システムインテグレータビジネスの3つに区分される。
いずれのビジネスも技術を基盤とし、メーカービジネスでは、セキュリティソフトウェアの開発・販売、VADビジネスでは、海外・国内の製品をメーカーと連携して販売、システムインテグレータビジネスでは、顧客のニーズに応じたシステム導入を提供する。さらに3つの事業すべてにおいて、保守サービスとしてヘルプデスクなど、プロフェッショナルサービスとして設計や構築、SE(システムエンジニア)サービスとして請負や派遣、マネージドサービスとして監視や管理等運用などの技術サービスを柔軟に行う。顧客の要望に応じて販売パートナー(システムインテグレータ、コンピュータメーカー、電気通信事業者等)に様々な付加価値を提供するほか、一部でエンドユーザーへの直接ソリューション提供も行うことが、同社の強みと言えるだろう。
高成長が期待できるメーカービジネスとしては、ジェイズ・コミュニケーションが取り扱う自社開発セキュリティソフトウェアのRevoWorksがある。具体的には、インターネット分離ソリューションのサーバ型仮想ブラウザ「RevoWorks SCVX」、インターネット分離ソリューションのローカル仮想ブラウザ「RevoWorks Browser」、セキュアテレワークソリューションのローカル仮想デスクトップ「RevoWorks Desktop」などである。同様に、ファルコンシステムコンサルティングが取り扱う認証&テレワークソリューション「WisePoint Authenticator」、認証&シングルサインオンソリューション「WisePoint Shibboleth」なども自社開発商品である。
主力の「RevoWorks SCVX」については、医療機関、教育機関、金融機関、官公庁、中堅・中小企業などを主要顧客としている。なお、創業以来の海外からの先進的なセキュリティ商品の輸入販売に加え、2016年1月より自社開発製品SCVX※の販売を開始してきたが、2020年8月よりSCVXを含む自社開発製品を、ユーザに分かりやすいRevoWorksブランドに統合している。
※Secure Container Virtual Extensionsの略。仮想ブラウザ(リモートブラウザとも言う)。コンピュータウイルス侵入を防ぐために、インターネットと業務端末をネットワーク分離するインターネット分離ソリューションのこと。
近年、官公庁や民間企業では、インターネットを通じて想定していない未知の攻撃を受けており、インターネットセキュリティは「いたちごっこ」の状態にある。これに対し「RevoWorks SCVX」は、従来の「侵入されない防御」ではなく、「侵入される前提の防御」を目指すものである。すなわち、「RevoWorks SCVX」により業務端末をインターネットから分離することで、1)外部から攻撃を受けたとしても、その影響は仮想コンテナのみにとどまり、自身のPCは無傷で、2)自身のPCの「RevoWorks SCVX」ブラウザを落とすと、仮想コンテナもマルウェアごと消滅する。このように、「RevoWorks SCVX」のセキュリティ対策は自治体だけでなく教育委員会、製造業、医療機関等へ販売を拡大している。また、取り扱いパートナーも増加しており、「RevoWorks SCVX」が今後のグループ業績をけん引する原動力になると期待される。なお、現在遂行中の中期数値目標では、自社開発製品の販売推進を成長ポイントの1つに掲げている。
同社が創業以来手掛ける代理店(VAD)ビジネスでは、グローバルなメーカーとの取引パイプが大きな強みである。最先端技術、グローバル技術、ニッチ技術等を搭載した製品を、米国を始めとするセキュリティ先進国から輸入し、エンドユーザーの要望に応じて、最適な製品を販売している。なお同社は、世界規模で情報セキュリティへの脅威と戦っている、情報セキュリティ先進国である欧米諸国やイスラエルにおける動向を常に注視している。これまでの取引実績から、新たな脅威に対応した新製品などの有益情報が入ってくる関係を構築しており、これが日本にない商材の取り扱いにつながっている。
この結果、毎年のようにJuniper
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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