ベルシス24 Research Memo(8):新事業モデル推進を目指す(2)
[21/05/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■ベルシステム24ホールディングス<6183>の中期経営計画
(3) 信頼と共創のパートナー成長
第3の重点施策である信頼と共創のパートナー成長では、アライアンス強化によって、パートナーとビジネスネットワークの醸成を図る計画である。
すなわち、伊藤忠商事・凸版印刷との協業を深化、新規パートナー企業との生活者データ活用の強化、 新技術ベンチャー企業との提携の促進、現地優良企業との戦略提携による海外展開(ベトナム、タイ、台湾)などを図る。特に、戦略提携の推進により、新たな挑戦にともに取り組むパートナーと相乗価値を創ることを目指す。
同社では、これまでも優良顧客と対話データの活用で提携を進めてきた。また、筆頭株主である伊藤忠商事とは、伊藤忠グループ関連の案件やその取引先との新規案件の獲得による伊藤忠シナジーは、年々拡大を続けている。さらに、大株主の凸版印刷とも、コールセンター業務の統合・効率化、デジタルマーケティングサービスの提供を開始し、凸版シナジーによる売上収益も大きく伸びている。
中期経営計画初年度の動きでは、2020年5月には、凸版印刷と、企業のDX推進を支援する次世代BPO(Business Process Outsourcing:業務プロセスの外部委託)サービス会社TBネクストコミュニケーションズを設立した(出資比率:凸版印刷51%、同社49%)。同社本体の凸版シナジーだけではなく、この子会社を通じても凸版印刷からの受託業務を増やす戦略と言えるだろう。また、前述の通り2020年6月には、ソニーコンピュータサイエンス研究所と、「イノベーション&コミュニケーションサイエンス研究所」を設立している。
このように、同社では、新たな領域に挑むパートナー企業とのアライアンス推進により、次の事業の創出を目指す計画である。
国内では、アウトソーシング市場規模は年5%程度での成長を継続すると見られているが、対GDPにおけるBPO比率は、欧米諸国と比較して未だ低く、今後より一層の拡大が見込まれる。一方、同社は海外事業展開についても積極的に進めており、ベトナム・タイ・台湾などで海外展開の足掛かりを構築してきた。子会社のベルシステム24を通じて、2017年7月には、ベトナムのコンタクトセンター最大手Hoa Saoに49%の出資をし、ベトナムにおける事業を開始した。また、ベルシステム24ホールディングスでは、2020年1月に、タイでコンタクトセンター事業大手のTrue Touchに49.99%の出資し、タイ、日本、及び多国籍企業などのニーズに応え、タイにおけるコンタクトセンター業界の売上トップシェアを目指している。同様に台湾でも、2020年2月に、同国最大手の総合通信会社中華電信の子会社と業務提携契約を締結し、コンタクトセンター運営ノウハウと現地ニーズを融合させた台湾におけるコンタクトセンターアウトソーシング市場の開拓・拡大を目指して、2020年4月より事業を開始した。こうした海外事業展開では、伊藤忠グループのネットワークを活用することで、成長が見込める案件に絞って、国内向けサービスと同等の高度化したCRM事業を展開することで収益拡大を図っている。
現状は、コロナ禍の影響から、海外での新たな事業展開は制約を受けているが、事態が収束すれば再び同社成長の一翼を担うと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<NB>
(3) 信頼と共創のパートナー成長
第3の重点施策である信頼と共創のパートナー成長では、アライアンス強化によって、パートナーとビジネスネットワークの醸成を図る計画である。
すなわち、伊藤忠商事・凸版印刷との協業を深化、新規パートナー企業との生活者データ活用の強化、 新技術ベンチャー企業との提携の促進、現地優良企業との戦略提携による海外展開(ベトナム、タイ、台湾)などを図る。特に、戦略提携の推進により、新たな挑戦にともに取り組むパートナーと相乗価値を創ることを目指す。
同社では、これまでも優良顧客と対話データの活用で提携を進めてきた。また、筆頭株主である伊藤忠商事とは、伊藤忠グループ関連の案件やその取引先との新規案件の獲得による伊藤忠シナジーは、年々拡大を続けている。さらに、大株主の凸版印刷とも、コールセンター業務の統合・効率化、デジタルマーケティングサービスの提供を開始し、凸版シナジーによる売上収益も大きく伸びている。
中期経営計画初年度の動きでは、2020年5月には、凸版印刷と、企業のDX推進を支援する次世代BPO(Business Process Outsourcing:業務プロセスの外部委託)サービス会社TBネクストコミュニケーションズを設立した(出資比率:凸版印刷51%、同社49%)。同社本体の凸版シナジーだけではなく、この子会社を通じても凸版印刷からの受託業務を増やす戦略と言えるだろう。また、前述の通り2020年6月には、ソニーコンピュータサイエンス研究所と、「イノベーション&コミュニケーションサイエンス研究所」を設立している。
このように、同社では、新たな領域に挑むパートナー企業とのアライアンス推進により、次の事業の創出を目指す計画である。
国内では、アウトソーシング市場規模は年5%程度での成長を継続すると見られているが、対GDPにおけるBPO比率は、欧米諸国と比較して未だ低く、今後より一層の拡大が見込まれる。一方、同社は海外事業展開についても積極的に進めており、ベトナム・タイ・台湾などで海外展開の足掛かりを構築してきた。子会社のベルシステム24を通じて、2017年7月には、ベトナムのコンタクトセンター最大手Hoa Saoに49%の出資をし、ベトナムにおける事業を開始した。また、ベルシステム24ホールディングスでは、2020年1月に、タイでコンタクトセンター事業大手のTrue Touchに49.99%の出資し、タイ、日本、及び多国籍企業などのニーズに応え、タイにおけるコンタクトセンター業界の売上トップシェアを目指している。同様に台湾でも、2020年2月に、同国最大手の総合通信会社中華電信の子会社と業務提携契約を締結し、コンタクトセンター運営ノウハウと現地ニーズを融合させた台湾におけるコンタクトセンターアウトソーシング市場の開拓・拡大を目指して、2020年4月より事業を開始した。こうした海外事業展開では、伊藤忠グループのネットワークを活用することで、成長が見込める案件に絞って、国内向けサービスと同等の高度化したCRM事業を展開することで収益拡大を図っている。
現状は、コロナ禍の影響から、海外での新たな事業展開は制約を受けているが、事態が収束すれば再び同社成長の一翼を担うと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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