ビーロット Research Memo(7):安定的な利益成長を目指す中期経営計画を発表
[21/03/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■成長戦略・トピックス
1. 中期経営計画
ビーロット<3452>は、2023年12月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表した。3年後の2023年12月期の計画値は、売上高で29,700百万円、経常利益で3,640百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で2,440百万円としている。直近の2020年12月期との比較では、売上高で1.12倍、経常利益で3.52倍、親会社株主に帰属する当期純利益で7.09倍となっており、2019年12月期の過去最高の利益水準まで引き上げる考えだ。重点戦略としては、安定した利益を生み出す企業体質に向けた収益構造改革を行う。具体的には、不動産マネジメント事業の粗利構成比を2019年12月期の19%から2023年12月期には28%に、不動産コンサルティング事業の粗利構成比を2019年12月期の16%から2023年12月期には22%に、それぞれ向上させる。具体的なアクションプランとしては、(1) 既存ビジネスの深耕、(2) 次世代リーダー育成、(3) ビーロットリート投資法人のIPO、(4) パートナー企業増、(5) 安定収益20%成長、(6) 自己資本比率25%超、の6点である。これまでは不動産投資開発事業の爆発力が急成長をけん引してきたが、中期経営計画期間を創業期と位置付け、3事業による安定した利益成長ができる企業体質に変革する考えだ。
2. ビーロットリート投資法人の運用開始
2020年11月には、同社がスポンサーとなるビーロットリート投資法人の運用を開始した。2020年5月にM&Aにより株式投資法人の投資口を取得してから6ヶ月という異例の短期間での運用開始となったのは、同社のM&Aや金融を含めた総合力のなせる業だろう。第1号物件は、同社から取得した「ビーロット江坂ビル」であり、私募REITを組成し運用を開始した。同投資法人はスポンサーである同社グループの不動産関連ノウハウを活用し、オフィス・商業施設及び共同住宅を主な投資対象としている。様々なアセットタイプに幅を広げ、また地域的にも同社グループの全国の拠点を活用しつつ、分散の効いた総合型REITを目指す。今後は、スポンサーである同社及びミサワホーム、新日本建設<1879>、(株)エー・ディー・ワークスなどをはじめとするエクイティ出資企業とも協業することで、内部成長及び外部成長を実現する計画だ。2023年までに資産規模を500億円超まで拡大させ、市場動向を見極めつつ東京証券取引所への上場を目指している。
3. 不動産投資型クラウドファンディング商品の販売開始
同社は多様な出口戦略を持つことに力を入れており、クラウドファンディング事業もその1つである。一例を挙げると、2021年4月に不動産投資型クラウドファンディング商品の販売を開始する予定である。具体的には、予定利回り2.0%から、最小投資額10万円から、運用期間6ヶ月から、といった小口の投資商品となる。一定の評価額下落リスクは同社が負担をするため、投資家にとっては、リスクが抑制されるメリットがある。同社は、保有する不動産のうち、良質かつ安定した収益不動産を厳選することになる。第1号は新大阪の築浅区分マンション(利回り3%、6ヶ月運用)を予定している。不動産投資型クラウドファンディングは、TATERU<1435>、エー・ディー・ワークスなどの先行企業があるものの、同社はより安定した資産形成ができる新しい不動産投資市場を創出したい考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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1. 中期経営計画
ビーロット<3452>は、2023年12月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表した。3年後の2023年12月期の計画値は、売上高で29,700百万円、経常利益で3,640百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で2,440百万円としている。直近の2020年12月期との比較では、売上高で1.12倍、経常利益で3.52倍、親会社株主に帰属する当期純利益で7.09倍となっており、2019年12月期の過去最高の利益水準まで引き上げる考えだ。重点戦略としては、安定した利益を生み出す企業体質に向けた収益構造改革を行う。具体的には、不動産マネジメント事業の粗利構成比を2019年12月期の19%から2023年12月期には28%に、不動産コンサルティング事業の粗利構成比を2019年12月期の16%から2023年12月期には22%に、それぞれ向上させる。具体的なアクションプランとしては、(1) 既存ビジネスの深耕、(2) 次世代リーダー育成、(3) ビーロットリート投資法人のIPO、(4) パートナー企業増、(5) 安定収益20%成長、(6) 自己資本比率25%超、の6点である。これまでは不動産投資開発事業の爆発力が急成長をけん引してきたが、中期経営計画期間を創業期と位置付け、3事業による安定した利益成長ができる企業体質に変革する考えだ。
2. ビーロットリート投資法人の運用開始
2020年11月には、同社がスポンサーとなるビーロットリート投資法人の運用を開始した。2020年5月にM&Aにより株式投資法人の投資口を取得してから6ヶ月という異例の短期間での運用開始となったのは、同社のM&Aや金融を含めた総合力のなせる業だろう。第1号物件は、同社から取得した「ビーロット江坂ビル」であり、私募REITを組成し運用を開始した。同投資法人はスポンサーである同社グループの不動産関連ノウハウを活用し、オフィス・商業施設及び共同住宅を主な投資対象としている。様々なアセットタイプに幅を広げ、また地域的にも同社グループの全国の拠点を活用しつつ、分散の効いた総合型REITを目指す。今後は、スポンサーである同社及びミサワホーム、新日本建設<1879>、(株)エー・ディー・ワークスなどをはじめとするエクイティ出資企業とも協業することで、内部成長及び外部成長を実現する計画だ。2023年までに資産規模を500億円超まで拡大させ、市場動向を見極めつつ東京証券取引所への上場を目指している。
3. 不動産投資型クラウドファンディング商品の販売開始
同社は多様な出口戦略を持つことに力を入れており、クラウドファンディング事業もその1つである。一例を挙げると、2021年4月に不動産投資型クラウドファンディング商品の販売を開始する予定である。具体的には、予定利回り2.0%から、最小投資額10万円から、運用期間6ヶ月から、といった小口の投資商品となる。一定の評価額下落リスクは同社が負担をするため、投資家にとっては、リスクが抑制されるメリットがある。同社は、保有する不動産のうち、良質かつ安定した収益不動産を厳選することになる。第1号は新大阪の築浅区分マンション(利回り3%、6ヶ月運用)を予定している。不動産投資型クラウドファンディングは、TATERU<1435>、エー・ディー・ワークスなどの先行企業があるものの、同社はより安定した資産形成ができる新しい不動産投資市場を創出したい考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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