ヨシコン Research Memo(4):2021年3月期第3四半期累計は減収減益となったが計画水準
[21/03/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2021年3月期第3四半期累計連結業績の概要
ヨシコン<5280>の2021年3月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比31.1%増の8,878百万円、営業利益が同52.3%減の296百万円、経常利益が同8.6%減の877百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同17.4%減の586百万円だった。
分譲宅地や商工業施設用地の引き渡しが順調だったが、期初時点で分譲マンションの在庫が少なく、前年同期にあった食品メーカー工場の大型請負工事の反動も影響して減収減益となった。ただし、大型物件の引き渡しが第4四半期に集中するため、第3四半期累計としてはおおむね計画水準だった。なお営業外収益では匿名組合投資利益が増加(前年同期は354百万円計上、当期は509百万円計上)し、特別利益では固定資産売却益が減少(前年同期は140百万円計上、当期は31百万円計上)した。
2. セグメント別動向
セグメント別の動向は下記のとおりである。
レジデンス事業は、売上高が前年同期比45.5%減の918百万円で、営業利益が同18.6%減の59百万円だった。在庫分譲マンションの引き渡しを行ったが、当期は期初時点で在庫が少なかった影響もあり、前年同期比では減少した。不動産開発事業は、売上高が同25.2%増の4,302百万円で、営業利益が同18.8%増の727百万円だった。分譲宅地、商工業施設用地の引き渡しが順調だった。
賃貸・管理等事業は、売上高が同60.1%減の1,708百万円で、営業利益が同68.5%減の128百万円だった。前年同期にあった食品メーカー工場の大型請負工事の反動で減収減益となった。
マテリアル事業は、売上高が同55.5%減の1,062百万円で、営業利益が177百万円の損失(前年同期は147百万円の損失)だった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う工場一部休止などで稼働率が低下し、固定費負担で損失が拡大した。
その他は、売上高が同19.0%減の886百万円で、営業利益が同42.5%減の35百万円だった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で飲食店における業務用缶飲料の需要が減少したため、缶飲料製造が低調だった。
財務基盤は盤石
3. 財務状況
強固な財務基盤の確立のために、経営指標として自己資本比率50%以上の維持・確保を目指している。2021年3月期第3四半期末時点の資産合計は40,932百万円で2020年3月期末比3,670百万円増加した。主に販売用不動産、投資有価証券が増加し、現金及び預金が減少した。負債合計は20,397百万円で3,208百万円増加した。主に有利子負債(長・短借入金)が増加した。純資産は20,534百万円で461百万円増加した。この結果、自己資本比率は50.1%で3.7ポイント低下したが、経営指標としている50%以上を維持した。利益剰余金による純資産の着実な増加によって盤石な財務基盤を継続している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<NB>
1. 2021年3月期第3四半期累計連結業績の概要
ヨシコン<5280>の2021年3月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比31.1%増の8,878百万円、営業利益が同52.3%減の296百万円、経常利益が同8.6%減の877百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同17.4%減の586百万円だった。
分譲宅地や商工業施設用地の引き渡しが順調だったが、期初時点で分譲マンションの在庫が少なく、前年同期にあった食品メーカー工場の大型請負工事の反動も影響して減収減益となった。ただし、大型物件の引き渡しが第4四半期に集中するため、第3四半期累計としてはおおむね計画水準だった。なお営業外収益では匿名組合投資利益が増加(前年同期は354百万円計上、当期は509百万円計上)し、特別利益では固定資産売却益が減少(前年同期は140百万円計上、当期は31百万円計上)した。
2. セグメント別動向
セグメント別の動向は下記のとおりである。
レジデンス事業は、売上高が前年同期比45.5%減の918百万円で、営業利益が同18.6%減の59百万円だった。在庫分譲マンションの引き渡しを行ったが、当期は期初時点で在庫が少なかった影響もあり、前年同期比では減少した。不動産開発事業は、売上高が同25.2%増の4,302百万円で、営業利益が同18.8%増の727百万円だった。分譲宅地、商工業施設用地の引き渡しが順調だった。
賃貸・管理等事業は、売上高が同60.1%減の1,708百万円で、営業利益が同68.5%減の128百万円だった。前年同期にあった食品メーカー工場の大型請負工事の反動で減収減益となった。
マテリアル事業は、売上高が同55.5%減の1,062百万円で、営業利益が177百万円の損失(前年同期は147百万円の損失)だった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う工場一部休止などで稼働率が低下し、固定費負担で損失が拡大した。
その他は、売上高が同19.0%減の886百万円で、営業利益が同42.5%減の35百万円だった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で飲食店における業務用缶飲料の需要が減少したため、缶飲料製造が低調だった。
財務基盤は盤石
3. 財務状況
強固な財務基盤の確立のために、経営指標として自己資本比率50%以上の維持・確保を目指している。2021年3月期第3四半期末時点の資産合計は40,932百万円で2020年3月期末比3,670百万円増加した。主に販売用不動産、投資有価証券が増加し、現金及び預金が減少した。負債合計は20,397百万円で3,208百万円増加した。主に有利子負債(長・短借入金)が増加した。純資産は20,534百万円で461百万円増加した。この結果、自己資本比率は50.1%で3.7ポイント低下したが、経営指標としている50%以上を維持した。利益剰余金による純資産の着実な増加によって盤石な財務基盤を継続している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<NB>