Bエンジニア Research Memo(4):事業成長のための投資は売上及び営業利益等の向上に大きく寄与(1)
[21/12/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2021年8月期の業績概要
Branding Engineer<7352>の2021年8月期の連結業績は、売上高が前期比37.7%増4,283百万円、売上総利益が同34.8%増の1,365百万円、営業利益が同25.8%増の127百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.6%減の75百万円となり、8期連続の増収を達成した。昨期に引き続き事業成長のための投資、主にエンジニアを集客するための広告費を前期比118.8%、人材採用のための採用広告費を同93.9%と積極的に行ったことで売上及び営業利益等の向上に大きく寄与した結果と言える。また売上に占める人件費率も前期比良化(17.8%から12.7%)しており、同社の収益性はより高まりつつある。同社は2021年8月期第2四半期より3社の子会社を連結の範囲に含めたが、これによる同社業績への影響は軽微であることから、2021年8月期の業績は上記の施策が奏功した結果と言える。なお、前期比(前年同期比)数値については同社及び弊社が参考値として算出した数値となっている。
2. セグメント別業績動向
(1) Midworks事業
全体の売上を牽引しているMidworks事業は、売上高は前期比43.4%増の3,435百万円、セグメント利益同94.8%増の346百万円となった。ITエンジニアに対する企業の採用意欲が高水準で推移するなかで新規取引先の獲得や広告経由で獲得したエンジニアのスキルに適した案件獲得に注力した。また、広告費及び採用広告費の増加やマッチング精度の向上、営業力強化によりエンジニア稼働数及び取引企業数ともに第4四半期は前年同期比で53.9%増、同42.7%増となっており、継続して過去最高を更新している。これらの結果、第4四半期の売上高は前年同期比56.2%増、通期の売上高は前期比37.7%増とセグメント売上高・利益ともに過去最高を更新した。セグメント利益も第4四半期は前年同期比102.2%増、通期は前期比94.8%増となった。
(2) メディア事業
メディア事業は、売上高は前期比20.9%増の365百万円、セグメント利益同34.3%減の91百万円となった。新たに連結子会社(株)2Hundred((株)Monkeyより社名変更)の取得に加え、広告収入の基礎となるページビュー数を増加させるためにサイト評価を上げる施策の継続、閲覧者数の増加に注力するとともに、「SAKAKU」の販促に注力した。「SAKAKU」の売上高は堅調に推移したものの、同事業においては2022年8月期以降の成長を見据えた新規事業への投資(後述)継続が影響し、セグメント利益は減少した。しかしこのWebマーケティングコンサルティングの幅を広げる投資は企業の様々なWebマーケティング需要を充足すると考えられることから、2021年8月期における営業利益の減少はマイナス評価ではないと弊社は分析する。
(3) tech boost事業
tech boost事業は、売上高は前期比9.4%増の278百万円、セグメント利益同19%減の72百万円となった。イベント施策を通じた集客施策を強化するとともに、法人向け研修サービスの拡充・拡販に努めた。また助成金を活用した一時的なBtoB研修需要が終了し、2021年8月期まで右肩上がりだった売上及び利益は減少傾向となったものの、AIコースの開講や2021年11月からJavaコース、フロントエンドコースを開講したことで、今後巻き返しをねらう。特にAIコースに関しては今後のAI人材ニーズの高まりから、Javaコースに関しては市場のニーズが高いことからフリーランスの案件数が多く、両言語はニーズの高まりも伴って高い報酬も期待できることから同事業の収益性改善に寄与していくものと弊社は考えている。
(4) FCS事業
FCS事業は、売上高は前期比21.4%増の116百万円、セグメント利益同13.5%増の52百万円となった。引き続き継続案件及び新規Webサイトの作成に注力した。
(5) その他事業
その他事業は、売上高は前期比39.3%増の87百万円、セグメント利益同11.3%増の13百万円となった。引き続き自社人材データベース活用や事業部間の連携強化により、ITエンジニアの転職決定数向上に注力した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 塚本征也)
