オーケストラ Research Memo(3):マーケティングDX領域のリーディングカンパニーを目指す
[22/01/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
1. 事業概要
Orchestra Holdings<6533>は、デジタル広告運用を中心とするデジタルマーケティング事業を主力に、システム開発・IT人材サービスやクラウドインテグレーションを中心とするDX事業、その他として「ウラーラ」を主力としたプラットフォーム事業やタレントマネジメントシステム「スキルナビ」の開発・販売、新規事業などを展開している。デジタルマーケティング事業を第1の柱、DX事業を第2の柱として拡大スピードを加速させると同時に、新規事業の「スキルナビ」を第3の柱とし、マーケティングDX領域のリーディングカンパニーを目指している。
成長戦略としては、M&Aの積極活用により既存事業の拡大スピードを加速させると同時に、成長性・収益性の高い新規事業領域へ投資することで、「創造の連鎖」の拡大を推進するとしている。既存事業のデジタルマーケティング事業は第1の柱として、強みとする運用型広告を中心に市場成長を着実に捉えて全体の成長をけん引する。DX事業は成長ドライバーと位置付けるクラウドインテグレーションの売上拡大を推進することで、急成長市場でのプレゼンスを拡大して早期に第2の収益柱とする。新規事業領域では、新規サービスの開拓によって飛躍的成長を図る。
(1) DX事業
子会社のSharing Innovationsを中心に、大手企業等を対象としてクラウドインテグレーション、Webシステム開発、スマートフォンアプリ開発、IT人材サービス等を展開している。米国Salesforceのマーケティングオートメーション(Marketing Automation)・顧客管理(Customer Relationsship Management)製品の導入支援・保守・運用等をワンストップで提供するクラウドインテグレーションを主力としている。
2018年2月にSalesforceのコンサルティングパートナーに認定された後、ワンストップサービス提供が可能な体制と導入支援実績が高く評価されて、2019年9月にSilver Partner、2020年3月にGold Partnerに認定された。これに加え、2021年5月には「Agile Integration Partner of the Year」を受賞した。
また、子会社のSharing Innovationsは、2020年8月にSalesforceの子会社でBI(Business Intelligence)分析プラットフォームのリーディングカンパニーである米国Tableau Softwareとパートナー契約を締結している。なお、その後の実績が評価され、Tableau SoftwareのSelectパートナーに昇格した。
(2) デジタルマーケティング事業
子会社のデジタルアイデンティティを中心に、インターネット広告に関するサービスとして、運用型広告サービスを主力に、SEO(Search Engine Optimization)コンサルティングサービス、クリエイティブサービス等を展開し、顧客企業のデジタルマーケティング施策に関するトータルソリューションを提供している。
デジタルアイデンティティは、専門的な運用知識、運用実績、高品質な広告運用が評価され、Yahoo!マーケティングソリューションパートナープログラムにおいて、広告運用認定パートナーを6期連続で取得した(本認定制度が発足して以来6期連続の認定パートナーは9社のみ)。このほか、Yahoo!マーケティングソリューションパートナープログラムでは4つ星セールスパートナーにも認定されている(4つ星以上のセールスパートナーは日本で14社のみ)。
(3) その他
プラットフォーム事業では、2014年にサービス開始した「ウラーラ」を主力に、占いを主要カテゴリーとするスマートフォン向けネイティブアプリの企画・開発・運営を展開している。「ウラーラ」は時間課金制ではなく、1文字3円からの文字課金制としている。2021年6月には「ウラーラ」のチャット鑑定数が累計120万件を突破し、2020年12月期の月間平均利用者数は8,400人超、2021年9月時点で鑑定士(占い師)登録数は1,000名以上の規模に拡大している。
