C&R社 Research Memo(1):クリエイティブ分野(日本)の好調により2022年2月期業績見通しを上方修正
[21/11/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
クリーク・アンド・リバー社<4763>は、プロフェッショナル(専門職)のエージェンシーとして、プロデュース事業(請負・アウトソーシング)、エージェンシー事業(派遣・紹介)、ライツマネジメント事業(知的財産の収益化拡大)の3つの事業を、クリエイティブ分野(テレビ・映画、ゲーム、Web、広告・出版等)を中心に医療、会計、法曹など現在18分野で展開している。プロフェッショナル人材のネットワークはグループ全体で32万人超、顧客数は4.1万社を超える。
1. 2022年2月期第2四半期累計業績の概要
2022年2月期第2四半期累計(2021年3月-8月)の連結業績は、売上高で前年同期比14.0%増の21,035百万円、営業利益で同48.2%増の2,157百万円と期初計画(売上高19,700百万円、営業利益1,600百万円)を上回り、半期ベースで過去最高業績を更新した。主力のクリエイティブ分野(日本)において、テレビ・映像、ゲーム、Web分野が揃って2ケタ増収となったほか、前年同期は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)でマイナス影響を受けた医療分野も医師紹介事業の好調により2ケタ増収増益となったことも収益増に貢献した。営業利益率についても、テレビ・映像、ゲーム分野を中心にプロデュース事業の生産性が向上したことを主因として、前年同期比2.4ポイント上昇の10.3%となった。
2. 2022年2月期の業績見通し
2022年2月期は、売上高で前期比10.7%増の41,300百万円、営業利益で同30.7%増の3,200百万円と期初計画(売上高40,000百万円、営業利益2,850百万円)を上方修正した。営業利益に関しては、中期経営計画の2期目(2023年2月期)の目標を1年前倒しで達成することになる。売上高については第2四半期までの計画上振れ分を積み増した格好だが、下期もクリエイティブ分野(日本)を中心に需要トレンドに変化がないことから、計画を上振れする可能性は高いと弊社では見ている。また、営業利益の修正額に関しては、第2四半期累計実績の上振れ額が約5.5億円だったのに対して3.5億円にとどめている。これは2023年2月期以降の成長に向けたプロモーション投資やプロフェッショナル人材ネットワークの強化を目的とした投資費用を下期に積み増すことが要因となっている。
3. 中期経営計画の進捗について
2024年2月期までの中期経営計画では、プロフェッショナル分野のさらなる拡大、新規サービスの創出、経営人材の創出、コーポレート・ガバナンスの強化を基本戦略に掲げ、最終年度となる2024年2月期に売上高460億円(年平均成長率7%)、営業利益35億円(同13%)を目標に掲げていた。1年目となる2022年2月期の業績が当初計画を上回るペースとなっていることから、同社は2023年2月期以降の業績目標値を改めて見直す予定にしている。また、長期目標としては売上高1,000億円、営業利益100億円を掲げており、グループで32万人を超えるプロフェッショナル人材を基盤とした売上成長にとどまらず、今後はXR(VR・AR・MR)やAIといった先進技術を活用した高付加価値サービス(知財サービス)の育成、並びに事業領域の拡大を図ることで売上成長と収益性の向上を図っていく戦略だ。事業領域としては現在の18分野から将来的には50分野に広げ、プロフェッショナル人材のネットワークは150万人規模を目標としている。直近では、2017年からスタートした電子コミックの制作事業である「漫画LABO」のオリジナル作品がベストセラーになるなど収穫期に入っている。また、2022年以降はXR分野において5G技術を組み合わせた遠隔医療向けビジネスの拡大が期待されるほか、ブロックチェーン技術を活用したライツマネジメント事業等の取り組みも注目される。
■Key Points
・2022年2月期第2四半期累計業績は主力事業の収益拡大により半期ベースで過去最高を更新
・2022年2月期はすべての事業で増収を見込み、注力分野となるXR、AI分野を中心に投資も積極化
