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テクマト Research Memo(5):2021年3月期は情報基盤事業の躍進により、実質2ケタ台の大幅増収増益を達成

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2021年3月期の業績概要
テクマトリックス<3762>の2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比7.2%増の30,603百万円、営業利益で同21.7%増の3,686百万円、経常利益で同21.1%増の3,655百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同25.6%増の2,340百万円といずれも会社計画を上回り、連続で過去最高を更新した。2021年3月期より会計基準を見直したことに伴い(新収益認識基準を適用)、売上高で5,166百万円、営業利益で671百万円目減りしており、従来基準で比較した場合は売上高で前期比25.3%増の35,769百万円、営業利益で同43.9%増の4,357百万円と、コロナ禍のなかで業績は大きく伸長した格好となっている。

また、会計基準変更の影響を受けない受注高は前期比22.1%増の37,476百万円と2ケタ増となり、期末受注残高については同55.9%増の30,090百万円と大きく積み上がった。情報基盤事業でクラウド型のネットワーク・セキュリティサービスの需要が急拡大し、複数年にわたるサブスクリプション型サービスの大型案件を複数件受注したことが増加要因となっている。

コロナ禍によって各種展示会が中止となり、見込み顧客の獲得機会減少による受注面での影響が懸念されたが、Webセミナーなどを開催するなどして対応し、全体で見れば影響は軽微にとどまった。ただ、アプリケーション・サービス事業のうちビジネスソリューション分野については、学術分野やBI、金融のリスク管理分野など特定ソリューションへの注力により一般的な受託開発モデルからの事業構造の転換を図っており、売上高の成長よりも利益率の改善に重きを置いている。対面型のIT研修サービスを行うカサレアルについては、上期は受注キャンセルの発生により苦戦を強いられた。

売上総利益率は前期の35.9%から36.5%と上昇したが、主には収益認識基準変更の影響によるものとなっている。また、販管費はテレワークの導入により交通費や交際費などが減少したことに加え、展示会の中止等により広告宣伝費も減少したことにより、前期比では3.6%増に抑えることができ、販管費率も前期の25.3%から24.5%に低下した。この結果、営業利益率は12.0%と過去最高水準に上昇している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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