ハウスドゥ Research Memo(7):2021年6月期は前期比43.3%〜85.5%増の営業増益を見込む
[21/03/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■ハウスドゥ<3457>の今後の見通し
1. 2021年6月期の業績見通し
コロナ禍の影響は徐々に回復を見込んでいるものの、先行きが不透明であることを踏まえ、2021年6月期の業績予想をレンジ形式で開示している。売上高は前期比3.3%増〜14.2%増の33,976百万円〜37,532百万円、営業利益は同43.3%増〜85.5%増の2,713百万円〜3,512百万円、経常利益は同45.7%増〜92.2%増の2,500百万円〜3,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同60.1%増〜111.3%増の1,650百万円〜2,178百万円とする期初予想を据え置いている。下限値をベースラインとして、コロナ禍の影響縮減及び各事業の巡航速度への早期回復、各種取り組みの効果を想定し、上限値を設定している。なお、第2四半期進捗率は、売上高では55.1%〜49.9%、営業利益では45.7%〜35.3%となる。
(1) 事業セグメントごとの業績予想
事業セグメントごとの業績予想は、単一計画値のフランチャイズ事業、不動産流通事業、小山建設グループと、レンジ予想のハウス・リースバック事業、金融事業、不動産売買事業及びリフォーム事業に分かれる。
a) フランチャイズ事業
安定的な収益を上げるフランチャイズ事業では、売上高で前期比13.6%増の3,368百万円、営業利益で同13.4%増の2,042百万円を見込んでいる。営業利益の第2四半期進捗率は53.0%と好調に推移している。
b) 不動産流通事業
不動産流通事業では、売上高で前期比6.7%増の2,403百万円、営業利益で同1.0%増の580百万円を見込んでいる。ワンストップサービスの起点としてグループシナジーを生かす方針である。
c) 小山建設グループ
小山建設グループは、通期でフルに寄与することから、売上高で前期比57.0%増の3,254百万円、営業利益で同143.5%増の253百万円を見込んでいる。賃貸管理及び収益不動産の安定収入と付随収益に加え、売買事業の仕入・販売に注力する。また、ハウスドゥブランドでの店舗展開により売買仲介を強化し、既存事業の地域密着の強みとシナジーを生かしたワンストップサービスによる収益拡大を図る。なお、第1四半期に不動産売却益の計上があったため、営業利益の第2四半期進捗率は51.7%に達している。
(2) レンジ予想の事業
レンジ予想の事業は、コロナ禍の影響が大きく、第2、第3波発生の恐れもあることを考慮した。ハウス・リースバックに対する市場の需要は堅調に推移しているものの、地銀や信金が特別融資の対応に追われ、リバースモーゲージ保証に関わる業務提携や業務の開始時期に遅れが生じている。
a) ハウス・リースバック事業
ハウス・リースバック事業は、売上高で前期比5.8%減〜0.6%増の14,325百万円〜15,297百万円、営業利益で同8.9%増〜20.6%増の2,143百万円〜2,394百万円を見込んでいる。第2四半期進捗率は、売上高が41.8%〜39.1%、営業利益が35.0%〜31.3%となるが、前期の第2四半期進捗率も売上高39.0%、営業利益34.5%と下期偏重だったことから、同様の推移と弊社では見ている。継続的な広告宣伝・人財投資により、仕入契約件数が順調に増加していることから、直営の買取専門店を積極的に開設する予定である。また、ファンドからの需要も強いことから、ファンドへの売却時期を見計らって仕入を進めるとしている。
b) 金融事業
金融事業は、売上高で前期比16.5%増〜25.9%増の1,256百万円〜1,357百万円、営業利益で同572.5%増〜912.1%増の200百万円〜301百万円を見込んでいる。リバースモーゲージ保証事業では、2021年1月に全国対応、来店不要で提供可能な楽天銀行と提携したが、引き続き提携件数の拡大を目指す。合わせて、不動産活用のコンサルティング提案を強化することで、更なる収益拡大を図る。
c) 不動産売買事業
不動産売買事業は、売上高で前期比2.3%減〜28.7%増の6,938百万円〜9,134百万円、営業利益で同46.5%増〜149.4%増の493百万円〜839百万円を見込んでいる。売上高・利益ともに通期計画下限を上回る進捗となっているが、これは第2四半期に大型物件の売買益を計上したためであるため、下期も同様の成長は想定していない。
d) リフォーム事業
リフォーム事業は、売上高で前期比4.2%増〜14.9%増の2,743百万円〜3,023百万円、営業利益で同53.3%増〜140.7%増の177百万円〜278百万円を見込んでいる。仲介事業と連携することで、中古住宅売買仲介とリフォームのワンストップによる受注につなげる方針だ。
コロナ禍の影響を踏まえ、中期経営計画最終年度の業績目標を見直し
2. 中期経営計画
中期経営計画では、最終年度の2022年6月期に売上高43,761百万円、営業利益4,766百万円、経常利益4,500百万円を目指していたものの、コロナ禍の影響を踏まえて2021年2月に、2022年6月期の数値目標を修正した。修正後の計画としては、売上高で38,150百万円〜41,400百万円、営業利益で3,054百万円〜3,754百万円、経常利益で2,800百万円〜3,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で1,848百万円〜2,310百万円としている。なお、「成長強化事業への積極投資継続による収益拡大」とする基本方針に変更はない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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1. 2021年6月期の業績見通し
