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翻訳センター Research Memo(3):業界では機械翻訳の浸透がテーマ。コロナ禍により翻訳・通訳事業者売上は減少

注目トピックス 日本株
■翻訳センター<2483>の事業概要

1. 事業環境
国内の翻訳の市場規模は、約2,000億円と推計されており、これまで着実に成長してきた。そのなかで、産業翻訳が市場の大半を占め、医薬・金融・自動車、電機、エネルギー、IT通信、小売業などの国内企業のグローバル展開や外資系企業の日本進出が需要発生のドライバーである。産業翻訳ニーズの最近の特徴として「スピード化」「デジタル化」が挙げられる。自動車、医薬品、IT業界などをはじめとして企業のグローバル化は加速しており、翻訳会社としても高いレベルの対応力が求められる。またAIの進展は業界に大きな変化をもたらしつつある。2016年11月にGoogleが発表したニューラル機械翻訳(NMT)は、それまで主流であったルールベース機械翻訳(RMT)や統計的機械翻訳(SMT)に比べて格段に翻訳精度を向上させ、業界を驚かせた。同社が外販を担う「Mirai Translator ®」もNMTの手法を取り入れている。産業翻訳では企業が保有する翻訳データの活用を目的にNMTの普及が進んでおり、将来的にはより多くのビジネスシーンで活用されるものと予想される。

2020年からのコロナ禍においては、翻訳・通訳市場も大きな影響を受けている。(一社)日本翻訳連盟が2021年4月に発行した「2020年度 翻訳通訳白書 -第6回 翻訳・通訳業界調査報告書-」によると、翻訳売上高が40%以上減った企業が21.1%、10%以上減った企業は59.2%にのぼる。また、通訳市場においてはさらに影響が深刻であり、通訳売上高が40%以上減った企業が46.1%、10%以上減った企業は63.8%としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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