CDG Research Memo(1):リアル×デジタルプロモーションの企画・運用力を強みに収益成長が続く
[21/08/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
CDG<2487>は企業の販促用グッズの企画・製造販売からスタートし、現在は人気コンテンツライセンスを活用したコラボキャンペーン企画、Webやソーシャルメディアなどのデジタルプロモーションに至るまで総合セールスプロモーションのソリューションカンパニーとして事業展開を進めている。無借金経営で財務体質は良好。2019年11月に同業のレッグス<4286>と資本業務提携契約を締結し、レッグスが同社株式の44.2%を保有する筆頭株主となっている。
1. 2021年3月期の業績概要
2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比17.0%増の11,620百万円、経常利益で同62.1%増の609百万円と市場環境が厳しいなかで大きく伸長し、売上高に関しては4期ぶりの増収かつ過去最高を更新した。「シン・エヴァンゲリオン劇場版」や「鬼滅の刃」など人気コンテンツライセンスを活用したコラボキャンペーンやLINEを活用して、リアルとデジタルを組み合わせた複合型プロモーション案件に関して既存顧客から多く受注できたこと、また、これまで構築してきた調達力・品質管理能力などの強みを最大限に生かしたBPO・コンサルティング領域の拡大に取り組んだことが好業績につながった。業種別売上高では、では、流通・小売業向けが前期比111.2%増、外食・サービス向けが同104.9%増といずれも約2倍増と急拡大した。いずれも人気コンテンツライセンスを活用した販促施策やデジタルプロモーション施策で大型案件を受注できたことが増収要因となった。一方で、自動車・関連品や金融・保険向けはコロナ禍の影響を受け前期比2ケタ減収となった。
2. 2022年3月期の見通し
2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.3%増の12,000百万円、経常利益で同6.6%増の650百万円と増収増益が続く見通し。コロナ禍の影響は続くものの、リアルとデジタルを組み合わせた複合型プロモーション施策を企画・運用できる強みを生かして、既存顧客を中心に案件獲得に取り組んでいく方針だ。流通・小売業向けが堅調に推移するほか、前期低迷した自動車・関連品や金融・保険向けの回復が見込める。伸び率が減速するのは、前期に貢献した「シン・エヴァンゲリオン劇場版」関連の大型キャンペーン案件の反動減を想定しているためだ。ただ、2022年は人気漫画のコンテンツライセンスを活用したキャンペーン案件が増加する見通しとなっており、今後の受注状況次第では上振れする可能性もある。
3. 成長戦略
同社は今後の成長戦略として、リアルとデジタルを融合した総合提案力を強化し、商品・サービスの認知から購入、ファン化に至るまでのトータルプロモーションを実施することで、新たな価値提供を行い、長期的パートナーとして取引拡大を図っていく方針となっている。また、複合型プロジェクトの増加で複雑化する工程管理に対応するため、2021年11月よりプロジェクトマネジメントツールを導入するなどDXを推進することで生産性向上にも取り組んでいく。また、レッグスとの協業によるシナジーも追求していく。前期からコンテンツ活用や共同仕入れなどの取り組みを開始しており、既にその効果が出始めている。これらの取り組みにより、創業50周年に売上高経常利益率で10%の水準を目指していく。
4. 株主還元策
2021年3月の1株当たり配当金は、前期並みの26.0円(配当性向29.1%)となった。また、配当方針や株主優待制度の内容に関して、2021年5月13日付で変更したことを発表した。配当金については財務健全性とのバランスを考慮しつつ、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針に、連結配当性向30%を当面の目安として配当額を決定することとし配当基準を明確化した。2022年3月期の1株当たり配当金については24.0円(配当性向30.1%)を予定している。また、株主優待制度に関しても、9月末現在の株主(100株以上)に対して従来は高級ボックスティッシュ1ケースを贈呈していたが、今後は保有期間に応じて、QUOカード(500円または1,000円相当)を贈呈することとした(3年以上継続保有株主にはボックスティッシュ1ケースも含む)。
■Key Points
・2021年3月期は複合型案件や人気コンテンツライセンスを活用した大型プロモーションが貢献し、厳しい市場環境下で2ケタ増収増益を達成
・2022年3月期も増収増益、収益性向上が続く見通し
