Bエンジニア Research Memo(3):ITエンジニアリング領域とマーケティング領域の2軸で事業展開(1)
[22/06/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
Branding Engineer<7352>は主にエンジニアに関する4事業を行う「エンジニアプラットフォームサービス」とマーケティングに関する事業を行う「マーケティングプラットフォームサービス」の2つのサービスを中心に展開している。
1. エンジニアプラットフォームサービス
(1) Midworks事業
Midworks事業はフリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスであり、主としてフリーランスエンジニアを企業のDXニーズ全般にアサインしている。運営するサイト「Midworks」へのフリーランスのIT人材の登録は、2021年12月末時点で20,000人を超えており、ITエンジニアを中心とした人材リソースを提供している。企業のDXをサポートしながら、企業から多種多様な案件を獲得し、IT人材の新しい働き方を推進している。
Midworks事業のサービスを継続的に利用することでクライアント企業は安定的にITエンジニアの人材確保ができる。また、クライアント企業の正社員エンジニアとフリーランスを絡めた組織設計とすることで柔軟な組織設計が可能になることや、開発フェーズに沿って要求するスキルを持ったエンジニアを必要数だけ割り当てられるなど、スポットでの組織拡大・縮小対応が可能となる。これにより組織に柔軟性が発生し、効率化やコスト削減につながるというメリットが得られる。一方、同事業の登録ITエンジニアのメリットとしては、ITエンジニアがスキルを生かして収入を増やそうとする際の選択肢の1つとなることである。独立するに当たっての不安材料である収入の不安定性、スキル維持及びその向上、保障の非充実、そのほかの経費負担の発生などが要因となり、独立に踏み切れないITエンジニアも存在している。そのため同社では同事業においてITエンジニアが抱える独立に対する不安材料を、キャリアカウンセラーによるサポートや福利厚生の提供などにより可能な限り最小化し、ITエンジニアが安心して独立できる支援サービスの提供を実現している。また、クライアントとの入念な事前打ち合わせや同社独自のマッチングシステムの活用により、スキルや業務内容に関するミスマッチを防いでいる。
なお「Midworks」は、ゼネラルリサーチによる「IT系フリーランス専門エージェントサービス」調査※において「エンジニアが選ぶIT系フリーランス専門エージェントサービス」「案件充実度の高いIT系フリーランス専門エージェントサービス」「価格満足度の高いIT系フリーランス専門エージェントサービス」で、それぞれ3年連続1位となっている。
※調査概要:IT系フリーランス専門エージェントサービス/調査期間:2019年8月26日〜28日、2020年10月12日〜14日、2021年11月24日〜25日/調査方法:インターネット調査/調査対象:2019年全国の20代〜50代の男女 1,075名、2020年全国の20代〜50代の男女 1,007名、2021年全国の20代〜50代の男女 1,017名
(2) tech boost事業
tech boost事業はフリーランスエンジニアを目指す人を対象に、通学及びオンライン形式にてプログラミング教育を提供する学習サービス「tech boost」を展開している。実務経験を有する現役エンジニアが受講生の学習をサポートし、基本的なWeb開発言語から、AIやIoT、ブロックチェーンといった最先端の革新技術まで、受講者の経験やニーズに応じた幅広い学習機会を提供している。また、DXに対応できるビジネスマンとなるために必要なIT知識を得る研修からITエンジニア向けの実践的な研修まで、ニーズに適した法人研修の提案も行う。
現在多くのプログラミングサービスが市場に存在しているなかで、「tech boost」の特長としては、メンターが学生やスクールの卒業生ではなく、現役エンジニア100%で構成され、そのなかでマンツーマンのコーチング制を採用している点にある。これによって、より実際の業務に近い力を身に付けることが可能になる。また、その後のインターンや就職・転職・独立などのキャリアに対するサポートが充実している点も強みであると考えられる。希望者に対しては履歴書や職務経歴書の添削などの転職対策も提供しており、Midworks事業やTechStars事業といった同社の別事業とも連携しながら学習内容を実務で生かすためのキャリア形成まで支援している。
(3) FCS事業
FCS事業は、自社にエンジニア部門を有していないために自社開発を行うことができない企業に対して、受託開発及びエンジニア部門立上げに関するコンサルティングを行っている。人員採用からその後のチーム組成まで、各企業のニーズに合わせたサービスが可能である。同事業の大きな特長としては、単なる受託開発ではなく、エンジニア部門の立上げまでコンサルティング可能な点にあり、企業のDX推進に関するあらゆるコンサルティングを提供する。
エンジニア部門を有していないために開発を諦めていた企業が自社開発を行えるようになることから、対象顧客の増加にも寄与している。
(4) TechStars事業
TechStars事業は、ITエンジニアに特化した転職支援サービスでサイト「TechStars Agent」を運営している。同社の強みは「Midworks」や「tech boost」との連携にある。データベースは人材紹介サービス事業者向けに提供されている有料の人材データベースに加え、他事業を通じて蓄積された膨大な人材データである。同社ではこのデータを活用し、企業の採用基準に合致する候補者の効率的な抽出を行っている。つまり「TechStars Agent」は、顧客企業にとっては、採用が決まって初めて報酬が発生する仕組みに加え、予め採用基準に合致した求職者に対して求人案件を打診するブティック型の支援方法であるため、採用基準と求職者のスキルとのミスマッチが起きにくい点、求職者にとってもスキルミスマッチでの離職を防げるのと同時にスキルベースでの対等な交渉関係となれることから、双方大きなメリットがある。
同事業はこれらの特長をもって高効果の求人案件提案を行うことができている点において強みがあるものと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)
