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MRO Research Memo(3):2021年12月期通期は12期連続の増収増益を予想

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

MonotaRO<3064>の2021年12月期通期の連結業績は、売上高は前期比23.4%増の194,220百万円、営業利益は同25.9%増の24,678百万円、経常利益は同25.8%増の24,738百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同25.4%増の17,273百万円と、売上高・各利益ともに20%を超えて成長する予想である(期初計画を据え置き)。この計画が達成されれば、20期連続の増収、12期連続の増益となる。

売上高に関しては、2020年12月期の前期比19.7%増を超え、2021年12月期は23.4%成長を見込む。2020年12月から2021年1月にかけてコロナ禍の第三波のなかでも高成長となったが、その後も順調に推移している。事業者向けネット通販事業では、顧客ベースの拡大及び顧客生涯価値向上、既存顧客売上拡大施策に取り組む。引き続き顧客生涯価値の高い法人顧客をメインターゲットとして新規顧客の獲得のための投資を行う考えだ。新規口座の獲得目標は、2020年12月期の獲得数(139万口座)を上回る142万口座としている。2021年12月期第1四半期においては333千口座(進捗率23.5%)を新規獲得し、順調に顧客数を積み上げた。既存顧客売上拡大に関しては、「ワンストップショッピング拡大」「商品を見つける時間の短縮」「商品到着時間短縮」をテーマに掲げ、新しく稼働させるシステムや物流拠点開発などを通じて推進する。購買管理システム事業に関しては、2021年12月期の売上高計画を34,680百万円(前期比32.6%増)とし、2020年12月期を上回る成長を見込む。同第1四半期は、前年同期比で42.5%増と予想を上回る滑り出しとなった。海外ロイヤルティは、欧米Zoro事業が2021年12月期も売上を伸ばしつつ粗利率及び販管費率を改善する見込みであり、ロイヤルティの受領も前期を上回る見込みだ。2021年12月期通期の売上高計画に対する第1四半期進捗率は、23.7%(前年同期は23.5%)であり、順調に推移する。

年間の売上総利益率は、ロイヤルティの増加、注文単価の回復による配送料率の改善などにより28.6%(前期比0.2ポイント上昇)、販管費率は15.9%と前期と同水準を予想する。結果として、売上高営業利益率は12.7%(前期比0.2ポイント上昇)、営業利益額は前期比25.9%増を予想する。2021年12月期通期の営業利益計画に対する第1四半期進捗率は、24.3%(前年同期は23.0%)であり、2020年12月期の進捗を上回る。例年、第1四半期から第4四半期にかけて顧客が積み上がり業績が拡大する傾向にあるため、第1四半期の順調なすべり出しは通期業績に大きな意味を持つ。同社はこうしたコロナ禍による需要停滞からの反動増、中小企業におけるデジタルシフトも追い風となり、同社を取り巻く事業環境は改善傾向であると弊社は考えている。茨城中央SCの稼働を1ヶ月前倒しで操業したが、購買管理システム事業の予想以上の成長などを勘案すると、特に利益面では業績予想を超えてくることも期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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