サカタインクス Research Memo(8):中期経営計画2023は、長期ビジョンの達成に向けた基盤構築ステージ
[21/04/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■サカタインクス<4633>の中長期成長戦略
2. 中期経営計画2023 (CCC-I)
中期経営計画2023 (CCC-I)は、長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」の達成に向けた基盤構築のステージ(第1ステージ)と位置付けて、2023年12月期には売上高1,950億円、営業利益115億円、経常利益130億円、ROE10%以上とする目標を掲げた。
印刷インキ・機材(日本)は売上高518億円、営業利益18億円の計画としている。重点施策として、環境対応・社会的課題への取り組み、環境配慮型製品(ボタニカルインキ)の積極展開、情報メディア事業の効率化、SDGs対応循環型パッケージ向けインキの開発、TPM活動及び労働安全衛生改善活動の継続と深化を推進する。
印刷インキ(アジア)は売上高450億円、営業利益29億円の計画としている。重点施策として、環境配慮型・サステナブル製品の積極展開、新規市場への参入、設備投資・販売拡大、グローバル購買による原材料の安定供給を推進する。
印刷インキ(米州)は売上高535億円、営業利益30億円の計画としている。重点施策として、環境配慮型・サステナブル製品の積極展開、グローバル顧客への販売強化、南米市場の販売強化と積極投資、設備投資・販売拡大を推進する。
印刷インキ(欧州)は売上高175億円、営業利益2億円の計画としている。重点施策として、環境配慮型・サステナブル製品の積極展開、グローバル顧客への販売強化、生産拠点の再構築による収益性向上、新規市場への参入、設備投資・販売拡大を推進する。
機能性材料事業は売上高172億円、営業利益23億円の計画としている。重点施策として、社会トレンドを捉えた高付加価値製品のグローバル展開(インクジェットの衣食住を中心とした成長産業分野への展開、高付加価値フラットパネルディスプレイ材料への展開、タッチパネル市場等周辺分野における機能性製品の事業拡大)、成長市場での機能性材料製品の現地生産化を推進する。
なお、その他は売上高171億円、営業利益6億円の計画としている。
3期累計で総額300億円の投資を計画
3. 投資計画
投資計画は、中期経営計画2023を実施する3期累計で総額300億円(設備投資150億円、成長を加速させるための戦略的投資枠150億円)としている。日本で49億円、アジアで56億円、米州で38億円、欧州で7億円を予定している。主要な設備投資計画について、アジアでは、中国上海の第二期工事及び広東省茂名の第二工場建設、インドにおけるパッケージ関連・UV関連設備の増強、そのほか日本では大阪工場のリニューアル、東京工場の物流倉庫棟建設、基幹システムの更新を予定している。米州では、米国ウィスコンシン州におけるパッケージ用インキ設備の増強、ニューヨーク州の缶用インキ設備の増強を予定するなど、アジア及び米州を中心に設備増強投資を計画している。
4. 新たな成長ステージ
地球環境問題への関心の高まり、SDGsへの関心の高まりを背景として、印刷用インキ市場でも世界的に環境配慮型製品へシフトする流れを強めている。このため環境配慮型製品の市場拡大・開拓余地は大きい。
同社は環境配慮型高機能・高付加価値製品の開発・品ぞろえ・高シェアが強みであり、このような市場動向に対応して環境配慮型製品の開発・市場投入を積極推進する方針だ。先行してグローバル展開した実績や各国の地域特性に合わせて製品投入するノウハウも豊富である。
同社は長期ビジョンにおいて、SDGsに対応した環境配慮型製品の拡販、グローバル展開、新事業領域への展開により新たな成長ステージを目指している。中長期的な収益拡大基調を期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
2. 中期経営計画2023 (CCC-I)
中期経営計画2023 (CCC-I)は、長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」の達成に向けた基盤構築のステージ(第1ステージ)と位置付けて、2023年12月期には売上高1,950億円、営業利益115億円、経常利益130億円、ROE10%以上とする目標を掲げた。
印刷インキ・機材(日本)は売上高518億円、営業利益18億円の計画としている。重点施策として、環境対応・社会的課題への取り組み、環境配慮型製品(ボタニカルインキ)の積極展開、情報メディア事業の効率化、SDGs対応循環型パッケージ向けインキの開発、TPM活動及び労働安全衛生改善活動の継続と深化を推進する。
印刷インキ(アジア)は売上高450億円、営業利益29億円の計画としている。重点施策として、環境配慮型・サステナブル製品の積極展開、新規市場への参入、設備投資・販売拡大、グローバル購買による原材料の安定供給を推進する。
印刷インキ(米州)は売上高535億円、営業利益30億円の計画としている。重点施策として、環境配慮型・サステナブル製品の積極展開、グローバル顧客への販売強化、南米市場の販売強化と積極投資、設備投資・販売拡大を推進する。
印刷インキ(欧州)は売上高175億円、営業利益2億円の計画としている。重点施策として、環境配慮型・サステナブル製品の積極展開、グローバル顧客への販売強化、生産拠点の再構築による収益性向上、新規市場への参入、設備投資・販売拡大を推進する。
機能性材料事業は売上高172億円、営業利益23億円の計画としている。重点施策として、社会トレンドを捉えた高付加価値製品のグローバル展開(インクジェットの衣食住を中心とした成長産業分野への展開、高付加価値フラットパネルディスプレイ材料への展開、タッチパネル市場等周辺分野における機能性製品の事業拡大)、成長市場での機能性材料製品の現地生産化を推進する。
なお、その他は売上高171億円、営業利益6億円の計画としている。
3期累計で総額300億円の投資を計画
3. 投資計画
投資計画は、中期経営計画2023を実施する3期累計で総額300億円(設備投資150億円、成長を加速させるための戦略的投資枠150億円)としている。日本で49億円、アジアで56億円、米州で38億円、欧州で7億円を予定している。主要な設備投資計画について、アジアでは、中国上海の第二期工事及び広東省茂名の第二工場建設、インドにおけるパッケージ関連・UV関連設備の増強、そのほか日本では大阪工場のリニューアル、東京工場の物流倉庫棟建設、基幹システムの更新を予定している。米州では、米国ウィスコンシン州におけるパッケージ用インキ設備の増強、ニューヨーク州の缶用インキ設備の増強を予定するなど、アジア及び米州を中心に設備増強投資を計画している。
4. 新たな成長ステージ
地球環境問題への関心の高まり、SDGsへの関心の高まりを背景として、印刷用インキ市場でも世界的に環境配慮型製品へシフトする流れを強めている。このため環境配慮型製品の市場拡大・開拓余地は大きい。
同社は環境配慮型高機能・高付加価値製品の開発・品ぞろえ・高シェアが強みであり、このような市場動向に対応して環境配慮型製品の開発・市場投入を積極推進する方針だ。先行してグローバル展開した実績や各国の地域特性に合わせて製品投入するノウハウも豊富である。
同社は長期ビジョンにおいて、SDGsに対応した環境配慮型製品の拡販、グローバル展開、新事業領域への展開により新たな成長ステージを目指している。中長期的な収益拡大基調を期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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