ミロク情報 Research Memo(6):2021年3月期は減収減益なるも、顧客基盤の積み上げは着実に進む
[21/07/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2021年3月期の業績概要
ミロク情報サービス<9928>の2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比4.0%減の34,066百万円、営業利益で同13.4%減の4,526百万円、経常利益で同15.1%減の4,511百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同44.3%増の2,654百万円と親会社株主に帰属する当期純利益を除いて減収減益となったが、会社計画に対してはいずれも上回って着地した。
コロナ禍に伴う政府の緊急事態宣言発出もあって、第1四半期に営業活動面で制約を受けたことに加え、2020年3月期はWindows7サポート終了を前にしたパソコンの入れ替え特需があった反動が減収減益の主たる要因となった。特に、コロナ禍のマイナス影響は子会社の利益面で大きく出ており、主要子会社の業績は軒並み大きく落ち込んだ格好となっている。一方、単体ベースで見ると売上高は前期比6.2%減の29,933百万円と減少したものの、営業利益は同0.3%増の4,781百万円と若干の増益を確保している。一般企業向けERP製品の新規顧客開拓が着実に進んだほか、リモートツールや小規模事業者向け会計クラウドの伸長、ERP製品のサブスクモデルの推進により、ストック型サービスの売上が前期比10.1%増と好調に推移したことが要因だ。また、同社がKPIとしているシステム導入契約売上高の受注残(単体)も期首比で0.85ヶ月増の5.50ヶ月と積み上がっており、主要事業に関しては堅実に推移したとの印象だ。
売上総利益率はプロダクトミックスの改善に加えて、減価償却費が1,390百万円減少したこともあり、前期比4.3ポイント上昇の62.1%となった。減価償却費の減少は、前期にソフトウェア資産の評価損2,516百万円を特別損失として計上し、資産のスリム化を図ったことが主因となっている。一方、販管費率については70名の新卒採用や新たな子会社が加わったことによる人件費を中心に増加し、前期比5.7ポイント上昇の48.8%となった。人件費以外では、テレワークの導入による交通費や社内経費の削減等により、全体的に抑制することができている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
1. 2021年3月期の業績概要
ミロク情報サービス<9928>の2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比4.0%減の34,066百万円、営業利益で同13.4%減の4,526百万円、経常利益で同15.1%減の4,511百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同44.3%増の2,654百万円と親会社株主に帰属する当期純利益を除いて減収減益となったが、会社計画に対してはいずれも上回って着地した。
コロナ禍に伴う政府の緊急事態宣言発出もあって、第1四半期に営業活動面で制約を受けたことに加え、2020年3月期はWindows7サポート終了を前にしたパソコンの入れ替え特需があった反動が減収減益の主たる要因となった。特に、コロナ禍のマイナス影響は子会社の利益面で大きく出ており、主要子会社の業績は軒並み大きく落ち込んだ格好となっている。一方、単体ベースで見ると売上高は前期比6.2%減の29,933百万円と減少したものの、営業利益は同0.3%増の4,781百万円と若干の増益を確保している。一般企業向けERP製品の新規顧客開拓が着実に進んだほか、リモートツールや小規模事業者向け会計クラウドの伸長、ERP製品のサブスクモデルの推進により、ストック型サービスの売上が前期比10.1%増と好調に推移したことが要因だ。また、同社がKPIとしているシステム導入契約売上高の受注残(単体)も期首比で0.85ヶ月増の5.50ヶ月と積み上がっており、主要事業に関しては堅実に推移したとの印象だ。
売上総利益率はプロダクトミックスの改善に加えて、減価償却費が1,390百万円減少したこともあり、前期比4.3ポイント上昇の62.1%となった。減価償却費の減少は、前期にソフトウェア資産の評価損2,516百万円を特別損失として計上し、資産のスリム化を図ったことが主因となっている。一方、販管費率については70名の新卒採用や新たな子会社が加わったことによる人件費を中心に増加し、前期比5.7ポイント上昇の48.8%となった。人件費以外では、テレワークの導入による交通費や社内経費の削減等により、全体的に抑制することができている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>