テクマト Research Memo(8):長期契約案件の増加に伴い流動資産の前渡金、流動負債の前受金が増加
[22/06/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
テクマトリックス<3762>の2022年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比12,507百万円増加の52,503百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び現金同等物が3,521百万円、営業債権及びその他の債券が2,010百万円、前渡金が4,142百万円、前払保守料が938百万円それぞれ増加した。前渡金と前払保守料については、情報基盤事業における長期契約案件の増加やストック型サービスの拡大が主な増加要因となった。非流動資産では有形固定資産が783百万円減少した一方で、その他の金融資産が1,175百万円、繰延税金資産が730百万円それぞれ増加した。なお、旧PSPの連結化による影響額は株式取得日(2022年2月15日)における旧PSPの取得資産合計が7,001百万円(うち、現金及び現金同等物2,994百万円)だったことから、ほぼ同程度の増加要因になったと見られる。
負債合計は前期末比8,660百万円増加の32,301百万円となった。流動負債では契約負債が6,284百万円、営業債務及びその他の債務が789百万円、未払法人所得税が577百万円それぞれ増加した。契約負債の増加については長期契約の増加やストック型サービスの拡大に伴う前受金の増加が主因となった。非流動負債ではリース負債が926百万円減少した一方で、退職給付に係る負債が637百万円増加した。有利子負債は304百万円の減少となった。なお、旧PSP分の引受負債については株式取得日において3,420百万円となった。資本合計は前期末比3,847百万円増加の20,202百万円となった。利益剰余金が1,698百万円増加したほか、旧PSPの連結化及び旧NOBORIの利益増に伴い、非支配持分が1,673百万円増加したことによる。
経営指標を見ると、親会社所有者帰属持分比率は前期末比4.7ポイント低下の32.4%となったが、これは将来売上計上される前受金の増加が主因となっている。一方で、有利子負債比率は同3.0ポイント低下の6.4%となり、手元キャッシュも180億円以上と潤沢なことから、財務基盤の強化がさらに進んだものと判断される。収益性については、本社移転関連費用を計上したことや、アプリケーション・サービス事業の収益性低下によって前期比で低下したものの、ROEで14.9%、売上収益営業利益率で10.2%とそれぞれ10%台を維持した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
3. 財務状況と経営指標
テクマトリックス<3762>の2022年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比12,507百万円増加の52,503百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び現金同等物が3,521百万円、営業債権及びその他の債券が2,010百万円、前渡金が4,142百万円、前払保守料が938百万円それぞれ増加した。前渡金と前払保守料については、情報基盤事業における長期契約案件の増加やストック型サービスの拡大が主な増加要因となった。非流動資産では有形固定資産が783百万円減少した一方で、その他の金融資産が1,175百万円、繰延税金資産が730百万円それぞれ増加した。なお、旧PSPの連結化による影響額は株式取得日(2022年2月15日)における旧PSPの取得資産合計が7,001百万円(うち、現金及び現金同等物2,994百万円)だったことから、ほぼ同程度の増加要因になったと見られる。
負債合計は前期末比8,660百万円増加の32,301百万円となった。流動負債では契約負債が6,284百万円、営業債務及びその他の債務が789百万円、未払法人所得税が577百万円それぞれ増加した。契約負債の増加については長期契約の増加やストック型サービスの拡大に伴う前受金の増加が主因となった。非流動負債ではリース負債が926百万円減少した一方で、退職給付に係る負債が637百万円増加した。有利子負債は304百万円の減少となった。なお、旧PSP分の引受負債については株式取得日において3,420百万円となった。資本合計は前期末比3,847百万円増加の20,202百万円となった。利益剰余金が1,698百万円増加したほか、旧PSPの連結化及び旧NOBORIの利益増に伴い、非支配持分が1,673百万円増加したことによる。
経営指標を見ると、親会社所有者帰属持分比率は前期末比4.7ポイント低下の32.4%となったが、これは将来売上計上される前受金の増加が主因となっている。一方で、有利子負債比率は同3.0ポイント低下の6.4%となり、手元キャッシュも180億円以上と潤沢なことから、財務基盤の強化がさらに進んだものと判断される。収益性については、本社移転関連費用を計上したことや、アプリケーション・サービス事業の収益性低下によって前期比で低下したものの、ROEで14.9%、売上収益営業利益率で10.2%とそれぞれ10%台を維持した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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