ナガイレーベ Research Memo(1):2021年8月期第1四半期の売上高は過去最高、営業利益も55.3%増
[21/01/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
1. 2021年8月期第1四半期(実績)
ナガイレーベン<7447>は国内シェア60%超を持つ医療白衣のトップメーカーであり、高い利益率と堅固な財務内容を誇っている。2021年8月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比24.6%増の3,595百万円、営業利益が同55.3%増の1,039百万円、経常利益が同52.3%増の1,062百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同52.1%増の726百万円となった。売上高は、2020年8月期からの期ずれ案件を着実に取り込んだこと、厚生労働省向けの特需(感染対策商品339百万円)があったことなどから前年同期比で大幅な増収となり、第1四半期としては過去最高となった。利益面では、感染対策商品の海外生産移管が進んだことや為替レートが前年同期比では円高となったことなどから売上総利益率が改善(前年同期比0.3ポイントアップ)し、加えて販管費が引き続き前年同期比で減少したことなどから、営業利益が大幅に増加した。厚生労働省向けの特需などは期初から予想されていたこともあり、2021年8月期上期は前年同期比で増益を見込んでいたが、第1四半期は予想に対して上振れて着地したようだ。
2. 2021年8月期(予想)
2021年8月期の連結業績は、売上高が前期比1.4%増の17,300百万円、営業利益が同2.7%増の5,068百万円、経常利益が同2.2%増の5,140百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同1.3%増の3,518百万円とする期初予想を据え置いている。第1四半期は上振れて着地したものの、厚生労働省向けの特需(2020年8月期第4四半期から2021年8月期第1四半期に発生)は2021年8月期第2四半期にははく落すること、今後も新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響が不透明であることなどから通期予想を据え置いたものの売上総利益率は改善しており、為替も穏やかな円高傾向であることなどから、第2四半期以降も2020年8月期からの期ずれ案件を着実に取り込んでいければこの予想を上回る可能性もありそうだ。
3. 中期経営計画
同社はこれまで、終了した決算期の実績をもとにしてその後3ヶ年の中期経営計画を発表してきた。しかし現在は、依然として各医療機関の混乱が続いていることから、現時点で3年先の予想を算定することは困難であると判断し、中期経営計画の数値発表を見送っている。今後、市場環境等の見通しが改善し合理的な算定を行えるようになった時点で改めて発表する予定だ。一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2020年8月期は年間60.0円の配当、2021年8月期も同額の配当を予定しており、自己株式の取得も前向きに検討していく計画だ。このような株主還元に対する同社の一貫した姿勢は評価に値するだろう。
■Key Points
・2021年8月期第1四半期は期ずれ案件の取り込みや厚生労働省向け特需で前年同期比55.3%増の営業増益で着地
・2021年8月期通期は増収増益見込み、予想を上回る可能性も。中期経営計画の数値目標の発表は引き続き見送り
・2021年8月期も年間配当60.0円を予定、自己株式の取得も含めて株主還元には積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 2021年8月期第1四半期(実績)
ナガイレーベン<7447>は国内シェア60%超を持つ医療白衣のトップメーカーであり、高い利益率と堅固な財務内容を誇っている。2021年8月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比24.6%増の3,595百万円、営業利益が同55.3%増の1,039百万円、経常利益が同52.3%増の1,062百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同52.1%増の726百万円となった。売上高は、2020年8月期からの期ずれ案件を着実に取り込んだこと、厚生労働省向けの特需(感染対策商品339百万円)があったことなどから前年同期比で大幅な増収となり、第1四半期としては過去最高となった。利益面では、感染対策商品の海外生産移管が進んだことや為替レートが前年同期比では円高となったことなどから売上総利益率が改善(前年同期比0.3ポイントアップ)し、加えて販管費が引き続き前年同期比で減少したことなどから、営業利益が大幅に増加した。厚生労働省向けの特需などは期初から予想されていたこともあり、2021年8月期上期は前年同期比で増益を見込んでいたが、第1四半期は予想に対して上振れて着地したようだ。
2. 2021年8月期(予想)
2021年8月期の連結業績は、売上高が前期比1.4%増の17,300百万円、営業利益が同2.7%増の5,068百万円、経常利益が同2.2%増の5,140百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同1.3%増の3,518百万円とする期初予想を据え置いている。第1四半期は上振れて着地したものの、厚生労働省向けの特需(2020年8月期第4四半期から2021年8月期第1四半期に発生)は2021年8月期第2四半期にははく落すること、今後も新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響が不透明であることなどから通期予想を据え置いたものの売上総利益率は改善しており、為替も穏やかな円高傾向であることなどから、第2四半期以降も2020年8月期からの期ずれ案件を着実に取り込んでいければこの予想を上回る可能性もありそうだ。
3. 中期経営計画
同社はこれまで、終了した決算期の実績をもとにしてその後3ヶ年の中期経営計画を発表してきた。しかし現在は、依然として各医療機関の混乱が続いていることから、現時点で3年先の予想を算定することは困難であると判断し、中期経営計画の数値発表を見送っている。今後、市場環境等の見通しが改善し合理的な算定を行えるようになった時点で改めて発表する予定だ。一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2020年8月期は年間60.0円の配当、2021年8月期も同額の配当を予定しており、自己株式の取得も前向きに検討していく計画だ。このような株主還元に対する同社の一貫した姿勢は評価に値するだろう。
■Key Points
・2021年8月期第1四半期は期ずれ案件の取り込みや厚生労働省向け特需で前年同期比55.3%増の営業増益で着地
・2021年8月期通期は増収増益見込み、予想を上回る可能性も。中期経営計画の数値目標の発表は引き続き見送り
・2021年8月期も年間配当60.0円を予定、自己株式の取得も含めて株主還元には積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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