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ウイルプラスH Research Memo(7):2021年6月期業績予想を上方修正、大幅増益・大幅増配へ

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

● 2021年6月期の業績見通し
足元の受注状況や第2四半期までの業績等を踏まえてウイルプラスホールディングス<3538>は、2021年6月期通期の連結業績予想を上方修正した。修正後の予想は、売上高が前期比9.3%増(前回予想比6.1%増)の38,344百万円、営業利益が同58.2%増(同55.5%増)の1,836百万円、経常利益が同52.9%増(同56.3%増)の1,830百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同47.1%増(同60.1%増)の1,180百万円を見込んでいる。なお同社は、コロナ禍の影響に関しては少なくとも2021年6月期中は続くと想定している。

2021年6月期通期の業績予想達成に向けて同社では、ニューモデルを中心に新車受注活動に注力するとともに、引き続き新車供給が不安定なため、中古車販売にも注力するとしている。また、ストック型ビジネスの拡充を進めるとともに、商品回転率を高め、資本効率のよい経営を目指す。

2021年6月期第2四半期の上方修正後の通期予想に対する進捗率は、売上高で51.9%、営業利益で65.6%となる。過去3期における第2四半期の進捗率と比較しても好調に推移していることから、通期についても計画を達成する可能性は高いと弊社では見ている。なお同社は、M&Aや店舗投資など先行投資をした時期は一時的に下回る場合があるものの、営業利益率の基準を5%としている。これに対して2020期6月期の営業利益率は第2四半期で4.2%・通期で3.3%、2021年6月期では第2四半期で6.1%・通期予想で4.8%となることから、この点でも同社の基準は達成できる可能性が高いと予想できよう。

同社は取り組み方針として、1)安全な店舗運営と業務の効率化、2)新車販売シェアの拡大、3)加速するEV化への対応、の3つを挙げている。

1)安全な店舗運営と業務の効率化としては、感染防止対策を徹底すると同時に、オンライン商談や書類の電子化等、コロナ禍での変化に対応した最適な事業活動への転換と、デジタル化による業務の効率化や生産性向上を推進していく。一例を挙げると、保険の提案をする場合はタブレット端末を利用することで、スキルにかかわらず誰でも十分に対応できる。また、営業手法として対面での接客だけでなくオンライン商談も加わることで、顧客の多様性に合わせて最適な手法・組み合わせが選択できるようになる。広告宣伝については、従来型では広告の効果を数値化することが困難であったが、Web広告を活用することで費用対効果が測定できるようになっている。

2)新車販売シェアの拡大としては、基本的な成長戦略である「マルチブランド戦略」「ドミナント戦略」「M&A戦略」の3つの成長戦略のもと、積極的な店舗展開により引き続き販売シェア拡大を目指す。加えて、経営基盤を更に強固なものにするために、商品回転率を高めて資本効率のよい経営を目指す。具体的には、新車販売はストック型ビジネスに繋がる要で、コロナ禍でも新車は特別な買い物であることに変わりはなく、店舗での試乗ニーズが高い。最新のCIに準拠した高品質な店舗体験を付加価値として提供することで、顧客満足度向上を追求する。

3)加速するEV化への対応については既述のとおり、今後加速すると思われるEVの普及に向けて、設備投資を推進し、顧客へのいち早いEV体験を提供する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)




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