ディーエムソリュ Research Memo(7):5つのサービスを持つ強みを生かして利益回復へ
[22/06/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高17,972百万円(前期比7.7%増)、営業利益220百万円(同123.3%増)、経常利益223百万円(同120.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益144百万円(同2,524.9%増)と見込んでいる。コロナ禍に加え原燃料高や円安、ウクライナ情勢などの影響により、日本経済は引き続き不透明な状況で推移していくものと考えられる。このような市場環境下でディーエムソリューションズ<6549>は、5つのサービスを展開するポートフォリオ効果を生かして利益を回復させる方針である。
ダイレクトメール事業においては、引き続き顧客の新規開拓を推進し、売上の拡大を図っていく考えである。ダイレクトメールサービスは、シェアアップしながら引き続き堅調に売上を伸ばしていくことが想定される。フルフィルメントサービスは、2021年10月に実施した増床の稼働率が向上するうえ、増床規模が大きく大手顧客が新規で加わっても依然キャパシティに余裕があるため、今後の収益性向上につながると見込まれている。この結果、ダイレクトメール事業の収益は、リスクもほとんどなく成長を続けることが予想される。インターネット事業においては、デジタルマーケティングサービスは引き続き堅実な成長が続く見込みである。一方、バーティカルメディアサービスは、検索順位が低調に推移しているメディアサイトの立て直しや新しいメディアサイトの制作に注力することで収益改善を目指すが、状況の厳しさから背伸びをしない予算となったようだ。アパレル事業では、同社ノウハウを駆使し、ECサイトリニューアルによる注文率の改善や、マーケティングと物流に対するデジタルマーケティングサービスやフルフィルメントサービスとの連携・支援による新規顧客の獲得と既存顧客取引の拡大、メーカー別注によるオリジナル商品の開発、経営体制の強化など、今後の成長に向けた施策を本格化する計画である。輸入販売のため現在の円安はリスクで、値上げは避けられないと思われるが、ビアトランスポーツの主力商品である無地Tシャツ等のベーシックウェアは定番品が多いため、需要は一定程度維持されると予想する。バーティカルメディアサービスの収益改善次第で、営業利益が大きく伸びることになりそうだ。
他に類を見ないソリューションカンパニーへ飛躍
3. 中長期成長イメージ
コロナ禍やウクライナ情勢など様々なリスクは残るが、経済環境は平時に向けて動き出している。こうした環境のなか、同社は「ダイレクトメール事業、インターネット事業、2つのインフラを生かしたシナジー効果を最大限発揮し、事業領域を拡大していく」という考えのもと、ダイレクトメール事業とインターネット事業という2つのビジネス基盤を連携し、自社ECやEC支援といったEC領域を拡大する方針である。2024年3月期以降には、拡大し有機的に結びついた事業ポートフォリオをベースに、他に類を見ないソリューションカンパニーへと飛躍する考えである。具体的な各事業の位置付けと中期成長イメージは、トップシェアのダイレクトメールサービスを土台にフルフィルメントサービスの成長を加速させ、競争力の高いビジネス基盤かつ安定収益基盤として強化・拡充を図る。その上で、インターネット事業の競争力を高め、他の事業拡大を支援するキービジネスとして、短中期的に利益回復〜成長を目指す。さらに、成長市場にある「EC領域」がダイレクトメール事業とインターネット事業という2つの基盤の間に納まることで、リスク分散とシナジーというポートフォリオ効果をより一層創出し、成長による企業価値の増大につなげていく考えである。他に類を見ないソリューションカンパニーへの飛躍とは、まさにこうしたビジネスモデルの進化を指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<SI>
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高17,972百万円(前期比7.7%増)、営業利益220百万円(同123.3%増)、経常利益223百万円(同120.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益144百万円(同2,524.9%増)と見込んでいる。コロナ禍に加え原燃料高や円安、ウクライナ情勢などの影響により、日本経済は引き続き不透明な状況で推移していくものと考えられる。このような市場環境下でディーエムソリューションズ<6549>は、5つのサービスを展開するポートフォリオ効果を生かして利益を回復させる方針である。
ダイレクトメール事業においては、引き続き顧客の新規開拓を推進し、売上の拡大を図っていく考えである。ダイレクトメールサービスは、シェアアップしながら引き続き堅調に売上を伸ばしていくことが想定される。フルフィルメントサービスは、2021年10月に実施した増床の稼働率が向上するうえ、増床規模が大きく大手顧客が新規で加わっても依然キャパシティに余裕があるため、今後の収益性向上につながると見込まれている。この結果、ダイレクトメール事業の収益は、リスクもほとんどなく成長を続けることが予想される。インターネット事業においては、デジタルマーケティングサービスは引き続き堅実な成長が続く見込みである。一方、バーティカルメディアサービスは、検索順位が低調に推移しているメディアサイトの立て直しや新しいメディアサイトの制作に注力することで収益改善を目指すが、状況の厳しさから背伸びをしない予算となったようだ。アパレル事業では、同社ノウハウを駆使し、ECサイトリニューアルによる注文率の改善や、マーケティングと物流に対するデジタルマーケティングサービスやフルフィルメントサービスとの連携・支援による新規顧客の獲得と既存顧客取引の拡大、メーカー別注によるオリジナル商品の開発、経営体制の強化など、今後の成長に向けた施策を本格化する計画である。輸入販売のため現在の円安はリスクで、値上げは避けられないと思われるが、ビアトランスポーツの主力商品である無地Tシャツ等のベーシックウェアは定番品が多いため、需要は一定程度維持されると予想する。バーティカルメディアサービスの収益改善次第で、営業利益が大きく伸びることになりそうだ。
他に類を見ないソリューションカンパニーへ飛躍
3. 中長期成長イメージ
コロナ禍やウクライナ情勢など様々なリスクは残るが、経済環境は平時に向けて動き出している。こうした環境のなか、同社は「ダイレクトメール事業、インターネット事業、2つのインフラを生かしたシナジー効果を最大限発揮し、事業領域を拡大していく」という考えのもと、ダイレクトメール事業とインターネット事業という2つのビジネス基盤を連携し、自社ECやEC支援といったEC領域を拡大する方針である。2024年3月期以降には、拡大し有機的に結びついた事業ポートフォリオをベースに、他に類を見ないソリューションカンパニーへと飛躍する考えである。具体的な各事業の位置付けと中期成長イメージは、トップシェアのダイレクトメールサービスを土台にフルフィルメントサービスの成長を加速させ、競争力の高いビジネス基盤かつ安定収益基盤として強化・拡充を図る。その上で、インターネット事業の競争力を高め、他の事業拡大を支援するキービジネスとして、短中期的に利益回復〜成長を目指す。さらに、成長市場にある「EC領域」がダイレクトメール事業とインターネット事業という2つの基盤の間に納まることで、リスク分散とシナジーというポートフォリオ効果をより一層創出し、成長による企業価値の増大につなげていく考えである。他に類を見ないソリューションカンパニーへの飛躍とは、まさにこうしたビジネスモデルの進化を指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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