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霞ヶ関キャピタル Research Memo(8):物流施設開発事業への注力を継続することにより、2ケタ増収増益を見込む

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

● 2022年8月期の業績見通し
今後の経済見通しについて霞ヶ関キャピタル<3498>は、コロナ禍の収束には未だ不透明感があるものの、国内外のワクチン接種の普及拡大とともに経済活動は徐々に回復していくことを基本シナリオとしている。ただ、変異型ウイルスの拡大や国内外における感染者数の増加等の懸念もあり、コロナ禍の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視しつつ2022年8月期業績予想を策定している。

2022年8月期の連結業績予想については、2022年4月に売上高の上方修正を発表した。売上高で22,500百万円(前期比57.4%増)、営業利益で1,850百万円(同39.2%増)、経常利益で1,500百万円(同44.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で1,000百万円(同26.0%増)を見込んでいる。当初コンサルティング報酬による収入を想定していた案件が実際の不動産売買を伴う取引となったことに加え、レジデンスファンドの組成が前倒しで進捗しており、同社が保有する賃貸マンションの売却が早まったことにより、売上高は期初予想を4,000百万円上回る予想である。なお、販売構成の変化により利益率の変動を伴ったため、各利益は期初計画を据え置いている。業績目標の達成のために同社では、物流施設開発事業を軸としながらホテル開発事業及びその他事業の成長力を高める方針だ。なお、通期予想に対する進捗率は売上高で47.0%、営業利益で24.7%、経常利益で15.1%、親会社株主に帰属する当期純利益で13.1%と利益面で進捗が鈍化しているように見えるものの、第2四半期業績が過去最高の売上高・利益を達成したこと、ファンド売却益やフィー収入は下期偏重の傾向が強いことなどから、達成の可能性は高いと弊社では見ている。

物流施設開発事業においては、EC市場の拡大や冷凍冷蔵倉庫に対する高い需要に支えられ、物流施設開発は活況を呈しており、中期的にもこのトレンドは継続すると見込んでいる。加えて、パートナー企業との合弁会社設立などの協業施策等の戦略を活用することで、今後も物流関連市場領域での活動に注力する方針だ。なお、物流施設開発事業の組織立上げに関わる人材採用などの先行投資は2021年8月期で一巡しており、物流施設用地の売却については業績の達成状況を見ながら売却時期を調整するようだ。一方、ホテル開発事業においては、コロナ禍の影響からの回復には渡航制限の解除及び規制緩和の実現が課題であり、短期的には急激な回復は難しい状況にあると弊社では見ている。また、自然エネルギー事業については、太陽光発電が成熟市場となり採算が取れにくくなっていることから、今後は風力発電施設開発を強化する方針である。なお、ファンド組成やヘルスケア関連施設開発事業などのその他事業については、2023年8月期以降に収益貢献する見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)




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