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イグニス---1Q減収なるも、マッチング事業が好調に推移

注目トピックス 日本株
イグニス<3689>は12日、2021年9月期第1四半期(20年10月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.5%減の14.44億円、営業損失が2.55億円(前年同期は0.65億円の利益)、経常損失が3.14億円(同0.19億円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失が3.77億円(同0.71億円の損失)となった。一見すると前年同期比ではマイナスとなっており、悪化したようにも見受えるが、前期(2020年9月期)はゲーム事業の売上・利益もあった。そのゲーム事業は2020年9月期中に主力タイトルを譲渡している関係上、当期(2021年9月期)はその事業からの貢献はほぼなくなっていることによる反動だと分析できる。後述のとおり、マッチング事業とエンターテック事業は着実に成長を続けていることから、大きな転換点を迎えていることが見てとれる。

マッチング事業の売上高は前年同期比48.0%増の13.28億円、セグメント利益は同36.7%増の3.89億円となった。恋愛・婚活マッチングサービス「with」において、心理学やAIを活用して最適な男女のマッチングを目指し、季節イベントや各種診断イベントを実施し、ユーザー満足度をより一層高めるための施策を講じてきた。同サービスについては、売上高・営業利益への貢献度が高いサービスへと成長しており、引き続きユーザー満足度の高い唯一無二の恋愛・婚活マッチングサービスを目指すとしている。また、プロモーションによる新規流入だけでなく、クチコミによる新規流入も増加傾向にあり、2020年12月末時点におけるユーザー数は410万人を突破するなど、サービスは順調に成長している。

エンターテック事業の売上高は前年同期比51.0%増の1.03億円、セグメント損失は6.24億円(前年同期は3.21億円の損失)となった。パルスでは、VR技術による音楽ライブを生配信するシステムの企画・開発・運営をしている。同システムは様々な環境に合わせて配信できる仕組みを構築することで、既存の動画配信サイトへの生配信だけでなく、VR・AR動画の生配信も可能としている。バーチャルライブアプリ「INSPIX LIVE」は、このシステムを活用し、スマートフォンとスマートフォン向けVRゴーグルを組み合わせることで、VRによる新たな音楽ライブを体験できる。より理想的な顧客体験を実現するために、「INSPIX LIVE」の大型アップデート版であるライブ特化型仮想空間SNS「INSPIX WORLD」のリリースを2021年4月に予定しており、積極的に開発投資している。今後は複数の他社IPが「INSPIX WORLD」上でVR音楽ライブの実施を予定しており、以前よりも他社IPの誘致と様々な企画の準備が順調に進んでいる。子会社で芸能プロダクションの運営を行うVOYZ ENTERTAINMENTでは、所属タレントである三次元のボーイズグループ「VOYZ BOY」と、「二次元と三次元を行き来する」5人組ボーイズグループ「学芸大青春(ガクゲイダイジュネス)」が活動し、オンライン配信でのライブ活動のほか、感染防止対策を徹底した上での、一部ライブの実施や、各種CD、様々なタレントグッズの発売など精力的に活動をしている。

2021年9月期通期については、売上高は前期比23.2%増の70.00億円とする期初計画を据え置いている。





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