PCNET Research Memo(7):下期は過去最高だった上期を上回る見通し
[21/02/24]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■今後の見通し
1. 2021年5月期の連結業績予想
パシフィックネット<3021>の2021年5月期の業績予想については、売上高5,000百万円(前期比9.5%増)、営業利益500百万円(同20.8%増)、経常利益500百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益330百万円(同14.0%増)とする期初計画を据え置いている。通期計画に対する第2四半期の各利益の進捗率が7割を超えている状態であるが、会社側としては新型コロナウイルス感染爆発の発生や緊急事態宣言が長期化するリスクを考慮し、正確な予測が難しいとして従来計画を据え置いている。
しかしながら、会社側では下期は過去最高だった上期を上回る見通しとしている。また、各セグメントの見通しについても、ITサブスクリプション事業はクラウドサービスの受注拡大や短期レンタルについても堅調な推移を見込んでいる。ITAD事業では回収依頼案件が本格化するほか、データ消去受注は依然高水準として、拡大を想定している。コミュニケーション・デバイス事業については観光需要次第とはなるが、業績への影響は限定的であり、横ばいを想定している。
コロナ禍の今後については、政府の計画通りにワクチン接種が開始される見込みであるなか、経済活動が進むと弊社では考えている。現段階での同社業績に対する2021年5月期の市場コンセンサス予想値は、中心レンジとして売上高5,300百万円、営業利益680百万円が見込まれているが、これまで取り組んできた事業構造改革によって同社は環境変化に強く持続的成長が可能な収益構造に転換したことにより、弊社ではコンセンサス予想を十分上回る着地となる可能性が大きいと見ている。
経営の安定と持続的成長を可能とする事業構造の転換は計画通り順調に進捗
2. 中期経営計画「SHIFT 2021」について
中期経営計画「SHIFT 2021」の最重要戦略とされる、「フロー収益中心から、持続的成長が可能なストック中心への収益構造改革」に向けて、ITサブスクリプション事業は事業規模拡大へ向けた戦略投資、ITAD事業は規模よりも収益性重視の案件選別や生産性向上策を進めている。具体的には、ITAD事業のうちリユース・リサイクル販売(フロー収益に該当)に依拠していた収益構造を見直し、ストック収益であるITサブスクリプション事業、データ消去等のITADサービスの強化により、新規購入、運用管理、データ消去、適正処理までのライフサイクル全般をワンストップで支援するライフサイクルマネジメント(LCM)サービスと、クラウド等のITサービスを中心とする事業構造への転換である。当第2四半期における事業別売上高比率ではITサブスクリプション事業が6割近くまで上昇してきており、中期経営計画の目的である「経営の安定と持続的成長を可能とする事業構造の転換」は順調に進捗していることになる。また、2021年5月期決算発表時には次期中期経営計画の発表が見込まれるため、同社への成長期待が一段と高まることになると弊社では考えている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<ST>
1. 2021年5月期の連結業績予想
パシフィックネット<3021>の2021年5月期の業績予想については、売上高5,000百万円(前期比9.5%増)、営業利益500百万円(同20.8%増)、経常利益500百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益330百万円(同14.0%増)とする期初計画を据え置いている。通期計画に対する第2四半期の各利益の進捗率が7割を超えている状態であるが、会社側としては新型コロナウイルス感染爆発の発生や緊急事態宣言が長期化するリスクを考慮し、正確な予測が難しいとして従来計画を据え置いている。
しかしながら、会社側では下期は過去最高だった上期を上回る見通しとしている。また、各セグメントの見通しについても、ITサブスクリプション事業はクラウドサービスの受注拡大や短期レンタルについても堅調な推移を見込んでいる。ITAD事業では回収依頼案件が本格化するほか、データ消去受注は依然高水準として、拡大を想定している。コミュニケーション・デバイス事業については観光需要次第とはなるが、業績への影響は限定的であり、横ばいを想定している。
コロナ禍の今後については、政府の計画通りにワクチン接種が開始される見込みであるなか、経済活動が進むと弊社では考えている。現段階での同社業績に対する2021年5月期の市場コンセンサス予想値は、中心レンジとして売上高5,300百万円、営業利益680百万円が見込まれているが、これまで取り組んできた事業構造改革によって同社は環境変化に強く持続的成長が可能な収益構造に転換したことにより、弊社ではコンセンサス予想を十分上回る着地となる可能性が大きいと見ている。
経営の安定と持続的成長を可能とする事業構造の転換は計画通り順調に進捗
2. 中期経営計画「SHIFT 2021」について
中期経営計画「SHIFT 2021」の最重要戦略とされる、「フロー収益中心から、持続的成長が可能なストック中心への収益構造改革」に向けて、ITサブスクリプション事業は事業規模拡大へ向けた戦略投資、ITAD事業は規模よりも収益性重視の案件選別や生産性向上策を進めている。具体的には、ITAD事業のうちリユース・リサイクル販売(フロー収益に該当)に依拠していた収益構造を見直し、ストック収益であるITサブスクリプション事業、データ消去等のITADサービスの強化により、新規購入、運用管理、データ消去、適正処理までのライフサイクル全般をワンストップで支援するライフサイクルマネジメント(LCM)サービスと、クラウド等のITサービスを中心とする事業構造への転換である。当第2四半期における事業別売上高比率ではITサブスクリプション事業が6割近くまで上昇してきており、中期経営計画の目的である「経営の安定と持続的成長を可能とする事業構造の転換」は順調に進捗していることになる。また、2021年5月期決算発表時には次期中期経営計画の発表が見込まれるため、同社への成長期待が一段と高まることになると弊社では考えている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<ST>