霞ヶ関キャピタル Research Memo(1):2021年8月期は物流施設開発事業等の本格稼働により、大幅増収増益へ
[21/05/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
1. 会社概要
霞ヶ関キャピタル<3498>は、「不動産コンサルティング事業」と「自然エネルギー事業」を主軸に展開する企業である。オフバランス化することで不動産を保有しない「戦略的コンサルティング型デベロッパー」と、ストック収入による安定収益基盤に成果報酬によるアップサイドを加えた「成果報酬志向型ファンドマネージャー」という、独自のビジネスモデルを構築している。成長性のある事業分野で、かつ社会的意義のある事業の展開をビジネスポリシーに掲げており、従来のアパートメントホテル開発事業、保育園開発事業、再生可能エネルギー発電施設開発事業、海外事業などに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)で需要拡大が加速している物流施設開発事業などを立ち上げるなど、様々な事業に挑戦を続けている。同社の強みは、激動期を乗り切る柔軟な戦略と、それを実現する豊富な人材や資金を有していることであると言えよう。
2. 2021年8月期第2四半期業績概要
2021年8月期第2四半期は、売上高6,659百万円(前年同期比153.2%増)、営業利益8百万円(同87.0%減)となった。売上高は、物流施設開発用地や賃貸マンション、保育園の売却が牽引し、第2四半期累計で過去最高を記録した。利益面では、新規事業(物流施設開発)の組織体制は整いつつあり、人材採用は一巡したものの、人員増に伴うオフィス増床関連の費用が増加したことが営業減益につながった。積極的な案件仕込みの積み上げと、今後の成長に向けた資金調達を実施した結果、自己資本比率は35.9%(前期末比9.8ポイント減)に低下したものの、引き続き東証1部不動産業平均(2020年3月期30.7%)を上回る、高い安全性を確保している。
3. 2021年8月期業績見通し
2021年8月期通期の連結業績予想については、売上高12,500百万円(前期比56.1%増)、営業利益1,250百万円(同282.8%増)とする期初予想を据え置き、大幅な増収増益を見込んでいる。同社は、コロナ禍に伴い、人と物の移動制限、経済活動制限、個人収入減少などにより、日用品・必需品以外の消費活動が減退するなど急速に経済状況が悪化するなか、現在の環境が中期的には継続する前提で業績予想を策定している。2021年8月期は新規事業の物流施設開発事業等が本格的に収益貢献する見込みで、足元の進捗状況を考慮すると保守的な予想であると弊社では見ている。なお、保有株数に応じてQUOカードを贈呈する株主優待制度は継続予定であるが、配当については現段階では未定とし、業績見通しが固まった段階で発表する予定である。
4. 今後の事業戦略
同社は独自のビジネスモデルを展開するとともに、注力する事業分野を機動的に変更してきた。現在はコロナ禍の収束が見通せないなか、今後の企業活動や人々の生活様式が変化することを見据えて、2020年6月より物流施設開発事業を立ち上げた。これは、事業ポートフォリオを大きく変更することで大幅な増収増益を達成し、本来の成長サイクルへの回帰を計画したものであるが、2021年8月期上期決算発表時点で物流施設開発用地を7件仕込むなど、驚異的なスピードで展開しており、将来は新たな事業分野への参入も考えているようだ。また、経済環境が落ち着いた段階では、中期経営計画の発表も検討しているようである。こうした前向きな事業戦略により計画通り順調に業績が拡大すれば、2022年8月期以降には東証プライム市場への昇格も視野に入ると弊社では見ている。
■Key Points
・「戦略的コンサルティング型デベロッパー」と「成果報酬志向型ファンドマネージャー」という独自のビジネスモデルを構築し、「成長性のある事業分野」で「社会的意義のある事業」を展開
・2021年8月期第2四半期は、人材への積極的な先行投資とオフィス増床関連の費用が増加し、増収減益。今後の成長に向けた資金調達を実施したが、自己資本比率は高い安全性を確保
・2021年8月期は、新規事業の物流施設開発事業等が本格稼働することにより大幅な増収増益を見込む。配当は未定だが、株主優待制度は継続
・外部環境の変化を見据えて新たに物流施設開発事業に注力することで、本来の成長サイクルへの回帰を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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1. 会社概要
