EMシステムズ Research Memo(3):薬局向けシステムでは30%以上のシェアを持つリーディングカンパニー
[21/04/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
EMシステムズ<4820>グループでは、「調剤システム事業及びその関連事業」「医科システム事業及びその関連事業」「介護/福祉システム事業」「その他の事業」の4つの事業を展開している。「調剤システム事業及びその関連事業」は薬局向けの調剤業務処理用コンピュータシステムを開発、販売し、付帯するサプライの供給、保守メンテナンスサービスを行い、全社売上高の76.8%(2020年12月期)、全社営業利益の105.8%(同)を占める大黒柱である。「医科システム事業及びその関連事業」は、クリニックを主とする医療機関向けに医療業務処理用コンピュータシステムを開発、販売し、付帯するサプライの供給、保守メンテナンスサービスを行い、全社売上高の13.4%(同)である。「介護/福祉システム事業」は、介護/福祉サービス事業者向けのシステムと医療介護連携ソリューションを開発、販売し、保守メンテナンスサービスを行う。なお、「介護/福祉システム事業」は全社売上高の3.9%(同)である。「その他の事業」は、連結子会社を通じて、キャッシュレス事業と、貸会議室、薬局を運営し、全社売上高の5.9%(同)である。
1. 調剤システム事業及びその関連事業
薬局向けの調剤業務処理用コンピュータシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。
主要製品は薬局向け医療業務処理用コンピュータシステム(製品名:「Recepty NEXT」)で、自社開発のソフトウェアをパソコンに導入調整してユーザーに納入する。同社及び連結子会社のコスモシステムズ(株)や販売代理店経由で販売している。OEM供給も行っており、ユーザーの薬局数は16,164件(2020年12月末、シェア32.4%)となっている。また、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)によるインターネットを利用した調剤レセプト支援システム、グループ薬局以外の在庫情報等を共有することができるシステムも提供している。
2020年12月期(9ヶ月決算)のセグメント間内部取引消去前の売上高は7,450百万円、セグメント営業利益は1,079百万円であった。MAPsの出荷・展開の遅れでサービスの初期売上の未達により売上高が減少した。MAPsの本格稼働により増加した減価償却費などにより利益が減少したものの、営業利益率は14.5%と高水準を維持している。
「初期売上」などのフロー売上と「課金売上」を始めとするストック売上に分けると、既にストック売上がフロー売上を上回っており、2020年3月期下期ではストック売上が約6割を占める。ストック売上の比率は過去から堅調に上昇している。
2. 医科システム事業及びその関連事業
クリニックを主とする医療機関向けの医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。主要製品はクリニック・無床診療所向けの医事会計融合型電子カルテシステム(製品名:「MRN(Medical Recepty NEXT)カルテスタイル」)及び医事会計システム(製品名:「MRNクラークスタイル」、「ユニメディカル」)で、同社または(株)EMソリューションが自社開発したソフトウェアをパソコンに導入調整しユーザーに直販、または販売代理店経由で販売する。2016年7月より「買ってすぐ使える電子カルテ」をコンセプトとした診療所向け電子カルテシステム「オルテア(Ortia)」の発売を開始した。ユーザーである診療所・クリニック数は2,929件(シェア3.3%、2020年12月末)となっている。
2020年12月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は1,296百万円、セグメント営業損失は35百万円であった。「課金売上」が順調に増加したものの、新規システム販売件数は減少。MAPsの本格稼働により増加した減価償却費などにより営業損失の計上となったが、本来は黒字の事業セグメントである。「初期売上」などのフロー売上と「課金売上」を始めとするストック売上に分けると、既にストック売上がフロー売上を上回っている。
3. 介護/福祉システム事業
介護/福祉サービス事業者向けシステムと医療介護情報連携ソリューションの開発・販売、保守メンテナンスサービスを行っている。2019年2月に、(株)ジャニスから介護サービス事業者向けシステム事業を譲受し、2019年3月に施設系サービス分野及び地域包括支援センター向けサービス分野に強みを持つエムウィンソフト(株)を連結子会社化し、介護/福祉サービス事業者向けシステム事業分野は大幅に強化された。これにより同社に今まで欠けていたピースがそろい、ヘルスケア分野(医科・調剤・介護/福祉)全般に対しての対応が可能となった。ユーザーの介護/福祉施設数は13 ,840件(2020年12月末、シェア5.5%)となっている。
2020年12月期通期のセグメント間内部取引消去前の売上高は376百万円、セグメント営業損失は14百万円であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<YM>
