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平和RE Research Memo(3):東京都区部中心のオフィス・レジデンス複合型REIT(2)

注目トピックス 日本株
■特長・優位性

3. 平和不動産の強力なスポンサーシップ
平和不動産リート投資法人<8966>は平和不動産の経験とノウハウを最大限に活用できることが特長であり、大きな強みと言える。平和不動産は東京、大阪、名古屋、福岡の証券取引所ビルを証券取引所に賃貸し、全国各地にオフィスビルを所有するほか、日本橋兜町・茅場町の再活性化および札幌再開発事業化を推進する再開発事業などのデベロッパー事業も幅広く展開している。

そこで、同REITに対する外部成長サポートとして、平和不動産の保有・開発物件、仲介物件、先行取得物件等の情報ソースを活用できる。実際、スポンサー変更後の物件取得合計は、2020年11月末で40件/800億円であるが、うち平和不動産のサポートによるものは28件/606億円で全体の70%/76%を占めており、スポンサーのサポートが、同REIT成長の原動力となっていることが実績として示されている。また、内部成長サポートとして、情報の共有化によって稼働率の改善を図ることができる。更に、財務サポートとして、財務方針、資金調達等のかかる支援や指導を仰ぐこともできる。同REITでは、こうしたサポートを最大限に活用し、着実な成長戦略を推進することによって、投資主価値の最大化を目指している。なお、デベロッパーである平和不動産にとっては、REITの仕組みを活用して資金調達が可能となるメリットが考えられる。

4. 分配金安定化ツールの活用
同REITでは、2020年11月期末に一時差異等調整積立金残高等の内部留保残高53.7億円、保有物件における税会不一致額67.1億円と、最大121億円の原資を有することが将来の安定的な分配金支払いを可能にしている。すなわち、一時差異等調整積立金残高は過年度に計上した負ののれん発生益を積み立て、翌期以降50年以内に毎期均等額以上を取り崩すことが定められている任意積立金であり、物件売却に伴い減損損失を計上した際にも、内部留保の取り崩しによって実力ベースの分配金支払いが可能である。また、合併に伴い、受入資産に税会不一致が発生しており、物件譲渡により発生した譲渡益については最大67.1億円の範囲内で税会不一致を活用した内部留保拡大が可能である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)




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