新規事業等としては、第3の柱の構築に向けて、子会社の(株)ワン・オー・ワンが展開する、人材マネジメントを「見える可」したSaaS型タレントマネジメントシステム「スキルナビ」(2021年2月に旧 「ESI」から名称変更)事業、子会社の(株)Concerto Partnersが展開するM&Aマッチングプラットフォーム「Concerto」事業、(株)スカイアーチネットワークスと合弁で設立した(株)クラウドアーチが展開するクラウド型コンタクトセンターサービス事業の拡大・収益化に取り組んでいる。このうち「スキルナビ」は、(株)セブン&アイ・フードシステムズ、ソフトバンク<9434>、横河ソリューションサービス(株)のほか、大手鉄鋼系システム会社、大手信託銀行、大手総合印刷会社、大手電機メーカー、大手銀行系システム会社などに導入実績があり、大手企業を中心に導入企業数が順調に拡大している。
さらに、企業ビジョンである「創造の連鎖」を実現すべく、コーポレートベンチャーキャピタルの子会社である(株)Orchestra Investmentが展開する投資事業を通じて、ベンチャービジネスをサポートしている。一例を挙げると、Branding Engineer<7352>が2020年7月に東証マザーズ、ジオコード<7357>が2020年11月に東証JASDAQ、かっこ<4166>が2020年12月に東証マザーズ、ROBOT PAYMENT<4374>が2021年9月に東証マザーズに上場した。
2. セグメント別業績推移
セグメント別業績については、デジタルマーケティング事業が売上高・営業利益とも過半を占めている。直近では、クラウドインテグレーション事業の貢献により、DX事業が急成長していることにも注目したい。
3. 特徴・強み
M&Aを積極活用してIT・DXやデジタルマーケティングといった成長分野にビジネス展開していること、デジタルマーケティング事業では主力サービスの運用型広告サービスが高い評価を得ていること、DX事業では成長ドライバーと位置付けているクラウドインテグレーション事業で、米国Salesforceの導入支援・保守・運用等で豊富な実績を誇っていることなどがある。今後もM&Aを積極活用することで、開発体制の強化、新たな柱となる事業の育成、事業間のシナジー創出を推進する方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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1. 事業概要
Orchestra Holdings<6533>は、デジタル広告運用を中心とするデジタルマーケティング事業を主力に、システム開発・IT人材サービスやクラウドインテグレーションを中心とするDX事業、その他として「ウラーラ」を主力としたプラットフォーム事業やタレントマネジメントシステム「スキルナビ」の開発・販売、新規事業などを展開している。デジタルマーケティング事業を第1の柱、DX事業を第2の柱として拡大スピードを加速させると同時に、新規事業の「スキルナビ」を第3の柱とし、マーケティングDX領域のリーディングカンパニーを目指している。
成長戦略としては、M&Aの積極活用により既存事業の拡大スピードを加速させると同時に、成長性・収益性の高い新規事業領域へ投資することで、「創造の連鎖」の拡大を推進するとしている。既存事業のデジタルマーケティング事業は第1の柱として、強みとする運用型広告を中心に市場成長を着実に捉えて全体の成長をけん引する。DX事業は成長ドライバーと位置付けるクラウドインテグレーションの売上拡大を推進することで、急成長市場でのプレゼンスを拡大して早期に第2の収益柱とする。新規事業領域では、新規サービスの開拓によって飛躍的成長を図る。
(1) DX事業
子会社のSharing Innovationsを中心に、大手企業等を対象としてクラウドインテグレーション、Webシステム開発、スマートフォンアプリ開発、IT人材サービス等を展開している。米国Salesforceのマーケティングオートメーション(Marketing Automation)・顧客管理(Customer Relationsship Management)製品の導入支援・保守・運用等をワンストップで提供するクラウドインテグレーションを主力としている。
2018年2月にSalesforceのコンサルティングパートナーに認定された後、ワンストップサービス提供が可能な体制と導入支援実績が高く評価されて、2019年9月にSilver Partner、2020年3月にGold Partnerに認定された。これに加え、2021年5月には「Agile Integration Partner of the Year」を受賞した。
