アイエスビー Research Memo(1):2023年12月期に売上高300億円、営業利益24億円を目指す
[21/03/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
アイ・エス・ビー<9702>は1970年創立の独立系ITソリューションプロバイダーで、通信分野での高い技術力をベースに、組込みソフトウェアや業務用システム開発へと展開している。M&Aについても積極的に活用しながら、グループシナジーを高めて成長を続けている。2023年12月期を最終年度とする「ISBグループ中期経営計画2023」を当期よりスタートしており、「新しい一歩〜move up further〜」をスローガンに、新経営体制で挑む。
1. 2020年12月期の業績概要
2020年12月期の業績は、売上高で前期比8.5%増の24,434百万円、営業利益で同37.7%増の1,644百万円となり、過去最高業績を連続で更新した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、車載や医療機器向け等の組込みソフトウェア分野の成長が鈍化したものの、大型案件を受注獲得した業務システム分野やプロダクト事業が好調に推移し、業績をけん引した。利益面では、グループのニアショア、オフショア拠点を活用した原価率の改善に加えて、テレワーク体制の導入による全社的な経費圧縮が利益率の上昇要因となった。
2. 新・中期経営計画の重点戦略と業績目標
同社は2023年12月期を最終年度とする3年間の中期経営計画を発表した。基本方針として、「今までの50年の進化と新たな領域への挑戦で、より多くの顧客にソリューションを提供できる企業を目指す」ことを掲げ、業績目標として最終年度に売上高300億円、営業利益24億円を目指す。目標を達成するための重点戦略として、「顧客開拓、有望分野の拡大」「ソリューション事業の創出」「グループ経営の強化」の3つに注力していく。有望分野としては、5G関連や車載、モビリティーサービス、医療、業務サービスの5分野を挙げ、売上構成比の目標を最終年度で30%と設定した。また、今後3年間で開拓する新規顧客の最終年度の売上高も75億円と全体の25%を目指す。グループ経営の強化については、グループ間連携を引き続き強化するほか、IT化の推進による生産性の向上や管理業務の効率化を図っていく。なお、M&Aについても引き続き検討しているが、業績計画のなかには織り込んでいない。3年間の年平均売上成長率は7.1%となるが、今後も有望分野を中心にIT投資の拡大が期待できることを考えれば、十分達成可能な水準であると弊社では見ている。
3. 2021年12月期業績見通し
2021年12月期業績は売上高で前期比6.4%増の26,000百万円、営業利益で同7.7%増の1,770百万円と増収増益が続く見通しだ。医療、IoT、モビリティーサービス分野でのクラウドを含めた業務システム開発が伸びるほか、5G/ローカル5Gの普及によって、5G検証業務の受注拡大が見込まれる。第2四半期累計としては前年同期に経費を抑制した反動もあって、営業利益で7.2%減の820百万円と若干の減益を見込んでいるが、同社は従来から保守的に計画を見積もる傾向にあるため、今後、国内でIT投資が冷え込むような状況とならない限りは、計画の上振れも期待できるものと弊社では見ている。
■Key Points
・2020年12月期は業務システムの大型受注やプロダクト事業がけん引し、過去最高業績を連続更新
・新規顧客の開拓、有望分野の拡大、ソリューション事業の創出等により2023年12月期に売上高300億円、営業利益24億円を目指す
・2021年12月期業績は業務システムや5G関連が伸長し、増収増益が続く見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2020年12月期の業績概要
2020年12月期の業績は、売上高で前期比8.5%増の24,434百万円、営業利益で同37.7%増の1,644百万円となり、過去最高業績を連続で更新した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、車載や医療機器向け等の組込みソフトウェア分野の成長が鈍化したものの、大型案件を受注獲得した業務システム分野やプロダクト事業が好調に推移し、業績をけん引した。利益面では、グループのニアショア、オフショア拠点を活用した原価率の改善に加えて、テレワーク体制の導入による全社的な経費圧縮が利益率の上昇要因となった。
2. 新・中期経営計画の重点戦略と業績目標
同社は2023年12月期を最終年度とする3年間の中期経営計画を発表した。基本方針として、「今までの50年の進化と新たな領域への挑戦で、より多くの顧客にソリューションを提供できる企業を目指す」ことを掲げ、業績目標として最終年度に売上高300億円、営業利益24億円を目指す。目標を達成するための重点戦略として、「顧客開拓、有望分野の拡大」「ソリューション事業の創出」「グループ経営の強化」の3つに注力していく。有望分野としては、5G関連や車載、モビリティーサービス、医療、業務サービスの5分野を挙げ、売上構成比の目標を最終年度で30%と設定した。また、今後3年間で開拓する新規顧客の最終年度の売上高も75億円と全体の25%を目指す。グループ経営の強化については、グループ間連携を引き続き強化するほか、IT化の推進による生産性の向上や管理業務の効率化を図っていく。なお、M&Aについても引き続き検討しているが、業績計画のなかには織り込んでいない。3年間の年平均売上成長率は7.1%となるが、今後も有望分野を中心にIT投資の拡大が期待できることを考えれば、十分達成可能な水準であると弊社では見ている。
3. 2021年12月期業績見通し
2021年12月期業績は売上高で前期比6.4%増の26,000百万円、営業利益で同7.7%増の1,770百万円と増収増益が続く見通しだ。医療、IoT、モビリティーサービス分野でのクラウドを含めた業務システム開発が伸びるほか、5G/ローカル5Gの普及によって、5G検証業務の受注拡大が見込まれる。第2四半期累計としては前年同期に経費を抑制した反動もあって、営業利益で7.2%減の820百万円と若干の減益を見込んでいるが、同社は従来から保守的に計画を見積もる傾向にあるため、今後、国内でIT投資が冷え込むような状況とならない限りは、計画の上振れも期待できるものと弊社では見ている。
■Key Points
・2020年12月期は業務システムの大型受注やプロダクト事業がけん引し、過去最高業績を連続更新
・新規顧客の開拓、有望分野の拡大、ソリューション事業の創出等により2023年12月期に売上高300億円、営業利益24億円を目指す
・2021年12月期業績は業務システムや5G関連が伸長し、増収増益が続く見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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