霞ヶ関キャピタル<3498>は、「不動産コンサルティング事業」と「自然エネルギー事業」を主軸に展開する企業である。オフバランス化することで不動産を保有しない「戦略的コンサルティング型デベロッパー」と、ストック収入による安定収益基盤に成果報酬によるアップサイドを加えた「成果報酬志向型ファンドマネージャー」という、独自のビジネスモデルを構築している。成長性のある事業分野で、かつ社会的意義のある事業の展開をビジネスポリシーに掲げており、従来のアパートメントホテル開発事業、保育園開発事業、再生可能エネルギー発電施設開発事業、海外事業などに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)で需要拡大が加速している物流施設開発事業などを立ち上げるなど、様々な事業に挑戦を続けている。同社の強みは、激動期を乗り切る柔軟な戦略と、それを実現する豊富な人材や資金を有していることであると言えよう。
2. 2021年8月期第2四半期業績概要
2021年8月期第2四半期は、売上高6,659百万円(前年同期比153.2%増)、営業利益8百万円(同87.0%減)となった。売上高は、物流施設開発用地や賃貸マンション、保育園の売却が牽引し、第2四半期累計で過去最高を記録した。利益面では、新規事業(物流施設開発)の組織体制は整いつつあり、人材採用は一巡したものの、人員増に伴うオフィス増床関連の費用が増加したことが営業減益につながった。積極的な案件仕込みの積み上げと、今後の成長に向けた資金調達を実施した結果、自己資本比率は35.9%(前期末比9.8ポイント減)に低下したものの、引き続き東証1部不動産業平均(2020年3月期30.7%)を上回る、高い安全性を確保している。
3. 2021年8月期業績見通し
2021年8月期通期の連結業績予想については、売上高12,500百万円(前期比56.1%増)、営業利益1,250百万円(同282.8%増)とする期初予想を据え置き、大幅な増収増益を見込んでいる。同社は、コロナ禍に伴い、人と物の移動制限、経済活動制限、個人収入減少などにより、日用品・必需品以外の消費活動が減退するなど急速に経済状況が悪化するなか、現在の環境が中期的には継続する前提で業績予想を策定している。2021年8月期は新規事業の物流施設開発事業等が本格的に収益貢献する見込みで、足元の進捗状況を考慮すると保守的な予想であると弊社では見ている。なお、保有株数に応じてQUOカードを贈呈する株主優待制度は継続予定であるが、配当については現段階では未定とし、業績見通しが固まった段階で発表する予定である。
4. 今後の事業戦略
同社は独自のビジネスモデルを展開するとともに、注力する事業分野を機動的に変更してきた。現在はコロナ禍の収束が見通せないなか、今後の企業活動や人々の生活様式が変化することを見据えて、2020年6月より物流施設開発事業を立ち上げた。これは、事業ポートフォリオを大きく変更することで大幅な増収増益を達成し、本来の成長サイクルへの回帰を計画したものであるが、2021年8月期上期決算発表時点で物流施設開発用地を7件仕込むなど、驚異的なスピードで展開しており、将来は新たな事業分野への参入も考えているようだ。また、経済環境が落ち着いた段階では、中期経営計画の発表も検討しているようである。こうした前向きな事業戦略により計画通り順調に業績が拡大すれば、2022年8月期以降には東証プライム市場への昇格も視野に入ると弊社では見ている。
■Key Points
・「戦略的コンサルティング型デベロッパー」と「成果報酬志向型ファンドマネージャー」という独自のビジネスモデルを構築し、「成長性のある事業分野」で「社会的意義のある事業」を展開
・2021年8月期第2四半期は、人材への積極的な先行投資とオフィス増床関連の費用が増加し、増収減益。今後の成長に向けた資金調達を実施したが、自己資本比率は高い安全性を確保
・2021年8月期は、新規事業の物流施設開発事業等が本格稼働することにより大幅な増収増益を見込む。配当は未定だが、株主優待制度は継続
・外部環境の変化を見据えて新たに物流施設開発事業に注力することで、本来の成長サイクルへの回帰を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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