ワコム Research Memo(11):2022年3月期は1株当たり15円配予想。自己株式の取得にも積極的に取り組む
[21/11/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■株主還元
ワコム<6727>の株主還元策については、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続と機動的な自己株式取得の実施を基本方針としている。配当水準については、従来は配当性向40%程度を目安としていたが、2018年3月期から30%程度へと引き下げた。これは、将来の成長基盤をより強固なものにするために財務の健全性を高めておく必要があり、当面目指すべき自己資本比率の目途を60%程度に置いていることが背景にある(2021年3月期末は52.9%)。また、配当金の支払い回数については事務コストを考慮して期末の年1回としている。
2022年3月期の配当については、現時点で期初予想を据え置き、普通配当ベースで前期比1.5円増の1株当たり15円を予想している※。同社では、業績の進捗を注視しつつ、配当予想を修正できる環境が整った場合には速やかに修正内容を開示するとしている。いずれにしても、「Wacom Chapter 3」の初年度を普通配当ベースでの増配からスタートさせ、中期的な成長に見合う増配を図っていく考えのようだ。
※2021年3月期の配当は1株当たり19円(普通配当13.5円、特別配当5.5円)であった。
また、2021年5月12日には、2025年3月31日までの期間に総額100億円を上限とする自己株式の取得を実施する方針を公表すると、その方針に基づき2021年8月2日から8月10日の期間において約10億円(135万株)の自己株式の取得を実施した。さらに2021年10月29日には、20億円または400万株を上限とする自己株式の取得を決議した(取得期間は2021年11月1日から2022年1月28日)。キャッシュ・フローの使途としての投資と株主還元のバランスを考慮した取り組みと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<EY>
ワコム<6727>の株主還元策については、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当の継続と機動的な自己株式取得の実施を基本方針としている。配当水準については、従来は配当性向40%程度を目安としていたが、2018年3月期から30%程度へと引き下げた。これは、将来の成長基盤をより強固なものにするために財務の健全性を高めておく必要があり、当面目指すべき自己資本比率の目途を60%程度に置いていることが背景にある(2021年3月期末は52.9%)。また、配当金の支払い回数については事務コストを考慮して期末の年1回としている。
2022年3月期の配当については、現時点で期初予想を据え置き、普通配当ベースで前期比1.5円増の1株当たり15円を予想している※。同社では、業績の進捗を注視しつつ、配当予想を修正できる環境が整った場合には速やかに修正内容を開示するとしている。いずれにしても、「Wacom Chapter 3」の初年度を普通配当ベースでの増配からスタートさせ、中期的な成長に見合う増配を図っていく考えのようだ。
※2021年3月期の配当は1株当たり19円(普通配当13.5円、特別配当5.5円)であった。
また、2021年5月12日には、2025年3月31日までの期間に総額100億円を上限とする自己株式の取得を実施する方針を公表すると、その方針に基づき2021年8月2日から8月10日の期間において約10億円(135万株)の自己株式の取得を実施した。さらに2021年10月29日には、20億円または400万株を上限とする自己株式の取得を決議した(取得期間は2021年11月1日から2022年1月28日)。キャッシュ・フローの使途としての投資と株主還元のバランスを考慮した取り組みと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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