コニシ Research Memo(4):土木建設は連結子会社が好調で増収増益
[21/06/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(2) 土木建設事業
土木建設事業の売上高は34,444百万円(前期比11.7%増)、営業利益は2,375百万円(同16.2%増)となった。コニシ<4956>製品の補修材及び建築用シーリング材、子会社のコニシ工営(建築関係が多い)が減収となったが、それ以外では増収となった。特に、静岡を地盤とする角丸建設が大型案件を獲得し増益に寄与した。新たに2020年7月から連結子会社となった山昇建設も寄与した。各子会社やサブセグメントの状況は以下のとおりであった。
a) 建築用:売上高11,197百万円(同5.5%減)
補修材や建築用シーリング材が低調であった。ボンド事業と同様の傾向で、下期に回復傾向が見られたものの通期では減収となった。
b)土木用:売上高2,338百万円(同1.9%増)
従来から行っている表面保護・はく落防止工法に加えて、新しい工法(連続繊維シート補強工法)が堅調に推移し、増収を確保した。全般的に土木向け需要は堅調であった。
c) ボンドエンジニアリング(連結子会社):売上高11,095百万円(同0.2%増)
インフラ・ストック市場の補修・改修・補強工事等が引き続き堅調に推移したことから受注は順調に推移し、わずかに増収となった。設立から20期目を迎え、業績は順調に拡大している。
d) コニシ工営(連結子会社):売上高1,277百万円(同9.7%減)
コロナ過の影響により工事の延期や規模縮小があったことから減収となった。全般的に建築の比率が高いことも要因となった。
e) 近畿鉄筋コンクリート(連結子会社):売上高1,713百万円(同47.4%増)
前期は同社が工事を施工する先である橋梁の完工が遅れたことで大幅減収となったが、2021年3月期は順調に推移し、大幅増収となった。
f) 角丸建設(連結子会社):売上高6,018万円(同59.3%増)
静岡を地盤とする土木建設会社だが、大型案件を含めて多くの工事案件を獲得したことから大幅増収となった。
g) 山昇建設(連結子会社):売上高1,315万円(前期比較なし)
2021年3月期(2020年7月)から連結子会社となった。2021年3月期は9ヶ月間の形状となるが、売上・利益ともに業績に寄与している。
化成品は原材料安もあり減収増益
(3) 化成品事業
化成品事業の売上高は52,531百万円(前期比2.9%減)、営業利益は原材料価格の低下の恩恵を受けて634百万円(同14.6%増)となった。主な業界別売上高は以下のとおりとなった。
a) 自動車:売上高18,600百万円(同4.4%減)
自動車業界では、第1四半期にコロナ過の影響を大きく受けたこともあり、車載用商材が低調に推移した。ただし傾向として、下期には回復に向かった。
b) 化学工業:売上高7,638百万円(同0.1%減)
樹脂原料は低調に推移したが、エタノール関連商材は所毒用の需要増で大幅増収となった。
c) 電子・電機:売上高6,270百万円(同2.0%減)
全体的には低調だったが、半導体封止材向けは堅調であった。
d) 塗料:売上高3,600百万円(同12.8%減)
全体的に不調であった。同社が商品を納めているのは2番手グループの塗料メーカーが多いため、これらの需要先自体が業界内においてやや低迷していることも要因として挙げられる。
e) 丸安産業(連結子会社):売上高12,249百万円(同6.6%増)
上期にはコロナ過の影響がやや見られたが、下期以降はコンデンサ用商材が大きく回復し増収となった。
(4) その他事業
不動産賃貸業が中心の事業で、売上高252百万円(同7.0%減)、営業利益189万円(同13.7%減)となった。一部で解約が出たことから減収減益となった。
3. 2021年3月期の主なトピックス
(1) サンライズ 小山工場が完成(2021年3月)
同工場の完成より、子会社サンライズの東日本エリア、リフォーム業界への販売強化の新たな足掛かりとなる。工場の特長は以下のとおりである。
・「住宅用シーリング材」の製造工場として、2021年4月から稼働開始(総床面積5,000m?、2階建て)
・これにより増産体制が整うとともに、岡山工場との東西2拠点体制となる
・物流倉庫隣接により物流コスト削減
・様々な災害にも対応できるBCP対策を講じている
(2) ボンドエンジニアリング 名古屋支店 新社屋完成(2020年11月)
子会社のボンドエンジニアリングは、名古屋支店開設に当たって、今後東海エリアの強化を推進していく。具体的には、高速道路や鉄道といった社会インフラの補修・補強工事案件の取り込みを強化していく。
(3) 大阪本社 リニューアル(2020年12月)
・関東支社に続き、大阪本社もフリーアドレス制を導入
・固定席を設けず、部署間の連携を強化
(4) 子会社PT.Konishi Limindo Indonesia(インドネシア)が本格稼働(2021年1月)
同社は新たに連結子会社として水性形接着剤、ゴム系接着剤の製造販売会社をインドネシアに設立した。
当初の設立予定は2020年4月であったが、コロナ過の影響で設立が遅れた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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(2) 土木建設事業
