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コプロHD Research Memo(4):2021年3月期第2四半期累計は一過性コストを除くベースで営業増益

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2021年3月期第2四半期累計の連結業績概要
コプロ・ホールディングス<7059>の2021年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比17.8%増の7,271百万円、営業利益が同20.7%減の531百万円、経常利益が同20.0%減の534百万円、親会社株主帰属四半期純利益が同7.3%減の404百万円だった。

売上面は、コロナ禍でも新規採用を積極的に行い、技術社員の増加やチャージアップの効果で大幅増収だった。第1四半期にコロナ禍の影響で工事現場の一時閉鎖と技術社員の一部休業が発生したが、休業した全技術社員に対して派遣先から月額契約にかかる補償を受け取った。

利益面は、原価及び販管費における一過性コスト(合計151百万円)の影響で減益だった。売上総利益率は前年同期比5.5ポイント低下して27.7%だった。一過性コストに加えて、2020年4月に開始された「派遣労働者の同一労働・同一賃金」制度に伴う技術社員の給与テーブル引上げも影響した。ただしチャージアップ交渉の進展で一部をカバーしたほか、下期での挽回を見込んでいる。販管費は前年同期比7.8%増加したが、販管費比率は同1.9ポイント低下して20.4%だった。

一過性コストのうち技術社員に貸与したスマートフォン関連費用は下期以降もランニングコストが発生し、基幹システム刷新にかかる減価償却費は2022年3月期から発生するが、いずれも業績への影響は軽微の見込みである。

なお一過性コストを除くベースの営業利益は前年同期比1.8%増の682百万円だった。また期初計画との比較では、一過性コストが想定内に収まり、全社的な経費削減によって販管費が想定を下振れたため、営業利益は期初計画の408百万円に対して122百万円超過達成して着地した。

2. 派遣先業種別動向
派遣先業種別売上高については、全業種で伸長した。注力分野としているプラント業界も前年同期比23.5%増収と大幅伸長した。なお土木が同24.9%増収と大幅伸長したが、下期にかけては季節変動要因の小さい建築や設備を中心に拡大したいとしている。

3. 財務状況と経営指標
財務面で見ると、2021年3月期第2四半期末の資産合計は2020年3月期末比173百万円減少の7,857百万円、負債合計は同394百万円減少の2,148百万円となった。特に大きく変動した項目はない。純資産合計は利益剰余金の積み上げで同221百万円増加の5,709百万円、自己資本比率は同4.4ポイント上昇して72.7%となった。財務の健全性は高い。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)




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