オークファン Research Memo(1):2020年9月期はコロナ禍に伴う環境変化を追い風として増収増益を実現
[21/02/03]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
1. 会社概要
オークファン<3674>は、「RE-INFRA COMPANY」※をコンセプトとして、膨大な蓄積データとAIにより在庫価値を可視化・最適化する「在庫価値ソリューション事業」と、企業在庫の流通を支援する「商品流通プラットフォーム事業」の2軸により、社会課題となっている廃棄ロス削減に向けたワンストップサービスを提供している。主なサービスには、相場検索・価値比較サービス「aucfan.com」や国内最大級のBtoB仕入れサイト「NETSEA(ネッシー)」、ネットショップ運営一元管理ツール「タテンポガイド」などがあり、中小企業・個人事業主(副業を含む)を中心とする小売・流通業向けにトータルEC支援ソリューションを展開してきた。創業来、蓄積してきた商品売買データは約700億件を超え、ビジネス利用アカウント数は138万に上る。EC市場やリユース市場の拡大をはじめ、個人の副業ニーズや法人の商品在庫流動化ニーズの高まりなどを背景として、同社独自の価値提供により順調に事業を拡大してきた。今後も、消費者に届けられることなく廃棄される約22兆円の法人在庫や流通構造の変化(オフラインからオンラインへの流れ)を同社自らの成長に取り込む戦略により、成長を加速していく構想を描いている。
※同社の存在意義を再定義したもの(2020年10月公表)。「新たにゼロから生み出すのではなく、今、目の前にある価値を見つめ直す。オークファンは社会の様々な『Re』(再び)を統合した唯一無二のインフラを構築していく会社でありたい」という思いを表現した造語。
2. 2020年9月期決算の概要
2020年9月期の業績は、売上高は前期比18.7%増の7,874百万円、営業利益は同20.8%増の820百万円と増収増益となり、創業来13期連続の増収及び最高益更新を実現した。売上高は、「在庫価値ソリューション事業」が堅調に推移する一方、「商品流通プラットフォーム事業」の伸びが増収に大きく寄与した。特に、コロナ禍に伴う環境変化(EC市場の活性化、滞留在庫の増加等)を追い風として、第3四半期以降で急拡大している。また、「インキュベーション事業」についても、ベンチャー投資に係る営業投資有価証券の売却益が業績に大きく貢献した。利益面でも、認知度向上に向けた広告宣伝費など先行投資を継続しながらも、一部事業の見直し等による販管費の削減や「商品流通プラットフォーム事業」の大幅な利益成長により営業増益を実現した。
3. 2021年9月期の業績予想
2021年9月期の業績予想について同社は、売上高を前期比38.4%増の10,900百万円、営業利益を同58.4%増の1,300百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。2020年9月期同様、ベンチャー投資先の株式売却を想定しているが、その分を除いた主力事業の業績についても、売上高を前期比51.4%増の10, 000百万円、営業利益を同57.6%増の500百万円と前期を上回る加速度的な成長を計画している。主力事業については、コロナ禍をきっかけとした環境変化を追い風として、「在庫価値ソリューション事業」及び「商品流通プラットフォーム事業」がともに順調に伸びる見通しである。利益面についても、広告宣伝費や人件費など、事業拡大に向けた先行費用を継続投入するものの、増収により吸収して大幅な増益を実現する想定となっている。
4. 今後の方向性
同社は、現時点で具体的な中期経営計画(数値目標)の公表はしていない。ただ、廃棄処分されている約22兆円の法人在庫に着目し、社会課題となっている廃棄ロス削減に向けた取り組みを同社自らの成長に結び付ける方向性であり、同社グループの各機能を結集・統合した「モノの再流通インフラ」の確立や海外展開の本格化により、現在の約10倍となる流通高1兆円の実現を視野に入れている。弊社アナリストも、同社の目指す方向性は社会的意義やポテンシャルが大きいうえ、同社の優位性も発揮できることから、圧倒的なポジションを獲得できる可能性も十分にあると見ている。今後は、いかに他社に先駆けて市場を切り開き、囲い込んでいくのかが、同社の成長性を判断するうえで重要なテーマと言えよう。
■Key Points
・2020年9月期はコロナ禍に伴う環境変化を追い風として増収増益を実現
・コロナ禍をきっかけとした環境変化(EC市場の活性化、滞留在庫の増加、副業ニーズの高まりなど)の加速により、第3四半期以降、「商品流通プラットフォーム」が急拡大
・2021年9月期も前期を上回る加速度的な成長を見込む
・同社グループの各機能を結集・統合した「モノの再流通インフラ」の確立により、廃棄ロス削減に向けた取り組みを同社自らの成長に結び付ける戦略