また、子会社のSharing Innovationsは、2020年8月にSalesforceの子会社でBI(Business Intelligence)分析プラットフォームのリーディングカンパニーである米国Tableau Softwareとパートナー契約を締結している。なお、その後の実績が評価され、Tableau SoftwareのSelectパートナーに昇格した。
(2) デジタルマーケティング事業
子会社のデジタルアイデンティティを中心に、インターネット広告に関するサービスとして、運用型広告サービスを主力に、SEO(Search Engine Optimization)コンサルティングサービス、クリエイティブサービス等を展開し、顧客企業のデジタルマーケティング施策に関するトータルソリューションを提供している。
デジタルアイデンティティは、専門的な運用知識、運用実績、高品質な広告運用が評価され、Yahoo!マーケティングソリューションパートナープログラムにおいて、広告運用認定パートナーを6期連続で取得した(本認定制度が発足して以来6期連続の認定パートナーは9社のみ)。このほか、Yahoo!マーケティングソリューションパートナープログラムでは4つ星セールスパートナーにも認定されている(4つ星以上のセールスパートナーは日本で14社のみ)。
(3) その他
プラットフォーム事業では、2014年にサービス開始した「ウラーラ」を主力に、占いを主要カテゴリーとするスマートフォン向けネイティブアプリの企画・開発・運営を展開している。「ウラーラ」は時間課金制ではなく、1文字3円からの文字課金制としている。2021年6月には「ウラーラ」のチャット鑑定数が累計120万件を突破し、2020年12月期の月間平均利用者数は8,400人超、2021年9月時点で鑑定士(占い師)登録数は1,000名以上の規模に拡大している。
新規事業等としては、第3の柱の構築に向けて、子会社の(株)ワン・オー・ワンが展開する、人材マネジメントを「見える可」したSaaS型タレントマネジメントシステム「スキルナビ」(2021年2月に旧 「ESI」から名称変更)事業、子会社の(株)Concerto Partnersが展開するM&Aマッチングプラットフォーム「Concerto」事業、(株)スカイアーチネットワークスと合弁で設立した(株)クラウドアーチが展開するクラウド型コンタクトセンターサービス事業の拡大・収益化に取り組んでいる。このうち「スキルナビ」は、(株)セブン&アイ・フードシステムズ、ソフトバンク<9434>、横河ソリューションサービス(株)のほか、大手鉄鋼系システム会社、大手信託銀行、大手総合印刷会社、大手電機メーカー、大手銀行系システム会社などに導入実績があり、大手企業を中心に導入企業数が順調に拡大している。
さらに、企業ビジョンである「創造の連鎖」を実現すべく、コーポレートベンチャーキャピタルの子会社である(株)Orchestra Investmentが展開する投資事業を通じて、ベンチャービジネスをサポートしている。一例を挙げると、Branding Engineer<7352>が2020年7月に東証マザーズ、ジオコード<7357>が2020年11月に東証JASDAQ、かっこ<4166>が2020年12月に東証マザーズ、ROBOT PAYMENT<4374>が2021年9月に東証マザーズに上場した。
2. セグメント別業績推移
セグメント別業績については、デジタルマーケティング事業が売上高・営業利益とも過半を占めている。直近では、クラウドインテグレーション事業の貢献により、DX事業が急成長していることにも注目したい。
3. 特徴・強み
M&Aを積極活用してIT・DXやデジタルマーケティングといった成長分野にビジネス展開していること、デジタルマーケティング事業では主力サービスの運用型広告サービスが高い評価を得ていること、DX事業では成長ドライバーと位置付けているクラウドインテグレーション事業で、米国Salesforceの導入支援・保守・運用等で豊富な実績を誇っていることなどがある。今後もM&Aを積極活用することで、開発体制の強化、新たな柱となる事業の育成、事業間のシナジー創出を推進する方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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