コロナ禍の影響は徐々に回復を見込んでいるものの、先行きが不透明であることを踏まえ、2021年6月期の業績予想をレンジ形式で開示している。売上高は前期比3.3%増〜14.2%増の33,976百万円〜37,532百万円、営業利益は同43.3%増〜85.5%増の2,713百万円〜3,512百万円、経常利益は同45.7%増〜92.2%増の2,500百万円〜3,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同60.1%増〜111.3%増の1,650百万円〜2,178百万円とする期初予想を据え置いている。下限値をベースラインとして、コロナ禍の影響縮減及び各事業の巡航速度への早期回復、各種取り組みの効果を想定し、上限値を設定している。なお、第2四半期進捗率は、売上高では55.1%〜49.9%、営業利益では45.7%〜35.3%となる。
(1) 事業セグメントごとの業績予想
事業セグメントごとの業績予想は、単一計画値のフランチャイズ事業、不動産流通事業、小山建設グループと、レンジ予想のハウス・リースバック事業、金融事業、不動産売買事業及びリフォーム事業に分かれる。
a) フランチャイズ事業
安定的な収益を上げるフランチャイズ事業では、売上高で前期比13.6%増の3,368百万円、営業利益で同13.4%増の2,042百万円を見込んでいる。営業利益の第2四半期進捗率は53.0%と好調に推移している。
b) 不動産流通事業
不動産流通事業では、売上高で前期比6.7%増の2,403百万円、営業利益で同1.0%増の580百万円を見込んでいる。ワンストップサービスの起点としてグループシナジーを生かす方針である。
c) 小山建設グループ
小山建設グループは、通期でフルに寄与することから、売上高で前期比57.0%増の3,254百万円、営業利益で同143.5%増の253百万円を見込んでいる。賃貸管理及び収益不動産の安定収入と付随収益に加え、売買事業の仕入・販売に注力する。また、ハウスドゥブランドでの店舗展開により売買仲介を強化し、既存事業の地域密着の強みとシナジーを生かしたワンストップサービスによる収益拡大を図る。なお、第1四半期に不動産売却益の計上があったため、営業利益の第2四半期進捗率は51.7%に達している。
(2) レンジ予想の事業
レンジ予想の事業は、コロナ禍の影響が大きく、第2、第3波発生の恐れもあることを考慮した。ハウス・リースバックに対する市場の需要は堅調に推移しているものの、地銀や信金が特別融資の対応に追われ、リバースモーゲージ保証に関わる業務提携や業務の開始時期に遅れが生じている。
a) ハウス・リースバック事業
ハウス・リースバック事業は、売上高で前期比5.8%減〜0.6%増の14,325百万円〜15,297百万円、営業利益で同8.9%増〜20.6%増の2,143百万円〜2,394百万円を見込んでいる。第2四半期進捗率は、売上高が41.8%〜39.1%、営業利益が35.0%〜31.3%となるが、前期の第2四半期進捗率も売上高39.0%、営業利益34.5%と下期偏重だったことから、同様の推移と弊社では見ている。継続的な広告宣伝・人財投資により、仕入契約件数が順調に増加していることから、直営の買取専門店を積極的に開設する予定である。また、ファンドからの需要も強いことから、ファンドへの売却時期を見計らって仕入を進めるとしている。
b) 金融事業
金融事業は、売上高で前期比16.5%増〜25.9%増の1,256百万円〜1,357百万円、営業利益で同572.5%増〜912.1%増の200百万円〜301百万円を見込んでいる。リバースモーゲージ保証事業では、2021年1月に全国対応、来店不要で提供可能な楽天銀行と提携したが、引き続き提携件数の拡大を目指す。合わせて、不動産活用のコンサルティング提案を強化することで、更なる収益拡大を図る。
c) 不動産売買事業
不動産売買事業は、売上高で前期比2.3%減〜28.7%増の6,938百万円〜9,134百万円、営業利益で同46.5%増〜149.4%増の493百万円〜839百万円を見込んでいる。売上高・利益ともに通期計画下限を上回る進捗となっているが、これは第2四半期に大型物件の売買益を計上したためであるため、下期も同様の成長は想定していない。
d) リフォーム事業
リフォーム事業は、売上高で前期比4.2%増〜14.9%増の2,743百万円〜3,023百万円、営業利益で同53.3%増〜140.7%増の177百万円〜278百万円を見込んでいる。仲介事業と連携することで、中古住宅売買仲介とリフォームのワンストップによる受注につなげる方針だ。
コロナ禍の影響を踏まえ、中期経営計画最終年度の業績目標を見直し
2. 中期経営計画
中期経営計画では、最終年度の2022年6月期に売上高43,761百万円、営業利益4,766百万円、経常利益4,500百万円を目指していたものの、コロナ禍の影響を踏まえて2021年2月に、2022年6月期の数値目標を修正した。修正後の計画としては、売上高で38,150百万円〜41,400百万円、営業利益で3,054百万円〜3,754百万円、経常利益で2,800百万円〜3,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で1,848百万円〜2,310百万円としている。なお、「成長強化事業への積極投資継続による収益拡大」とする基本方針に変更はない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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