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<NB>
1. 会社概要
オークファン<3674>は、「RE-INFRA COMPANY」※をコンセプトとして、膨大な蓄積データとAIにより在庫価値を可視化・最適化する「在庫価値ソリューション事業」と、企業在庫の流通を支援する「商品流通プラットフォーム事業」の2軸により、社会課題となっている廃棄ロス削減に向けたワンストップサービスを提供している。主なサービスには、相場検索・価値比較サービス「aucfan.com」や国内最大級のBtoB仕入れサイト「NETSEA(ネッシー)」、ネットショップ運営一元管理ツール「タテンポガイド」などがあり、中小企業・個人事業主(副業を含む)を中心とする小売・流通業向けにトータルEC支援ソリューションを展開してきた。創業来、蓄積してきた商品売買データは約700億件を超え、ビジネス利用アカウント数は138万に上る。EC市場やリユース市場の拡大をはじめ、個人の副業ニーズや法人の商品在庫流動化ニーズの高まりなどを背景として、同社独自の価値提供により順調に事業を拡大してきた。今後も、消費者に届けられることなく廃棄される約22兆円の法人在庫や流通構造の変化(オフラインからオンラインへの流れ)を同社自らの成長に取り込む戦略により、成長を加速していく構想を描いている。
※同社の存在意義を再定義したもの(2020年10月公表)。「新たにゼロから生み出すのではなく、今、目の前にある価値を見つめ直す。オークファンは社会の様々な『Re』(再び)を統合した唯一無二のインフラを構築していく会社でありたい」という思いを表現した造語。
2. 2020年9月期決算の概要
2020年9月期の業績は、売上高は前期比18.7%増の7,874百万円、営業利益は同20.8%増の820百万円と増収増益となり、創業来13期連続の増収及び最高益更新を実現した。売上高は、「在庫価値ソリューション事業」が堅調に推移する一方、「商品流通プラットフォーム事業」の伸びが増収に大きく寄与した。特に、コロナ禍に伴う環境変化(EC市場の活性化、滞留在庫の増加等)を追い風として、第3四半期以降で急拡大している。また、「インキュベーション事業」についても、ベンチャー投資に係る営業投資有価証券の売却益が業績に大きく貢献した。利益面でも、認知度向上に向けた広告宣伝費など先行投資を継続しながらも、一部事業の見直し等による販管費の削減や「商品流通プラットフォーム事業」の大幅な利益成長により営業増益を実現した。
3. 2021年9月期の業績予想
2021年9月期の業績予想について同社は、売上高を前期比38.4%増の10,900百万円、営業利益を同58.4%増の1,300百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。2020年9月期同様、ベンチャー投資先の株式売却を想定しているが、その分を除いた主力事業の業績についても、売上高を前期比51.4%増の10, 000百万円、営業利益を同57.6%増の500百万円と前期を上回る加速度的な成長を計画している。主力事業については、コロナ禍をきっかけとした環境変化を追い風として、「在庫価値ソリューション事業」及び「商品流通プラットフォーム事業」がともに順調に伸びる見通しである。利益面についても、広告宣伝費や人件費など、事業拡大に向けた先行費用を継続投入するものの、増収により吸収して大幅な増益を実現する想定となっている。
4. 今後の方向性
同社は、現時点で具体的な中期経営計画(数値目標)の公表はしていない。ただ、廃棄処分されている約22兆円の法人在庫に着目し、社会課題となっている廃棄ロス削減に向けた取り組みを同社自らの成長に結び付ける方向性であり、同社グループの各機能を結集・統合した「モノの再流通インフラ」の確立や海外展開の本格化により、現在の約10倍となる流通高1兆円の実現を視野に入れている。弊社アナリストも、同社の目指す方向性は社会的意義やポテンシャルが大きいうえ、同社の優位性も発揮できることから、圧倒的なポジションを獲得できる可能性も十分にあると見ている。今後は、いかに他社に先駆けて市場を切り開き、囲い込んでいくのかが、同社の成長性を判断するうえで重要なテーマと言えよう。
■Key Points
・2020年9月期はコロナ禍に伴う環境変化を追い風として増収増益を実現
・コロナ禍をきっかけとした環境変化(EC市場の活性化、滞留在庫の増加、副業ニーズの高まりなど)の加速により、第3四半期以降、「商品流通プラットフォーム」が急拡大
・2021年9月期も前期を上回る加速度的な成長を見込む
・同社グループの各機能を結集・統合した「モノの再流通インフラ」の確立により、廃棄ロス削減に向けた取り組みを同社自らの成長に結び付ける戦略
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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