EMシステムズ<4820>グループでは、「調剤システム事業及びその関連事業」「医科システム事業及びその関連事業」「介護/福祉システム事業」「その他の事業」の4つの事業を展開している。「調剤システム事業及びその関連事業」は薬局向けの調剤業務処理用コンピュータシステムを開発、販売し、付帯するサプライの供給、保守メンテナンスサービスを行い、全社売上高の76.8%(2020年12月期)、全社営業利益の105.8%(同)を占める大黒柱である。「医科システム事業及びその関連事業」は、クリニックを主とする医療機関向けに医療業務処理用コンピュータシステムを開発、販売し、付帯するサプライの供給、保守メンテナンスサービスを行い、全社売上高の13.4%(同)である。「介護/福祉システム事業」は、介護/福祉サービス事業者向けのシステムと医療介護連携ソリューションを開発、販売し、保守メンテナンスサービスを行う。なお、「介護/福祉システム事業」は全社売上高の3.9%(同)である。「その他の事業」は、連結子会社を通じて、キャッシュレス事業と、貸会議室、薬局を運営し、全社売上高の5.9%(同)である。
1. 調剤システム事業及びその関連事業
薬局向けの調剤業務処理用コンピュータシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。
主要製品は薬局向け医療業務処理用コンピュータシステム(製品名:「Recepty NEXT」)で、自社開発のソフトウェアをパソコンに導入調整してユーザーに納入する。同社及び連結子会社のコスモシステムズ(株)や販売代理店経由で販売している。OEM供給も行っており、ユーザーの薬局数は16,164件(2020年12月末、シェア32.4%)となっている。また、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)によるインターネットを利用した調剤レセプト支援システム、グループ薬局以外の在庫情報等を共有することができるシステムも提供している。
2020年12月期(9ヶ月決算)のセグメント間内部取引消去前の売上高は7,450百万円、セグメント営業利益は1,079百万円であった。MAPsの出荷・展開の遅れでサービスの初期売上の未達により売上高が減少した。MAPsの本格稼働により増加した減価償却費などにより利益が減少したものの、営業利益率は14.5%と高水準を維持している。
「初期売上」などのフロー売上と「課金売上」を始めとするストック売上に分けると、既にストック売上がフロー売上を上回っており、2020年3月期下期ではストック売上が約6割を占める。ストック売上の比率は過去から堅調に上昇している。
2. 医科システム事業及びその関連事業
クリニックを主とする医療機関向けの医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売、付帯するサプライの供給や保守メンテナンスサービスを行っている。主要製品はクリニック・無床診療所向けの医事会計融合型電子カルテシステム(製品名:「MRN(Medical Recepty NEXT)カルテスタイル」)及び医事会計システム(製品名:「MRNクラークスタイル」、「ユニメディカル」)で、同社または(株)EMソリューションが自社開発したソフトウェアをパソコンに導入調整しユーザーに直販、または販売代理店経由で販売する。2016年7月より「買ってすぐ使える電子カルテ」をコンセプトとした診療所向け電子カルテシステム「オルテア(Ortia)」の発売を開始した。ユーザーである診療所・クリニック数は2,929件(シェア3.3%、2020年12月末)となっている。
2020年12月期のセグメント間内部取引消去前の売上高は1,296百万円、セグメント営業損失は35百万円であった。「課金売上」が順調に増加したものの、新規システム販売件数は減少。MAPsの本格稼働により増加した減価償却費などにより営業損失の計上となったが、本来は黒字の事業セグメントである。「初期売上」などのフロー売上と「課金売上」を始めとするストック売上に分けると、既にストック売上がフロー売上を上回っている。
3. 介護/福祉システム事業
介護/福祉サービス事業者向けシステムと医療介護情報連携ソリューションの開発・販売、保守メンテナンスサービスを行っている。2019年2月に、(株)ジャニスから介護サービス事業者向けシステム事業を譲受し、2019年3月に施設系サービス分野及び地域包括支援センター向けサービス分野に強みを持つエムウィンソフト(株)を連結子会社化し、介護/福祉サービス事業者向けシステム事業分野は大幅に強化された。これにより同社に今まで欠けていたピースがそろい、ヘルスケア分野(医科・調剤・介護/福祉)全般に対しての対応が可能となった。ユーザーの介護/福祉施設数は13 ,840件(2020年12月末、シェア5.5%)となっている。
2020年12月期通期のセグメント間内部取引消去前の売上高は376百万円、セグメント営業損失は14百万円であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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