インテリックス Research Memo(6):リノヴェックスマンションの在庫減により総資産が減少、財務体質も改善
[21/08/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■インテリックス<8940>の業績動向
3. 財務状況と経営指標
2021年5月期末の総資産は前期末比2,300百万円減少の36,296百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が1,267百万円増加した一方で、たな卸資産が9,275百万円減少した。たな卸資産については、リノヴェックスマンションの販売増並びに仕入減に伴う在庫減に加えて、アセットシェアリング商品として予定していた「LANDABOUT」に関して、当面は販売の予定がなくなったことから固定資産に振り替えたことが減少要因となっている。リースバック物件の信託受益権譲渡等により大きく減少した格好となっている。
一方、固定資産では、長期保有物件が前期末比49億円増の135億円となった。「LANDABOUT」をたな卸資産から振り替えたことや、不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」の償還に伴い対象物件の「montan HAKATA」を取得したこと等が増加要因となった。
負債合計は前期末比3,251百万円減少の24,709百万円となった。未払法人税等が672百万円増加した一方で、たな卸資産の販売が進んだことにより、有利子負債が4,174百万円減少した。また、純資産合計は前期末比950百万円増加の11,586百万円となった。配当金187百万円の支出があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益1,127百万円の計上が増加要因となった。
経営指標を見ると、有利子負債残高の減少により、自己資本比率が前期末の27.5%から31.9%に上昇し、有利子負債比率が234.9%から179.2%と大きく低下するなど財務体質の改善が進んだ。ただし、これらはリノヴェックスマンションの仕入が減少したことも一因であり、今後販売する手持ち在庫が減少していることも意味する。同社では仕入れ体制の強化を進めている状況にあり、2022年5月期に関しては再度、有利子負債が増加する可能性も十分ある。同社では今後、事業拡大を進めていくにあたって、資金効率の最適化も進めていく方針を打ち出しており、資金調達手段については銀行からの借入等に加えて、クラウドファンディングも活用するなど、資金調達の多様化にも取り組んでいくことにしている。一方、収益性について見ると、ROA、ROE、営業利益率もすべて前期から上昇している。前期に好採算の不動産物件を売却したことが主因だが、今後は収益ポートフォリオの最適化等により、資産効率の向上にも取り組んでいく方針となっており、ROEだけでなくROAの向上も期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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3. 財務状況と経営指標
2021年5月期末の総資産は前期末比2,300百万円減少の36,296百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が1,267百万円増加した一方で、たな卸資産が9,275百万円減少した。たな卸資産については、リノヴェックスマンションの販売増並びに仕入減に伴う在庫減に加えて、アセットシェアリング商品として予定していた「LANDABOUT」に関して、当面は販売の予定がなくなったことから固定資産に振り替えたことが減少要因となっている。リースバック物件の信託受益権譲渡等により大きく減少した格好となっている。
一方、固定資産では、長期保有物件が前期末比49億円増の135億円となった。「LANDABOUT」をたな卸資産から振り替えたことや、不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」の償還に伴い対象物件の「montan HAKATA」を取得したこと等が増加要因となった。
負債合計は前期末比3,251百万円減少の24,709百万円となった。未払法人税等が672百万円増加した一方で、たな卸資産の販売が進んだことにより、有利子負債が4,174百万円減少した。また、純資産合計は前期末比950百万円増加の11,586百万円となった。配当金187百万円の支出があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益1,127百万円の計上が増加要因となった。
経営指標を見ると、有利子負債残高の減少により、自己資本比率が前期末の27.5%から31.9%に上昇し、有利子負債比率が234.9%から179.2%と大きく低下するなど財務体質の改善が進んだ。ただし、これらはリノヴェックスマンションの仕入が減少したことも一因であり、今後販売する手持ち在庫が減少していることも意味する。同社では仕入れ体制の強化を進めている状況にあり、2022年5月期に関しては再度、有利子負債が増加する可能性も十分ある。同社では今後、事業拡大を進めていくにあたって、資金効率の最適化も進めていく方針を打ち出しており、資金調達手段については銀行からの借入等に加えて、クラウドファンディングも活用するなど、資金調達の多様化にも取り組んでいくことにしている。一方、収益性について見ると、ROA、ROE、営業利益率もすべて前期から上昇している。前期に好採算の不動産物件を売却したことが主因だが、今後は収益ポートフォリオの最適化等により、資産効率の向上にも取り組んでいく方針となっており、ROEだけでなくROAの向上も期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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