土木建設事業の売上高は34,444百万円(前期比11.7%増)、営業利益は2,375百万円(同16.2%増)となった。コニシ<4956>製品の補修材及び建築用シーリング材、子会社のコニシ工営(建築関係が多い)が減収となったが、それ以外では増収となった。特に、静岡を地盤とする角丸建設が大型案件を獲得し増益に寄与した。新たに2020年7月から連結子会社となった山昇建設も寄与した。各子会社やサブセグメントの状況は以下のとおりであった。
a) 建築用:売上高11,197百万円(同5.5%減)
補修材や建築用シーリング材が低調であった。ボンド事業と同様の傾向で、下期に回復傾向が見られたものの通期では減収となった。
b)土木用:売上高2,338百万円(同1.9%増)
従来から行っている表面保護・はく落防止工法に加えて、新しい工法(連続繊維シート補強工法)が堅調に推移し、増収を確保した。全般的に土木向け需要は堅調であった。
c) ボンドエンジニアリング(連結子会社):売上高11,095百万円(同0.2%増)
インフラ・ストック市場の補修・改修・補強工事等が引き続き堅調に推移したことから受注は順調に推移し、わずかに増収となった。設立から20期目を迎え、業績は順調に拡大している。
d) コニシ工営(連結子会社):売上高1,277百万円(同9.7%減)
コロナ過の影響により工事の延期や規模縮小があったことから減収となった。全般的に建築の比率が高いことも要因となった。
e) 近畿鉄筋コンクリート(連結子会社):売上高1,713百万円(同47.4%増)
前期は同社が工事を施工する先である橋梁の完工が遅れたことで大幅減収となったが、2021年3月期は順調に推移し、大幅増収となった。
f) 角丸建設(連結子会社):売上高6,018万円(同59.3%増)
静岡を地盤とする土木建設会社だが、大型案件を含めて多くの工事案件を獲得したことから大幅増収となった。
g) 山昇建設(連結子会社):売上高1,315万円(前期比較なし)
2021年3月期(2020年7月)から連結子会社となった。2021年3月期は9ヶ月間の形状となるが、売上・利益ともに業績に寄与している。
化成品は原材料安もあり減収増益
(3) 化成品事業
化成品事業の売上高は52,531百万円(前期比2.9%減)、営業利益は原材料価格の低下の恩恵を受けて634百万円(同14.6%増)となった。主な業界別売上高は以下のとおりとなった。
a) 自動車:売上高18,600百万円(同4.4%減)
自動車業界では、第1四半期にコロナ過の影響を大きく受けたこともあり、車載用商材が低調に推移した。ただし傾向として、下期には回復に向かった。
b) 化学工業:売上高7,638百万円(同0.1%減)
樹脂原料は低調に推移したが、エタノール関連商材は所毒用の需要増で大幅増収となった。
c) 電子・電機:売上高6,270百万円(同2.0%減)
全体的には低調だったが、半導体封止材向けは堅調であった。
d) 塗料:売上高3,600百万円(同12.8%減)
全体的に不調であった。同社が商品を納めているのは2番手グループの塗料メーカーが多いため、これらの需要先自体が業界内においてやや低迷していることも要因として挙げられる。
e) 丸安産業(連結子会社):売上高12,249百万円(同6.6%増)
上期にはコロナ過の影響がやや見られたが、下期以降はコンデンサ用商材が大きく回復し増収となった。
(4) その他事業
不動産賃貸業が中心の事業で、売上高252百万円(同7.0%減)、営業利益189万円(同13.7%減)となった。一部で解約が出たことから減収減益となった。
3. 2021年3月期の主なトピックス
(1) サンライズ 小山工場が完成(2021年3月)
同工場の完成より、子会社サンライズの東日本エリア、リフォーム業界への販売強化の新たな足掛かりとなる。工場の特長は以下のとおりである。
・「住宅用シーリング材」の製造工場として、2021年4月から稼働開始(総床面積5,000m?、2階建て)
・これにより増産体制が整うとともに、岡山工場との東西2拠点体制となる
・物流倉庫隣接により物流コスト削減
・様々な災害にも対応できるBCP対策を講じている
(2) ボンドエンジニアリング 名古屋支店 新社屋完成(2020年11月)
子会社のボンドエンジニアリングは、名古屋支店開設に当たって、今後東海エリアの強化を推進していく。具体的には、高速道路や鉄道といった社会インフラの補修・補強工事案件の取り込みを強化していく。
(3) 大阪本社 リニューアル(2020年12月)
・関東支社に続き、大阪本社もフリーアドレス制を導入
・固定席を設けず、部署間の連携を強化
(4) 子会社PT.Konishi Limindo Indonesia(インドネシア)が本格稼働(2021年1月)
同社は新たに連結子会社として水性形接着剤、ゴム系接着剤の製造販売会社をインドネシアに設立した。
当初の設立予定は2020年4月であったが、コロナ過の影響で設立が遅れた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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