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ビーロット Research Memo(4):主力の不動産投資開発事業では、柔軟な対応力(物件用途、地域、価格帯)が強み

注目トピックス 日本株
■事業内容

1. 不動産投資開発事業
不動産投資開発事業はビーロット<3452>の主力事業である。オフィスビルやマンションに投資をしてバリューアップして売却する「不動産再生型」と、土地を取得して新築建物を建築する「不動産開発型」の2つのタイプがある。平均的な物件規模は約9億円(2020年12月期)であるものの、小規模から大規模まで幅広い不動産を取り扱う。取り扱う不動産は大型化しており、出口(売却先)としてREITや海外の投資家が増加傾向にある。なお2020年12月期には、創業以来最大の案件である「ビーロット江坂ビル」をビーロットリート投資法人に売却した。

2020年12月期の物件種類別売却件数を見ると、住宅系不動産17件(前期は14件)、事務所・店舗ビル5件(同5件)、土地(開発用地含む)3件(同2件)、ホテル実績なし(同2件)と、住宅系不動産が増加した一方でホテルが減少した。また、地域別売却物件数では、関東圏13件(同15件)、北海道圏1件(同2件)、九州圏6件(同3件)、関西圏2件(同4件)、中部圏3件(同実績なし)と、例年同様に地域の偏りはない。

2. 不動産コンサルティング事業
不動産コンサルティング事業は仲介業務がメインであり、相続対策としての資産入れ替え相談など、士業や金融機関から紹介される顧客が主な対象である。連結子会社のライフステージが行う分譲マンションの販売受託業務もこのセグメントに入る。実際には広範囲なコンサルティング業務全般を行っており、企業(不動産所有会社等)のM&A仲介も含まれる。また、シンガポール現地法人においては海外投資家に日本の不動産への投資を促進する機能があり、同社の強みとなっている。過去6期の同セグメントの業績は、多少の上下はあるものの、売上高・セグメント利益ともに右肩上がりである。

3. 不動産マネジメント事業
不動産マネジメント事業は、売却先の富裕層や投資家からの賃貸管理業務受託、自社で所有する賃貸用不動産の賃借などを行う。賃貸管理業務受託業務においては、投資家の資産運用ニーズを捉え、投資物件の選定・管理・資産売却までのプロセスをマネジメントする手腕が問われる。同社は、自ら開発した物件を売却した後もAM(アセットマネジメント)・PM(プロパティマネジメント)を受託することができており、長期的な資産運用サポートができる企業として評価が高い。結果として、AM・PM受託件数は着実に増加している。2018年12月期第2四半期より連結されたティアンドケイ(ゴルフ場受託運営)も同セグメントに計上される。自社所有不動産の賃貸収入は、ストックビジネスとして、安定収益を確保する上では不可欠である。過去6期の同セグメントの業績は、多少の上下はあるものの売上高・セグメント利益ともに概ね右肩上がりとなっており、受託テナント数も過去6期で約3倍に拡大した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)




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