・リアルからデジタルまで幅広いプロモーションの企画・運用力を強みにさらなる成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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CDG<2487>は企業の販促用グッズの企画・製造販売からスタートし、現在は人気コンテンツライセンスを活用したコラボキャンペーン企画、Webやソーシャルメディアなどのデジタルプロモーションに至るまで総合セールスプロモーションのソリューションカンパニーとして事業展開を進めている。無借金経営で財務体質は良好。2019年11月に同業のレッグス<4286>と資本業務提携契約を締結し、レッグスが同社株式の44.2%を保有する筆頭株主となっている。
1. 2021年3月期の業績概要
2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比17.0%増の11,620百万円、経常利益で同62.1%増の609百万円と市場環境が厳しいなかで大きく伸長し、売上高に関しては4期ぶりの増収かつ過去最高を更新した。「シン・エヴァンゲリオン劇場版」や「鬼滅の刃」など人気コンテンツライセンスを活用したコラボキャンペーンやLINEを活用して、リアルとデジタルを組み合わせた複合型プロモーション案件に関して既存顧客から多く受注できたこと、また、これまで構築してきた調達力・品質管理能力などの強みを最大限に生かしたBPO・コンサルティング領域の拡大に取り組んだことが好業績につながった。業種別売上高では、では、流通・小売業向けが前期比111.2%増、外食・サービス向けが同104.9%増といずれも約2倍増と急拡大した。いずれも人気コンテンツライセンスを活用した販促施策やデジタルプロモーション施策で大型案件を受注できたことが増収要因となった。一方で、自動車・関連品や金融・保険向けはコロナ禍の影響を受け前期比2ケタ減収となった。
2. 2022年3月期の見通し
2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.3%増の12,000百万円、経常利益で同6.6%増の650百万円と増収増益が続く見通し。コロナ禍の影響は続くものの、リアルとデジタルを組み合わせた複合型プロモーション施策を企画・運用できる強みを生かして、既存顧客を中心に案件獲得に取り組んでいく方針だ。流通・小売業向けが堅調に推移するほか、前期低迷した自動車・関連品や金融・保険向けの回復が見込める。伸び率が減速するのは、前期に貢献した「シン・エヴァンゲリオン劇場版」関連の大型キャンペーン案件の反動減を想定しているためだ。ただ、2022年は人気漫画のコンテンツライセンスを活用したキャンペーン案件が増加する見通しとなっており、今後の受注状況次第では上振れする可能性もある。
3. 成長戦略
同社は今後の成長戦略として、リアルとデジタルを融合した総合提案力を強化し、商品・サービスの認知から購入、ファン化に至るまでのトータルプロモーションを実施することで、新たな価値提供を行い、長期的パートナーとして取引拡大を図っていく方針となっている。また、複合型プロジェクトの増加で複雑化する工程管理に対応するため、2021年11月よりプロジェクトマネジメントツールを導入するなどDXを推進することで生産性向上にも取り組んでいく。また、レッグスとの協業によるシナジーも追求していく。前期からコンテンツ活用や共同仕入れなどの取り組みを開始しており、既にその効果が出始めている。これらの取り組みにより、創業50周年に売上高経常利益率で10%の水準を目指していく。
4. 株主還元策
2021年3月の1株当たり配当金は、前期並みの26.0円(配当性向29.1%)となった。また、配当方針や株主優待制度の内容に関して、2021年5月13日付で変更したことを発表した。配当金については財務健全性とのバランスを考慮しつつ、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針に、連結配当性向30%を当面の目安として配当額を決定することとし配当基準を明確化した。2022年3月期の1株当たり配当金については24.0円(配当性向30.1%)を予定している。また、株主優待制度に関しても、9月末現在の株主(100株以上)に対して従来は高級ボックスティッシュ1ケースを贈呈していたが、今後は保有期間に応じて、QUOカード(500円または1,000円相当)を贈呈することとした(3年以上継続保有株主にはボックスティッシュ1ケースも含む)。
■Key Points
・2021年3月期は複合型案件や人気コンテンツライセンスを活用した大型プロモーションが貢献し、厳しい市場環境下で2ケタ増収増益を達成
・2022年3月期も増収増益、収益性向上が続く見通し
・リアルからデジタルまで幅広いプロモーションの企画・運用力を強みにさらなる成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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