C&GSYS Research Memo(1):金型用CAD/CAMシステム専業メーカー、シェアアップで事業成長を目指す
[21/03/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
C&Gシステムズ<6633>は金型用CAD/CAMシステムの専業メーカーで国内シェアは20%(推定)を誇る。大手メーカーから従業員20人未満の中小金型メーカーまで顧客数は約7,000事業所に上る。
1. 2020年12月期決算:大幅減益だが黒字を維持
2020年12月期決算は、売上高が3,684百万円(前期比12.2%減)、営業利益が192百万円(同37.9%減)、経常利益が155百万円(同52.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が60百万円(同66.7%減)となった。第1四半期(2020年1〜3月)までは順調に推移したが、第2四半期に入ってから新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響を受けて売上高、特に製品販売が急減し、営業利益は大幅減となった。厳しい環境であったが、売上高の約6割を占める保守契約サービスは底堅く推移したことから、2ケタ減収にもかかわらず営業黒字を維持した。セグメント別では、CAD/CAMシステム等事業、金型製造事業ともに減収・減益であったが、両部門ともに営業黒字を計上した。コロナの影響を受けて厳しい状況であったが、営業黒字を維持した点は評価できるだろう。
2. 2021年12月期通期予想:先行き不透明だが営業利益は前期比横ばいを予想
同社は現時点で2021年12月期業績について、売上高3,757百万円(前期比2.0%増)、営業利益193百万円(同0.8%増)、経常利益217百万円(同40.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益119百万円(同98.3%増)を見込んでいる。依然として先行きは不透明であることから、営業利益は横ばいを予想している。前期に計上した投資有価証券評価損が消失するとの前提で、経常利益以下は前期比で高い伸び率となっているが金額は少ない。
3. 安定した既存収益源の拡充に加え次世代収益源を育成
同社では中長期事業方針として、1)既存事業の維持拡張、2)金型隣接市場向け製品開発(部品加工)、3)CAMのマルチプラットフォーム化拡大、4)ASEAN強化&海外向け製品開発、5)金型・部品製造用生産管理システム開発強化(「AIQ」の拡充)、6)同時5軸AM対応のハイブリッドCAM(CAM-TOOL AM)開発、という6つの柱を掲げている。足元の業績はコロナの影響で足踏みをしているが、これらの事業方針は今後も継続して推進する計画だ。
■Key Points
・金型用CAD/CAMシステム専業メーカーで国内シェア20%(推定)、顧客数は7,000事業所超
・2020年12月期はコロナの影響あるも黒字を維持。2021年12月期は営業利益は前期比横ばい予想
・中長期事業方針は継続:主に6つの分野の拡充で成長を図る
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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C&Gシステムズ<6633>は金型用CAD/CAMシステムの専業メーカーで国内シェアは20%(推定)を誇る。大手メーカーから従業員20人未満の中小金型メーカーまで顧客数は約7,000事業所に上る。
1. 2020年12月期決算:大幅減益だが黒字を維持
2020年12月期決算は、売上高が3,684百万円(前期比12.2%減)、営業利益が192百万円(同37.9%減)、経常利益が155百万円(同52.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が60百万円(同66.7%減)となった。第1四半期(2020年1〜3月)までは順調に推移したが、第2四半期に入ってから新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響を受けて売上高、特に製品販売が急減し、営業利益は大幅減となった。厳しい環境であったが、売上高の約6割を占める保守契約サービスは底堅く推移したことから、2ケタ減収にもかかわらず営業黒字を維持した。セグメント別では、CAD/CAMシステム等事業、金型製造事業ともに減収・減益であったが、両部門ともに営業黒字を計上した。コロナの影響を受けて厳しい状況であったが、営業黒字を維持した点は評価できるだろう。
2. 2021年12月期通期予想:先行き不透明だが営業利益は前期比横ばいを予想
同社は現時点で2021年12月期業績について、売上高3,757百万円(前期比2.0%増)、営業利益193百万円(同0.8%増)、経常利益217百万円(同40.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益119百万円(同98.3%増)を見込んでいる。依然として先行きは不透明であることから、営業利益は横ばいを予想している。前期に計上した投資有価証券評価損が消失するとの前提で、経常利益以下は前期比で高い伸び率となっているが金額は少ない。
3. 安定した既存収益源の拡充に加え次世代収益源を育成
同社では中長期事業方針として、1)既存事業の維持拡張、2)金型隣接市場向け製品開発(部品加工)、3)CAMのマルチプラットフォーム化拡大、4)ASEAN強化&海外向け製品開発、5)金型・部品製造用生産管理システム開発強化(「AIQ」の拡充)、6)同時5軸AM対応のハイブリッドCAM(CAM-TOOL AM)開発、という6つの柱を掲げている。足元の業績はコロナの影響で足踏みをしているが、これらの事業方針は今後も継続して推進する計画だ。
■Key Points
・金型用CAD/CAMシステム専業メーカーで国内シェア20%(推定)、顧客数は7,000事業所超
・2020年12月期はコロナの影響あるも黒字を維持。2021年12月期は営業利益は前期比横ばい予想
・中長期事業方針は継続:主に6つの分野の拡充で成長を図る
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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