城南進研 Research Memo(10):2024年3月期に営業利益率10%を目指す(2)
[22/01/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■城南進学研究社<4720>の今後の見通し
(4) 「収益構造改革」の断行
収益構造改革として、不採算教場のてこ入れと業務プロセス改革により、不採算教場ゼロの達成を目指している。現在、不採算事業・商品の整理やビジネスモデルの転換、賃料等のコスト削減を進めており、収益構造を筋肉質なものへと転換しつつある。固定費の削減については2022年3月期でほぼ一巡する見通しだが、引き続きICTの活用による生産性向上に取り組んでいく。
また、戦略的業務提携や子会社とのシナジー効果も追求していく。2021年4月以降の取り組みとしては、同年8月に(株)Inspire Highと「城南予備校DUO」で提供するクリエイティブラーニング講座の共同開発を行うことを発表しており、その第1弾としてInspire High※の教材を活用したクリエイティブラーニング体験講座「台湾デジタル担当大臣 オードリー・タン氏と考える 社会はどう変えられる?」を開催している。今後もクリエイティブラーニング講座を拡充していくことで、「真の学ぶ力の養成」に取り組んでいく方針となっている。
※世界中の想像力と自分をつなぐ、10代のためのEdTechプログラム。プログラムを通じて、普段触れ合う機会の少ないアーティストや起業家、研究者などクリエイティブに生きる大人たちと、答えのない問いについて考え、同世代で共有し合う双方向型のプログラム。2020年度に経済産業省が主導する「未来の教室」実証事業にも採択されている。
また同年9月には(株)キャリア・マム※と業務提携を発表しており、同社が提供する各ブランドに対して、キャリア・マムが保有する多様な人財を活用する新たなサービスを共同開発していくことを発表した。第1弾として時期は未定ではあるものの、「デキタス」会員に向けたアフターフォローサービスをキャリア・マムに業務委託する構想を立てている。教員資格保持者を中心に、学習指導経験のある人財によるコーチングサービスとなり、「デキタス」のオプションサービスとして提供していくものと予想される。同社にコスト負担は発生せず、サービス料金の一部を手数料収入として得るビジネスモデルとなる。
※全国11万人の在宅ワーク会員を活用したアウトソーシング事業を主に展開している。
さらに、同年11月には(株)SARUCREWと業務提携し、12月よりSARUCREWが開始する知育玩具の月額レンタルサービスにて提供される知育玩具の監修を「くぼたのうけん」で行うことを発表している。収益への直接的な影響は軽微だが、レンタルサービスが拡大していけば「くぼたのうけん」の認知度向上による生徒数増加が期待される。
(5) クレド経営に基づいた人財育成
自ら考えて行動する社員を育成することによって、経営理念やクレド(行動指針)、ビジョンに基づく行動の喚起と、エンゲージメント(会社への信頼・愛着心)の高い組織の構築を目指していく。また、グループの発展に寄与する人財の採用と成長を促すための人事評価制度の構築についても取り組んでいく予定だ。
なお、SDGsへの具体的な取り組みについて、同社は「質の高い教育の提供」として、「デキタス」の提供による不登校生徒や学習塾のないエリアへの学習機会の提供を推進している。また、「ジェンダーの平等実現」として、女性の活躍の場を広げるべく保育事業の拡大に取り組んでいる。こうしたSDGsへの取り組みが評価され、2021年4月に川崎市から「かわさきSDGsゴールドパートナー」に認証されたことを発表している。そのほかにも、SDGsについてどのように貢献していくかのアイデアを、社員だけでなくアルバイトや生徒・保護者などあらゆる関係者へ広く募集し、そのなかから優秀と認められたものを表彰する「城南SDGsアワード」を創設し、大賞受賞企画については今後のビジネスに取り込んでいく予定にしている。そのほか、成城大学とのコラボレーションによるSDGsを題材としたクリエイティブラーニング講座も開催している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(4) 「収益構造改革」の断行
収益構造改革として、不採算教場のてこ入れと業務プロセス改革により、不採算教場ゼロの達成を目指している。現在、不採算事業・商品の整理やビジネスモデルの転換、賃料等のコスト削減を進めており、収益構造を筋肉質なものへと転換しつつある。固定費の削減については2022年3月期でほぼ一巡する見通しだが、引き続きICTの活用による生産性向上に取り組んでいく。
また、戦略的業務提携や子会社とのシナジー効果も追求していく。2021年4月以降の取り組みとしては、同年8月に(株)Inspire Highと「城南予備校DUO」で提供するクリエイティブラーニング講座の共同開発を行うことを発表しており、その第1弾としてInspire High※の教材を活用したクリエイティブラーニング体験講座「台湾デジタル担当大臣 オードリー・タン氏と考える 社会はどう変えられる?」を開催している。今後もクリエイティブラーニング講座を拡充していくことで、「真の学ぶ力の養成」に取り組んでいく方針となっている。
※世界中の想像力と自分をつなぐ、10代のためのEdTechプログラム。プログラムを通じて、普段触れ合う機会の少ないアーティストや起業家、研究者などクリエイティブに生きる大人たちと、答えのない問いについて考え、同世代で共有し合う双方向型のプログラム。2020年度に経済産業省が主導する「未来の教室」実証事業にも採択されている。
また同年9月には(株)キャリア・マム※と業務提携を発表しており、同社が提供する各ブランドに対して、キャリア・マムが保有する多様な人財を活用する新たなサービスを共同開発していくことを発表した。第1弾として時期は未定ではあるものの、「デキタス」会員に向けたアフターフォローサービスをキャリア・マムに業務委託する構想を立てている。教員資格保持者を中心に、学習指導経験のある人財によるコーチングサービスとなり、「デキタス」のオプションサービスとして提供していくものと予想される。同社にコスト負担は発生せず、サービス料金の一部を手数料収入として得るビジネスモデルとなる。
※全国11万人の在宅ワーク会員を活用したアウトソーシング事業を主に展開している。
さらに、同年11月には(株)SARUCREWと業務提携し、12月よりSARUCREWが開始する知育玩具の月額レンタルサービスにて提供される知育玩具の監修を「くぼたのうけん」で行うことを発表している。収益への直接的な影響は軽微だが、レンタルサービスが拡大していけば「くぼたのうけん」の認知度向上による生徒数増加が期待される。
(5) クレド経営に基づいた人財育成
自ら考えて行動する社員を育成することによって、経営理念やクレド(行動指針)、ビジョンに基づく行動の喚起と、エンゲージメント(会社への信頼・愛着心)の高い組織の構築を目指していく。また、グループの発展に寄与する人財の採用と成長を促すための人事評価制度の構築についても取り組んでいく予定だ。
なお、SDGsへの具体的な取り組みについて、同社は「質の高い教育の提供」として、「デキタス」の提供による不登校生徒や学習塾のないエリアへの学習機会の提供を推進している。また、「ジェンダーの平等実現」として、女性の活躍の場を広げるべく保育事業の拡大に取り組んでいる。こうしたSDGsへの取り組みが評価され、2021年4月に川崎市から「かわさきSDGsゴールドパートナー」に認証されたことを発表している。そのほかにも、SDGsについてどのように貢献していくかのアイデアを、社員だけでなくアルバイトや生徒・保護者などあらゆる関係者へ広く募集し、そのなかから優秀と認められたものを表彰する「城南SDGsアワード」を創設し、大賞受賞企画については今後のビジネスに取り込んでいく予定にしている。そのほか、成城大学とのコラボレーションによるSDGsを題材としたクリエイティブラーニング講座も開催している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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