・2022年2月期業績見通しの上方修正を受け、中期経営計画の業績目標値も今後見直す予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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クリーク・アンド・リバー社<4763>は、プロフェッショナル(専門職)のエージェンシーとして、プロデュース事業(請負・アウトソーシング)、エージェンシー事業(派遣・紹介)、ライツマネジメント事業(知的財産の収益化拡大)の3つの事業を、クリエイティブ分野(テレビ・映画、ゲーム、Web、広告・出版等)を中心に医療、会計、法曹など現在18分野で展開している。プロフェッショナル人材のネットワークはグループ全体で32万人超、顧客数は4.1万社を超える。
1. 2022年2月期第2四半期累計業績の概要
2022年2月期第2四半期累計(2021年3月-8月)の連結業績は、売上高で前年同期比14.0%増の21,035百万円、営業利益で同48.2%増の2,157百万円と期初計画(売上高19,700百万円、営業利益1,600百万円)を上回り、半期ベースで過去最高業績を更新した。主力のクリエイティブ分野(日本)において、テレビ・映像、ゲーム、Web分野が揃って2ケタ増収となったほか、前年同期は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)でマイナス影響を受けた医療分野も医師紹介事業の好調により2ケタ増収増益となったことも収益増に貢献した。営業利益率についても、テレビ・映像、ゲーム分野を中心にプロデュース事業の生産性が向上したことを主因として、前年同期比2.4ポイント上昇の10.3%となった。
2. 2022年2月期の業績見通し
2022年2月期は、売上高で前期比10.7%増の41,300百万円、営業利益で同30.7%増の3,200百万円と期初計画(売上高40,000百万円、営業利益2,850百万円)を上方修正した。営業利益に関しては、中期経営計画の2期目(2023年2月期)の目標を1年前倒しで達成することになる。売上高については第2四半期までの計画上振れ分を積み増した格好だが、下期もクリエイティブ分野(日本)を中心に需要トレンドに変化がないことから、計画を上振れする可能性は高いと弊社では見ている。また、営業利益の修正額に関しては、第2四半期累計実績の上振れ額が約5.5億円だったのに対して3.5億円にとどめている。これは2023年2月期以降の成長に向けたプロモーション投資やプロフェッショナル人材ネットワークの強化を目的とした投資費用を下期に積み増すことが要因となっている。
3. 中期経営計画の進捗について
2024年2月期までの中期経営計画では、プロフェッショナル分野のさらなる拡大、新規サービスの創出、経営人材の創出、コーポレート・ガバナンスの強化を基本戦略に掲げ、最終年度となる2024年2月期に売上高460億円(年平均成長率7%)、営業利益35億円(同13%)を目標に掲げていた。1年目となる2022年2月期の業績が当初計画を上回るペースとなっていることから、同社は2023年2月期以降の業績目標値を改めて見直す予定にしている。また、長期目標としては売上高1,000億円、営業利益100億円を掲げており、グループで32万人を超えるプロフェッショナル人材を基盤とした売上成長にとどまらず、今後はXR(VR・AR・MR)やAIといった先進技術を活用した高付加価値サービス(知財サービス)の育成、並びに事業領域の拡大を図ることで売上成長と収益性の向上を図っていく戦略だ。事業領域としては現在の18分野から将来的には50分野に広げ、プロフェッショナル人材のネットワークは150万人規模を目標としている。直近では、2017年からスタートした電子コミックの制作事業である「漫画LABO」のオリジナル作品がベストセラーになるなど収穫期に入っている。また、2022年以降はXR分野において5G技術を組み合わせた遠隔医療向けビジネスの拡大が期待されるほか、ブロックチェーン技術を活用したライツマネジメント事業等の取り組みも注目される。
■Key Points
・2022年2月期第2四半期累計業績は主力事業の収益拡大により半期ベースで過去最高を更新
・2022年2月期はすべての事業で増収を見込み、注力分野となるXR、AI分野を中心に投資も積極化
・2022年2月期業績見通しの上方修正を受け、中期経営計画の業績目標値も今後見直す予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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