Bエンジニア Research Memo(6):成長投資、事業間連携強化、新規事業及びM&Aの検討実行で業績向上図る
[21/12/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■Branding Engineer<7352>の今後の見通し
1. 2022年8月期の業績見通し
2022年8月期は、Midworks事業を中心としたエンジニアプラットフォームサービスが同社売上をけん引しつつ、引き続き中長期の成長を見据えた投資を実行し、最短での時価総額1000億円を目指していく。2022年8月期通期の連結業績は、売上高は前期比37.8%増の5,902百万円、営業利益は同40.8%増の180百万円、経常利益は同35.4%増の178百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同45.4%増の110百万円と増収増益を見込んでいる。
2. 中期経営計画(2021年8月期〜2023年8月期)
同社は2020年7月の東証マザーズ上場を成長機会と捉え、2023年8月期に向けて主力事業であるMidworks事業への成長投資を中心に「tech boost」によるITエンジニアの教育及び創出、「TechStars」による転職支援、「Midworks」による独立支援とキャリア循環型のITエンジニアプラットフォーム拡大を目指している。そして時価総額1,000億円を目標に既存事業と新規事業の組み合わせ、広告費を中心とした投資実行での事業価値の最大化を目指していく計画である。
また同社の時価総額は「純利益×適正PER(株価収益率)」で計算を行っている。2021年8月期時点での同社PERは154.3倍となっており、同業他社平均が約64倍なのに対して投資家や市場の大きな期待感が当数値に反映している結果となっている。しかし、この数値は中長期的には市場原理より同業他社平均PERに近しいものに収束していくものと弊社は見ており、2023年8月期の時価総額は予想純利益241百万円×PER64〜154倍=15,600百万円〜37,200百万円の間で推移していくものと考えている。
同社は2022年8月期の売上高において、2023年8月期を最終年度とする中期経営計画の売上高5,585百万円を1,300百万円ほど超える見込みとしており、中期経営計画の売上高は1年前倒しで達成する見込みとなっている。営業利益は、中期経営計画を下回ってはいるものの、投資を実行しつつ、2022年8月期は前期比40%成長を見込んでいる。
同社は2022年8月期以降も、時価総額1,000億円到達を最短で目指す積極的な投資実行を計画している。この投資はエンジニア獲得を目的とした広告費を中心に投入されるものである。また、短期的利益獲得のためではなく、ストック収益として中長期的に同社への収益貢献が期待できるものとなっている。
3. 2022年8月期以降の全社での取り組み
大きな成長を続ける同社だが、2022年8月期以降は主に1)成長投資の継続2)事業間連携の強化3)新規事業及びM&Aの検討実行を軸に、引き続き中期経営計画の数値達成に向け推進している。
まず1)成長投資の継続について、特にストック型収益モデルであるエンジニアプラットフォームサービス、なかでもMidworks事業とFCS事業は、フリーランスエンジニアを抱えることで幅広いサービスを提供している事業であり、18,000人を超える同社独自のIT人材データベースのクオリティ維持及び向上という観点においてもエンジニアの獲得及びその稼働率の増加は同社の大きな成長ドライバーであると言える。つまり「広告費の投資→ITエンジニア獲得(データベース登録者数増加)→営業による案件獲得(ITエンジニア稼働率増加)」という循環での成長が同社の収益を押し上げていく仕組みとなっている。営業人員に関しても現在積極的な採用でその数を着実に増加させており、主な指標である月間エンジニア数の推移は、2021年8月は前年同月比52.4%増となり、同社の安定的な売上成長に大きく寄与した。
次に2)事業間連携の強化については、エンジニアプラットフォームサービス・マーケティングプラットフォームサービスへのセグメント変更による各事業間連携を強化させることで事業拡大スピード強化を行うとともに、エンジニア・マーケティング双方のプラットフォーム企業を目指していくものである。
最後に3)新規事業及びM&Aの検討実行については、同社の強みであるITエンジニア力・デジタルマーケティング力を生かした新規ドメインへの進出や、成長曲線を上げるためのM&A実行に向けた体制・機能拡充を図っていくものである。
4. セグメント別2022年8月期以降の取り組み
(1) エンジニアプラットフォーム
2022年8月期はフリーランスエンジニアの新しい働き方の創出を行うことに注力し、エンジニアと企業のマッチングにおける同社の介在価値を向上させていくことを計画している。具体的には従来「Midworks」を中心にエンジニア獲得を原動力に事業を成長させてきたところを、今後はエンジニアの新しい働き方や多様化に対応するため、エンジニアのニーズに沿った幅広いサービスを開発、新規企業の獲得・新規領域への進出を目指していくものである。
(2) マーケティングプラットフォーム
従来、自社メディア運営で培ったノウハウをもとに他社の記事作成や広告運用などを展開してきたが、今後はマーケティングコンサルの強化とWebマーケティングのノウハウを生かしたWeb広告コンサルティングやSNSコンサルティング、D2Cコンサルティングなど新規サービスの開発を行なっていくことで、下流及び中流におけるマーケティング活用軸拡大及び上流部分への進出、つまり企業の様々なWebマーケティングニーズに応えることができるプラットフォームへの強化を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 塚本征也)