<NB>
1. 2021年8月期の業績概要
Branding Engineer<7352>の2021年8月期の連結業績は、売上高が前期比37.7%増4,283百万円、売上総利益が同34.8%増の1,365百万円、営業利益が同25.8%増の127百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.6%減の75百万円となり、8期連続の増収を達成した。昨期に引き続き事業成長のための投資、主にエンジニアを集客するための広告費を前期比118.8%、人材採用のための採用広告費を同93.9%と積極的に行ったことで売上及び営業利益等の向上に大きく寄与した結果と言える。また売上に占める人件費率も前期比良化(17.8%から12.7%)しており、同社の収益性はより高まりつつある。同社は2021年8月期第2四半期より3社の子会社を連結の範囲に含めたが、これによる同社業績への影響は軽微であることから、2021年8月期の業績は上記の施策が奏功した結果と言える。なお、前期比(前年同期比)数値については同社及び弊社が参考値として算出した数値となっている。
2. セグメント別業績動向
(1) Midworks事業
全体の売上を牽引しているMidworks事業は、売上高は前期比43.4%増の3,435百万円、セグメント利益同94.8%増の346百万円となった。ITエンジニアに対する企業の採用意欲が高水準で推移するなかで新規取引先の獲得や広告経由で獲得したエンジニアのスキルに適した案件獲得に注力した。また、広告費及び採用広告費の増加やマッチング精度の向上、営業力強化によりエンジニア稼働数及び取引企業数ともに第4四半期は前年同期比で53.9%増、同42.7%増となっており、継続して過去最高を更新している。これらの結果、第4四半期の売上高は前年同期比56.2%増、通期の売上高は前期比37.7%増とセグメント売上高・利益ともに過去最高を更新した。セグメント利益も第4四半期は前年同期比102.2%増、通期は前期比94.8%増となった。
(2) メディア事業
メディア事業は、売上高は前期比20.9%増の365百万円、セグメント利益同34.3%減の91百万円となった。新たに連結子会社(株)2Hundred((株)Monkeyより社名変更)の取得に加え、広告収入の基礎となるページビュー数を増加させるためにサイト評価を上げる施策の継続、閲覧者数の増加に注力するとともに、「SAKAKU」の販促に注力した。「SAKAKU」の売上高は堅調に推移したものの、同事業においては2022年8月期以降の成長を見据えた新規事業への投資(後述)継続が影響し、セグメント利益は減少した。しかしこのWebマーケティングコンサルティングの幅を広げる投資は企業の様々なWebマーケティング需要を充足すると考えられることから、2021年8月期における営業利益の減少はマイナス評価ではないと弊社は分析する。
(3) tech boost事業
tech boost事業は、売上高は前期比9.4%増の278百万円、セグメント利益同19%減の72百万円となった。イベント施策を通じた集客施策を強化するとともに、法人向け研修サービスの拡充・拡販に努めた。また助成金を活用した一時的なBtoB研修需要が終了し、2021年8月期まで右肩上がりだった売上及び利益は減少傾向となったものの、AIコースの開講や2021年11月からJavaコース、フロントエンドコースを開講したことで、今後巻き返しをねらう。特にAIコースに関しては今後のAI人材ニーズの高まりから、Javaコースに関しては市場のニーズが高いことからフリーランスの案件数が多く、両言語はニーズの高まりも伴って高い報酬も期待できることから同事業の収益性改善に寄与していくものと弊社は考えている。
(4) FCS事業
FCS事業は、売上高は前期比21.4%増の116百万円、セグメント利益同13.5%増の52百万円となった。引き続き継続案件及び新規Webサイトの作成に注力した。
(5) その他事業
その他事業は、売上高は前期比39.3%増の87百万円、セグメント利益同11.3%増の13百万円となった。引き続き自社人材データベース活用や事業部間の連携強化により、ITエンジニアの転職決定数向上に注力した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 塚本征也)
<NB>