<EY>
Branding Engineer<7352>は主にエンジニアに関する4事業を行う「エンジニアプラットフォームサービス」とマーケティングに関する事業を行う「マーケティングプラットフォームサービス」の2つのサービスを中心に展開している。
1. エンジニアプラットフォームサービス
(1) Midworks事業
Midworks事業はフリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスであり、主としてフリーランスエンジニアを企業のDXニーズ全般にアサインしている。運営するサイト「Midworks」へのフリーランスのIT人材の登録は、2021年12月末時点で20,000人を超えており、ITエンジニアを中心とした人材リソースを提供している。企業のDXをサポートしながら、企業から多種多様な案件を獲得し、IT人材の新しい働き方を推進している。
Midworks事業のサービスを継続的に利用することでクライアント企業は安定的にITエンジニアの人材確保ができる。また、クライアント企業の正社員エンジニアとフリーランスを絡めた組織設計とすることで柔軟な組織設計が可能になることや、開発フェーズに沿って要求するスキルを持ったエンジニアを必要数だけ割り当てられるなど、スポットでの組織拡大・縮小対応が可能となる。これにより組織に柔軟性が発生し、効率化やコスト削減につながるというメリットが得られる。一方、同事業の登録ITエンジニアのメリットとしては、ITエンジニアがスキルを生かして収入を増やそうとする際の選択肢の1つとなることである。独立するに当たっての不安材料である収入の不安定性、スキル維持及びその向上、保障の非充実、そのほかの経費負担の発生などが要因となり、独立に踏み切れないITエンジニアも存在している。そのため同社では同事業においてITエンジニアが抱える独立に対する不安材料を、キャリアカウンセラーによるサポートや福利厚生の提供などにより可能な限り最小化し、ITエンジニアが安心して独立できる支援サービスの提供を実現している。また、クライアントとの入念な事前打ち合わせや同社独自のマッチングシステムの活用により、スキルや業務内容に関するミスマッチを防いでいる。
なお「Midworks」は、ゼネラルリサーチによる「IT系フリーランス専門エージェントサービス」調査※において「エンジニアが選ぶIT系フリーランス専門エージェントサービス」「案件充実度の高いIT系フリーランス専門エージェントサービス」「価格満足度の高いIT系フリーランス専門エージェントサービス」で、それぞれ3年連続1位となっている。
※調査概要:IT系フリーランス専門エージェントサービス/調査期間:2019年8月26日〜28日、2020年10月12日〜14日、2021年11月24日〜25日/調査方法:インターネット調査/調査対象:2019年全国の20代〜50代の男女 1,075名、2020年全国の20代〜50代の男女 1,007名、2021年全国の20代〜50代の男女 1,017名
(2) tech boost事業
tech boost事業はフリーランスエンジニアを目指す人を対象に、通学及びオンライン形式にてプログラミング教育を提供する学習サービス「tech boost」を展開している。実務経験を有する現役エンジニアが受講生の学習をサポートし、基本的なWeb開発言語から、AIやIoT、ブロックチェーンといった最先端の革新技術まで、受講者の経験やニーズに応じた幅広い学習機会を提供している。また、DXに対応できるビジネスマンとなるために必要なIT知識を得る研修からITエンジニア向けの実践的な研修まで、ニーズに適した法人研修の提案も行う。
現在多くのプログラミングサービスが市場に存在しているなかで、「tech boost」の特長としては、メンターが学生やスクールの卒業生ではなく、現役エンジニア100%で構成され、そのなかでマンツーマンのコーチング制を採用している点にある。これによって、より実際の業務に近い力を身に付けることが可能になる。また、その後のインターンや就職・転職・独立などのキャリアに対するサポートが充実している点も強みであると考えられる。希望者に対しては履歴書や職務経歴書の添削などの転職対策も提供しており、Midworks事業やTechStars事業といった同社の別事業とも連携しながら学習内容を実務で生かすためのキャリア形成まで支援している。
(3) FCS事業
FCS事業は、自社にエンジニア部門を有していないために自社開発を行うことができない企業に対して、受託開発及びエンジニア部門立上げに関するコンサルティングを行っている。人員採用からその後のチーム組成まで、各企業のニーズに合わせたサービスが可能である。同事業の大きな特長としては、単なる受託開発ではなく、エンジニア部門の立上げまでコンサルティング可能な点にあり、企業のDX推進に関するあらゆるコンサルティングを提供する。
エンジニア部門を有していないために開発を諦めていた企業が自社開発を行えるようになることから、対象顧客の増加にも寄与している。
(4) TechStars事業
TechStars事業は、ITエンジニアに特化した転職支援サービスでサイト「TechStars Agent」を運営している。同社の強みは「Midworks」や「tech boost」との連携にある。データベースは人材紹介サービス事業者向けに提供されている有料の人材データベースに加え、他事業を通じて蓄積された膨大な人材データである。同社ではこのデータを活用し、企業の採用基準に合致する候補者の効率的な抽出を行っている。つまり「TechStars Agent」は、顧客企業にとっては、採用が決まって初めて報酬が発生する仕組みに加え、予め採用基準に合致した求職者に対して求人案件を打診するブティック型の支援方法であるため、採用基準と求職者のスキルとのミスマッチが起きにくい点、求職者にとってもスキルミスマッチでの離職を防げるのと同時にスキルベースでの対等な交渉関係となれることから、双方大きなメリットがある。
同事業はこれらの特長をもって高効果の求人案件提案を行うことができている点において強みがあるものと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)
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