EMシステムズ Research Memo(5):2020年12月期は期初計画未達も堅調
[21/04/15]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2020年12月期通期業績概要
EMシステムズ<4820>の2020年12月期通期業績は、売上高9,660百万円、営業利益1,037百万円、経常利益1,469百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,062百万円となった。2020年12月期は決算時期の変更に伴い9ヶ月間の決算であった。期初予想からは、売上高で4.3%減、営業利益で8.0%減と、若干下回る結果となったが、全般に堅調に推移している。
売上高に関しては、コロナ禍の影響により、新規開業や設備投資時期の見直しなどの動きに加え、大型新製品のMAPsの出荷・展開の遅れにより、サービスの初期売上が計画未達成となった。一方、既存製品の販売が計画比増加し、大手チェーン店より大型SI案件の受注なども売上高に寄与した。営業利益に関しては、在宅勤務や非対面営業及び展示会のWeb化により、一部の販管費は減少したものの、売上の未達などを主要因に利益計画未達となった。
2. 事業別概要
(1) 調剤システム事業及びその関連事業
調剤システム事業及びその関連事業は、売上高は7,450百万円、営業利益は1,079百万円となった。既存製品が当初計画より増加したものの、MAPsの出荷/展開の遅れでサービスの初期売上の未達などにより全体として売上計画に届かなかった。サービス別に見ると、初期売上2,578百万円(構成比34.6%)、課金売上2,978百万円(同40.0%)、サプライ売上1,324百万円(同17.8%)、保守売上569百万円(同7.6%)となり、課金売上の構成比が初期売上の構成比を上回り、ストック型のビジネスモデルへの転換が進展していることがわかる。
(2) 医科システム事業及びその関連事業
医科システム事業及びその関連事業は、売上高1,296百万円、営業損失35百万円となった。課金売上が順調に増加したものの、新規システム販売件数が減少した。これは、コロナ禍で新規開業を見合わせるケースが増加したことが背景にある。サービス別に見ると、初期売上565百万円(構成比43.6%)、課金売上482百万円(同37.2%)、サプライ売上48百万円(同3.7%)、保守売上200百万円(同15.4%)となり、課金売上の構成比が7.2ポイント上昇した。
(3) 介護/福祉システム事業
介護/福祉システム事業は、売上高376百万円、営業損失14百万円となった。収益が大幅に改善したのは、MAPs for NURSING CAREの新規開発が進捗し資産計上が発生したことが主要因である。サービス別に見ると、初期売上36百万円(構成比9.6%)、課金売上109百万円(同29.0%)、サプライ売上0百万円、保守売上230百万円(同61.2%)となり、課金売上の構成比が16.5ポイント上昇し、ストック型への切り替えが順調であることがわかる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<YM>
1. 2020年12月期通期業績概要
EMシステムズ<4820>の2020年12月期通期業績は、売上高9,660百万円、営業利益1,037百万円、経常利益1,469百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,062百万円となった。2020年12月期は決算時期の変更に伴い9ヶ月間の決算であった。期初予想からは、売上高で4.3%減、営業利益で8.0%減と、若干下回る結果となったが、全般に堅調に推移している。
売上高に関しては、コロナ禍の影響により、新規開業や設備投資時期の見直しなどの動きに加え、大型新製品のMAPsの出荷・展開の遅れにより、サービスの初期売上が計画未達成となった。一方、既存製品の販売が計画比増加し、大手チェーン店より大型SI案件の受注なども売上高に寄与した。営業利益に関しては、在宅勤務や非対面営業及び展示会のWeb化により、一部の販管費は減少したものの、売上の未達などを主要因に利益計画未達となった。
2. 事業別概要
(1) 調剤システム事業及びその関連事業
調剤システム事業及びその関連事業は、売上高は7,450百万円、営業利益は1,079百万円となった。既存製品が当初計画より増加したものの、MAPsの出荷/展開の遅れでサービスの初期売上の未達などにより全体として売上計画に届かなかった。サービス別に見ると、初期売上2,578百万円(構成比34.6%)、課金売上2,978百万円(同40.0%)、サプライ売上1,324百万円(同17.8%)、保守売上569百万円(同7.6%)となり、課金売上の構成比が初期売上の構成比を上回り、ストック型のビジネスモデルへの転換が進展していることがわかる。
(2) 医科システム事業及びその関連事業
医科システム事業及びその関連事業は、売上高1,296百万円、営業損失35百万円となった。課金売上が順調に増加したものの、新規システム販売件数が減少した。これは、コロナ禍で新規開業を見合わせるケースが増加したことが背景にある。サービス別に見ると、初期売上565百万円(構成比43.6%)、課金売上482百万円(同37.2%)、サプライ売上48百万円(同3.7%)、保守売上200百万円(同15.4%)となり、課金売上の構成比が7.2ポイント上昇した。
(3) 介護/福祉システム事業
介護/福祉システム事業は、売上高376百万円、営業損失14百万円となった。収益が大幅に改善したのは、MAPs for NURSING CAREの新規開発が進捗し資産計上が発生したことが主要因である。サービス別に見ると、初期売上36百万円(構成比9.6%)、課金売上109百万円(同29.0%)、サプライ売上0百万円、保守売上230百万円(同61.2%)となり、課金売上の構成比が16.5ポイント上昇し、ストック型への切り替えが順調であることがわかる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<YM>