<NB>
1. 2022年8月期の業績見通し
2022年8月期は、Midworks事業を中心としたエンジニアプラットフォームサービスが同社売上をけん引しつつ、引き続き中長期の成長を見据えた投資を実行し、最短での時価総額1000億円を目指していく。2022年8月期通期の連結業績は、売上高は前期比37.8%増の5,902百万円、営業利益は同40.8%増の180百万円、経常利益は同35.4%増の178百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同45.4%増の110百万円と増収増益を見込んでいる。
2. 中期経営計画(2021年8月期〜2023年8月期)
同社は2020年7月の東証マザーズ上場を成長機会と捉え、2023年8月期に向けて主力事業であるMidworks事業への成長投資を中心に「tech boost」によるITエンジニアの教育及び創出、「TechStars」による転職支援、「Midworks」による独立支援とキャリア循環型のITエンジニアプラットフォーム拡大を目指している。そして時価総額1,000億円を目標に既存事業と新規事業の組み合わせ、広告費を中心とした投資実行での事業価値の最大化を目指していく計画である。
また同社の時価総額は「純利益×適正PER(株価収益率)」で計算を行っている。2021年8月期時点での同社PERは154.3倍となっており、同業他社平均が約64倍なのに対して投資家や市場の大きな期待感が当数値に反映している結果となっている。しかし、この数値は中長期的には市場原理より同業他社平均PERに近しいものに収束していくものと弊社は見ており、2023年8月期の時価総額は予想純利益241百万円×PER64〜154倍=15,600百万円〜37,200百万円の間で推移していくものと考えている。
同社は2022年8月期の売上高において、2023年8月期を最終年度とする中期経営計画の売上高5,585百万円を1,300百万円ほど超える見込みとしており、中期経営計画の売上高は1年前倒しで達成する見込みとなっている。営業利益は、中期経営計画を下回ってはいるものの、投資を実行しつつ、2022年8月期は前期比40%成長を見込んでいる。
同社は2022年8月期以降も、時価総額1,000億円到達を最短で目指す積極的な投資実行を計画している。この投資はエンジニア獲得を目的とした広告費を中心に投入されるものである。また、短期的利益獲得のためではなく、ストック収益として中長期的に同社への収益貢献が期待できるものとなっている。
3. 2022年8月期以降の全社での取り組み
大きな成長を続ける同社だが、2022年8月期以降は主に1)成長投資の継続2)事業間連携の強化3)新規事業及びM&Aの検討実行を軸に、引き続き中期経営計画の数値達成に向け推進している。
まず1)成長投資の継続について、特にストック型収益モデルであるエンジニアプラットフォームサービス、なかでもMidworks事業とFCS事業は、フリーランスエンジニアを抱えることで幅広いサービスを提供している事業であり、18,000人を超える同社独自のIT人材データベースのクオリティ維持及び向上という観点においてもエンジニアの獲得及びその稼働率の増加は同社の大きな成長ドライバーであると言える。つまり「広告費の投資→ITエンジニア獲得(データベース登録者数増加)→営業による案件獲得(ITエンジニア稼働率増加)」という循環での成長が同社の収益を押し上げていく仕組みとなっている。営業人員に関しても現在積極的な採用でその数を着実に増加させており、主な指標である月間エンジニア数の推移は、2021年8月は前年同月比52.4%増となり、同社の安定的な売上成長に大きく寄与した。
次に2)事業間連携の強化については、エンジニアプラットフォームサービス・マーケティングプラットフォームサービスへのセグメント変更による各事業間連携を強化させることで事業拡大スピード強化を行うとともに、エンジニア・マーケティング双方のプラットフォーム企業を目指していくものである。
最後に3)新規事業及びM&Aの検討実行については、同社の強みであるITエンジニア力・デジタルマーケティング力を生かした新規ドメインへの進出や、成長曲線を上げるためのM&A実行に向けた体制・機能拡充を図っていくものである。
4. セグメント別2022年8月期以降の取り組み
(1) エンジニアプラットフォーム
2022年8月期はフリーランスエンジニアの新しい働き方の創出を行うことに注力し、エンジニアと企業のマッチングにおける同社の介在価値を向上させていくことを計画している。具体的には従来「Midworks」を中心にエンジニア獲得を原動力に事業を成長させてきたところを、今後はエンジニアの新しい働き方や多様化に対応するため、エンジニアのニーズに沿った幅広いサービスを開発、新規企業の獲得・新規領域への進出を目指していくものである。
(2) マーケティングプラットフォーム
従来、自社メディア運営で培ったノウハウをもとに他社の記事作成や広告運用などを展開してきたが、今後はマーケティングコンサルの強化とWebマーケティングのノウハウを生かしたWeb広告コンサルティングやSNSコンサルティング、D2Cコンサルティングなど新規サービスの開発を行なっていくことで、下流及び中流におけるマーケティング活用軸拡大及び上流部分への進出、つまり企業の様々なWebマーケティングニーズに応えることができるプラットフォームへの強化を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 塚本征也)
<NB>