サイオス Research Memo(4):有利子負債の減少により財務基盤の強化が進む
[21/03/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
サイオス<3744>の2020年12月期末の総資産は前期末比1,519百万円増加の6,851百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は現金及び預金が592百万円増加したほか、期末にかけて売上が増加したため受取手形及び売掛金が556百万円増加、商品も489百万円増加した。一方、固定資産では有形固定資産が55百万円減少したほか、ソフトウェア及びソフトウェア仮勘定が合わせて113百万円減少し、投資有価証券が96百万円増加した。
負債合計は前期末比1,279百万円増加の5,303百万円となった。有利子負債が134百万円減少した一方で、買掛金が988百万円、前受金が228百万円それぞれ増加した。前受金の増加に関してはサブスクリプションサービス(保守サービス含む)の契約件数増加に伴うもので、将来の売上につながる前受金が増加し続けていることは業績面でプラスに評価できる。前受金が発生する製品・サービスとしては、「LifeKeeper」、「Gluegentシリーズ」やMFP向けソフトウェア製品(サブスクリプションモデル)等がある。純資産合計は前期末比239百万円増加の1,548百万円となった。
経営指標を見ると、期末にかけての売上拡大によって総資産が膨らんだため、自己資本比率は前期末の23.7%から21.9%に低下したものの、有利子負債の削減が進み有利子負債比率は同48.6%から32.0%まで低下し、ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)も前期末比727百万円増の2,378百万円まで積み上がるなど、財務健全性は一層向上したと考えられる。収益性に関しては、同社が重要指標としているROICは前期の1.7%から6.9%に上昇したほか、ROAやROE、売上高営業利益率ともに揃って上昇した。ROAや営業利益率に関してはまだ3〜4年前までの水準と比較すると低いが、今後も収益性の向上に取り組んでいくことで、更なる上昇を目指す方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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3. 財務状況と経営指標
サイオス<3744>の2020年12月期末の総資産は前期末比1,519百万円増加の6,851百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は現金及び預金が592百万円増加したほか、期末にかけて売上が増加したため受取手形及び売掛金が556百万円増加、商品も489百万円増加した。一方、固定資産では有形固定資産が55百万円減少したほか、ソフトウェア及びソフトウェア仮勘定が合わせて113百万円減少し、投資有価証券が96百万円増加した。
負債合計は前期末比1,279百万円増加の5,303百万円となった。有利子負債が134百万円減少した一方で、買掛金が988百万円、前受金が228百万円それぞれ増加した。前受金の増加に関してはサブスクリプションサービス(保守サービス含む)の契約件数増加に伴うもので、将来の売上につながる前受金が増加し続けていることは業績面でプラスに評価できる。前受金が発生する製品・サービスとしては、「LifeKeeper」、「Gluegentシリーズ」やMFP向けソフトウェア製品(サブスクリプションモデル)等がある。純資産合計は前期末比239百万円増加の1,548百万円となった。
経営指標を見ると、期末にかけての売上拡大によって総資産が膨らんだため、自己資本比率は前期末の23.7%から21.9%に低下したものの、有利子負債の削減が進み有利子負債比率は同48.6%から32.0%まで低下し、ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)も前期末比727百万円増の2,378百万円まで積み上がるなど、財務健全性は一層向上したと考えられる。収益性に関しては、同社が重要指標としているROICは前期の1.7%から6.9%に上昇したほか、ROAやROE、売上高営業利益率ともに揃って上昇した。ROAや営業利益率に関してはまだ3〜4年前までの水準と比較すると低いが、今後も収益性の向上に取り組んでいくことで、更なる上昇を目指す方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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