アイリック Research Memo(4):「保険クリニック」店舗数は増加基調、成約率も高水準
[21/04/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■アイリックコーポレーション<7325>の事業概要
6. 主要KPI
保険販売事業、ソリューション事業における主要KPIは以下のとおりである。業界唯一の自社開発システムによってワンストップソリューションを展開している強みを発揮して、店舗数は増加基調であり、成約率も高水準で推移している。
来店型保険ショップ「保険クリニック」の店舗数は増加基調である。直営店の着実な新規出店に加えて、他業種からの参入によってFC店も増加基調である。大手保険ショップで唯一FC展開していることも強みである。2021年6月期第2四半期末時点の店舗数は合計238店舗(直営46店舗、FC192店舗)となり、2020年6月期末比13店舗増加した。
集客数はおおむね順調に推移している。2021年6月期第2四半期累計の集客数(直営店)は6,183人だった。2020年6月期の通期実績(11,108人)に対する達成率は55.7%となる。認知度向上に向けたTVCMやWeb広告の効果、オンライン保険相談開始の効果などが寄与した。
成約率(直営店)はおおむね50%台の高い水準で推移している。複雑化する保険商品に対応するための教育・研修を強化し、コンサルティング能力の向上と成約率向上に努めている。2021年6月期第2四半期累計は、コロナ禍に伴う保険ニーズの高まりも背景として59.4%となった。成約単価は保険商品の構成によって変動する。2021年6月期第2四半期累計の成約単価は156千円だった。老後資金としての貯蓄型保険商品に対する関心度が高く、年金保険等の販売が好調だった。またコロナ禍で医療保険に対する需要も高まった。
ソリューション事業AS部門のASシリーズID数は、2021年6月期第2四半期末時点で7,763ID(代理店・銀行4,565ID、保険会社3,198ID)となった。一部保険代理店の解約により、2020年6月期末比で一時的に減少したが、大手金融機関や大手保険会社による新規導入に向けた話し合いを継続している。
自社開発システムに競合優位性
7. リスク要因
保険販売業における一般的なリスク要因としては、競合の激化、保険契約の成約率の低下、保険会社による営業政策の変更や保険手数料率の変更、個人情報保護、税務当局による保険商品の税務取り扱いの見直し、法的規制・自主規制などが挙げられる。
市場環境として、保険販売における加入チャネル比率(出所:(公財)生命保険文化センター「平成30年度生命保険に関する全国実態調査」)は、かつては90%前後を占めていた生命保険営業員からの加入比率が2018年には53.7%まで低下している。一方で保険代理店からの加入比率が2018年には17.8%まで上昇している。同社にとって市場環境は良好と言えるだろう。
ただし保険販売の市場は競合が多く、来店型保険サービス市場に対しては他業種からの新規参入が増加している。これに対して、前述のように自社開発システムやワンストップソリューションによって競合優位性を維持している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
6. 主要KPI
保険販売事業、ソリューション事業における主要KPIは以下のとおりである。業界唯一の自社開発システムによってワンストップソリューションを展開している強みを発揮して、店舗数は増加基調であり、成約率も高水準で推移している。
来店型保険ショップ「保険クリニック」の店舗数は増加基調である。直営店の着実な新規出店に加えて、他業種からの参入によってFC店も増加基調である。大手保険ショップで唯一FC展開していることも強みである。2021年6月期第2四半期末時点の店舗数は合計238店舗(直営46店舗、FC192店舗)となり、2020年6月期末比13店舗増加した。
集客数はおおむね順調に推移している。2021年6月期第2四半期累計の集客数(直営店)は6,183人だった。2020年6月期の通期実績(11,108人)に対する達成率は55.7%となる。認知度向上に向けたTVCMやWeb広告の効果、オンライン保険相談開始の効果などが寄与した。
成約率(直営店)はおおむね50%台の高い水準で推移している。複雑化する保険商品に対応するための教育・研修を強化し、コンサルティング能力の向上と成約率向上に努めている。2021年6月期第2四半期累計は、コロナ禍に伴う保険ニーズの高まりも背景として59.4%となった。成約単価は保険商品の構成によって変動する。2021年6月期第2四半期累計の成約単価は156千円だった。老後資金としての貯蓄型保険商品に対する関心度が高く、年金保険等の販売が好調だった。またコロナ禍で医療保険に対する需要も高まった。
ソリューション事業AS部門のASシリーズID数は、2021年6月期第2四半期末時点で7,763ID(代理店・銀行4,565ID、保険会社3,198ID)となった。一部保険代理店の解約により、2020年6月期末比で一時的に減少したが、大手金融機関や大手保険会社による新規導入に向けた話し合いを継続している。
自社開発システムに競合優位性
7. リスク要因
保険販売業における一般的なリスク要因としては、競合の激化、保険契約の成約率の低下、保険会社による営業政策の変更や保険手数料率の変更、個人情報保護、税務当局による保険商品の税務取り扱いの見直し、法的規制・自主規制などが挙げられる。
市場環境として、保険販売における加入チャネル比率(出所:(公財)生命保険文化センター「平成30年度生命保険に関する全国実態調査」)は、かつては90%前後を占めていた生命保険営業員からの加入比率が2018年には53.7%まで低下している。一方で保険代理店からの加入比率が2018年には17.8%まで上昇している。同社にとって市場環境は良好と言えるだろう。
ただし保険販売の市場は競合が多く、来店型保険サービス市場に対しては他業種からの新規参入が増加している。これに対して、前述のように自社開発システムやワンストップソリューションによって競合優位性を維持している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>