HCH Research Memo(1):開発上流領域の収益拡大が著しく、今後も業績押し上げへ
[21/07/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
1. 会社概要
ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>はエンジニア派遣に特化した技術者派遣事業でスタートしたが、システム開発における最上流の部分、いわゆるコンサルティング分野の収益が足元で大きく伸びている。ビジネスモデルの観点では、将来的には開発上流部分からの機能を担う会社としてのプレゼンスが高まっていくシナリオを弊社は予想する。システムソリューションサービスの単一セグメントであり、顧客は金融サービス業界、製造・流通業界、エネルギー業界、公共・医療業界、通信・メディア業界など幅広い。
2. 業績動向
2021年9月期第2四半期累計(2020年10月-2021年3月)の業績は、売上高が2,503百万円、営業利益が278百万円、経常利益が265百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が173百万円となった。システム開発の最上流におけるコンサルティング・受託分野が当初の計画通り急拡大し、収益に大きく貢献した。営業利益の2021年9月期通期計画503百万円に対する進捗率は55.3%と順調だった。コンサルティング・受託分野を担う(株)アセットコンサルティングフォース(以下、ACF)のグループ内売上のシェアは前期末の4.3%から2021年9月期第2四半期末では11.9%と大きく伸びており、今後もコンサルティング・受託分野は同社の長期的な業績成長を牽引する柱になると弊社は予想する。
3. 今後の見通し
2021年9月期は、売上高で5,083百万円(前期比11.4%増)、営業利益で503百万円(同65.7%増)、経常利益で503百万円(同65.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で309百万円(同47.4%増)を予想している。第2四半期累計における売上高の伸びや営業利益の好調な進捗を背景に、売上高・各段階利益そろって通期見通しは変更していない。同社が注力するコンサルティング・受託分野について、事業譲受を含めた事業の拡大を通じ、機能強化が図れている。コンサルティング・受託担う子会社のACFの売上については、上記の通り会社全体に占めるシェアが伸びている。
4. 中長期の成長戦略
同社はACFを中心に、利益率の高いシステム開発案件を獲得するために、企画提案段階から開発後の保守運用までの一気通貫体制での取り組みを進めることで、幅広い業界に対する上流工程領域の拡大を目指している。投資については、上場による資金調達を通じて、今後3年間でエンジニアの採用費やその後の人件費に投資する予定である。今後は、グループ内でコンサルティングから保守運用までを支援する独自の体制を構築していることや、大手システムインテグレータとの連携も生かして、規模の拡大と収益性の向上を同時に成し遂げていく。また、M&Aも重要戦略として位置付けており、買収後の統合作業(PMI)を早期に実現にする戦略的なM&Aを今後も継続的に実施し、インオーガニックな売上高・利益成長を目指している。
■Key Points
・2021年9月期第2四半期累計はコンサルティング・受託分野が堅調で営業利益の進捗も良好
・2021年9月期通期も上流案件の収益貢献が期待される
・「規模拡大・収益性向上」「M&A」を通じたインオーガニック成長が基本的な成長シナリオ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)
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1. 会社概要
ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>はエンジニア派遣に特化した技術者派遣事業でスタートしたが、システム開発における最上流の部分、いわゆるコンサルティング分野の収益が足元で大きく伸びている。ビジネスモデルの観点では、将来的には開発上流部分からの機能を担う会社としてのプレゼンスが高まっていくシナリオを弊社は予想する。システムソリューションサービスの単一セグメントであり、顧客は金融サービス業界、製造・流通業界、エネルギー業界、公共・医療業界、通信・メディア業界など幅広い。
2. 業績動向
2021年9月期第2四半期累計(2020年10月-2021年3月)の業績は、売上高が2,503百万円、営業利益が278百万円、経常利益が265百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が173百万円となった。システム開発の最上流におけるコンサルティング・受託分野が当初の計画通り急拡大し、収益に大きく貢献した。営業利益の2021年9月期通期計画503百万円に対する進捗率は55.3%と順調だった。コンサルティング・受託分野を担う(株)アセットコンサルティングフォース(以下、ACF)のグループ内売上のシェアは前期末の4.3%から2021年9月期第2四半期末では11.9%と大きく伸びており、今後もコンサルティング・受託分野は同社の長期的な業績成長を牽引する柱になると弊社は予想する。
3. 今後の見通し
2021年9月期は、売上高で5,083百万円(前期比11.4%増)、営業利益で503百万円(同65.7%増)、経常利益で503百万円(同65.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で309百万円(同47.4%増)を予想している。第2四半期累計における売上高の伸びや営業利益の好調な進捗を背景に、売上高・各段階利益そろって通期見通しは変更していない。同社が注力するコンサルティング・受託分野について、事業譲受を含めた事業の拡大を通じ、機能強化が図れている。コンサルティング・受託担う子会社のACFの売上については、上記の通り会社全体に占めるシェアが伸びている。
4. 中長期の成長戦略
同社はACFを中心に、利益率の高いシステム開発案件を獲得するために、企画提案段階から開発後の保守運用までの一気通貫体制での取り組みを進めることで、幅広い業界に対する上流工程領域の拡大を目指している。投資については、上場による資金調達を通じて、今後3年間でエンジニアの採用費やその後の人件費に投資する予定である。今後は、グループ内でコンサルティングから保守運用までを支援する独自の体制を構築していることや、大手システムインテグレータとの連携も生かして、規模の拡大と収益性の向上を同時に成し遂げていく。また、M&Aも重要戦略として位置付けており、買収後の統合作業(PMI)を早期に実現にする戦略的なM&Aを今後も継続的に実施し、インオーガニックな売上高・利益成長を目指している。
■Key Points
・2021年9月期第2四半期累計はコンサルティング・受託分野が堅調で営業利益の進捗も良好
・2021年9月期通期も上流案件の収益貢献が期待される
・「規模拡大・収益性向上」「M&A」を通じたインオーガニック成長が基本的な成長シナリオ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)
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