TDCソフト Research Memo(1):高付加価値SIサービスは、計画を上回る進捗で高収益化を実現
[21/12/21]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
TDCソフト<4687>は、金融業界のITソリューションに強みを持つ、独立系システムインテグレーターである。日本のIT業界の歴史を長く支えてきた確かな技術力をベースに、銀行、クレジット、保険などの金融ITソリューションが売上の5割弱を占める。また、顧客のDX推進に対して、最新の要素技術を活用した「高付加価値SIサービス」を推進しており、この取り組みによってITコンサルティング&サービスが急成長してきている。
1. 2022年3月期第2四半期の業績概要
2022年3月期第2四半期(4-9月)の売上高は14,661百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益1,588百万円(同47.5%増)、経常利益1,647百万円(同48.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,117百万円(同49.9%増)だった。コロナ禍によって昨年度発生した一部案件の延伸または一時中断の影響については、感染症対策の徹底やリモートワークの積極的な活用によって解消された。夏場にコロナ禍の状況が悪化したなかでも事業への影響を限定的なものに抑制できたことで、各事業分野は堅調に推移。高付加価値SIサービスは、計画を上回る進捗で高収益化を実現できている。また、新型コロナウイルス感染症による影響で、業種によっては需要動向に違いがあると見られるものの、企業側においてもDX化推進をこれ以上止める訳にはいかず、経済活動の正常化の動きが進むなか、特に金融業などではシステム投資の動きが一斉に再開されたと弊社では考えている。
2. 2022年3月期業績見通し
2022年3月期の連結業績予想については、売上高29,000百万円(前期比6.3%増)、営業利益2,750百万円(同16.6%増)、経常利益2,810百万円(同9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,880百万円(同9.8%増)を見込む。第2四半期において新型コロナの影響は限定的であり、ITサービス管理、クラウドマネージドサービス関連の案件が堅調に推移したほか、デジタル化のニーズが高まるなか、高付加価値SIサービスは計画を上回る進捗によって高収益化を実現。9月末には2022年3月期の業績予想を修正。売上高は期初計画の28,500百万円から29,000百万円、営業利益を2,510百万円から2,750百万円、経常利益を2,570百万円から2,810百万円、当期純利益を1,715百万円から1,880百万円にそれぞれ上方修正した。
3. 2022年3月期の重点施策
同社では堅調な経営状況を踏まえ、更なる成長に向けた足場固めを行うため積極的な投資を推進。アジャイルやセキュリティなどの重点戦略分野の投資のほか、5G関連のビジネス化に向けた研究、自社製品であるクラウド型ワークフローシステム「Styleflow」の販売促進の強化を挙げている。DXの潮流が加速するなか、重点分野の事業の拡大、高収益化を推進するうえで、今後主流になると見込む要素技術の獲得に向けた成長投資を積極的に行う計画である。
■Key Points
・コロナ禍において中断していたプロジェクトの影響が解消
・高付加価値SI分野の売上高の構成比が上昇
・セキュリティ関連事業は収益性が高まる
・下期については保守的な計画である
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<SI>
TDCソフト<4687>は、金融業界のITソリューションに強みを持つ、独立系システムインテグレーターである。日本のIT業界の歴史を長く支えてきた確かな技術力をベースに、銀行、クレジット、保険などの金融ITソリューションが売上の5割弱を占める。また、顧客のDX推進に対して、最新の要素技術を活用した「高付加価値SIサービス」を推進しており、この取り組みによってITコンサルティング&サービスが急成長してきている。
1. 2022年3月期第2四半期の業績概要
2022年3月期第2四半期(4-9月)の売上高は14,661百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益1,588百万円(同47.5%増)、経常利益1,647百万円(同48.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,117百万円(同49.9%増)だった。コロナ禍によって昨年度発生した一部案件の延伸または一時中断の影響については、感染症対策の徹底やリモートワークの積極的な活用によって解消された。夏場にコロナ禍の状況が悪化したなかでも事業への影響を限定的なものに抑制できたことで、各事業分野は堅調に推移。高付加価値SIサービスは、計画を上回る進捗で高収益化を実現できている。また、新型コロナウイルス感染症による影響で、業種によっては需要動向に違いがあると見られるものの、企業側においてもDX化推進をこれ以上止める訳にはいかず、経済活動の正常化の動きが進むなか、特に金融業などではシステム投資の動きが一斉に再開されたと弊社では考えている。
2. 2022年3月期業績見通し
2022年3月期の連結業績予想については、売上高29,000百万円(前期比6.3%増)、営業利益2,750百万円(同16.6%増)、経常利益2,810百万円(同9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,880百万円(同9.8%増)を見込む。第2四半期において新型コロナの影響は限定的であり、ITサービス管理、クラウドマネージドサービス関連の案件が堅調に推移したほか、デジタル化のニーズが高まるなか、高付加価値SIサービスは計画を上回る進捗によって高収益化を実現。9月末には2022年3月期の業績予想を修正。売上高は期初計画の28,500百万円から29,000百万円、営業利益を2,510百万円から2,750百万円、経常利益を2,570百万円から2,810百万円、当期純利益を1,715百万円から1,880百万円にそれぞれ上方修正した。
3. 2022年3月期の重点施策
同社では堅調な経営状況を踏まえ、更なる成長に向けた足場固めを行うため積極的な投資を推進。アジャイルやセキュリティなどの重点戦略分野の投資のほか、5G関連のビジネス化に向けた研究、自社製品であるクラウド型ワークフローシステム「Styleflow」の販売促進の強化を挙げている。DXの潮流が加速するなか、重点分野の事業の拡大、高収益化を推進するうえで、今後主流になると見込む要素技術の獲得に向けた成長投資を積極的に行う計画である。
■Key Points
・コロナ禍において中断していたプロジェクトの影響が解消
・高付加価値SI分野の売上高の構成比が上昇
・セキュリティ関連事業は収益性が高まる
・下期については保守的な計画である
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<SI>