データアプリ Research Memo(4):サブスクリプション売上が伸張したことに加え、EDI製品の需要も堅調に推移
[22/07/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2022年3月期の業績概要
データ・アプリケーション<3848>の2022年3月期の連結業績は、売上高が前期比13.7%増の2,301百万円、営業利益が同113.6%増の442百万円、経常利益が同109.4%増の458百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同94.0%増の322百万円となった。また、2021年11月に上方修正した計画比では、売上高で0.9%増、営業利益で16.3%増、経常利益で16.1%増、親会社株主に帰属する当期純利益で17.1%増となり、前期比及び計画比のいずれの数値も上回って着地した。リカーリング売上の構成要素であるサブスクリプション売上が伸張したことに加え、EDI製品の需要も堅調に推移した。
売上面では、ソフトウェアの売り切り型からサブスクリプション型への戦略的シフトを要因として前期比4.7%減となったものの、リカーリングが導入企業数の積み上げにより同24.1%増と好調に推移しソフトウェアの減少分を吸収した結果、全体では同13.7%増収となった。売上構成比では、ソフトウェア(売り切り)が同5.4ポイント低下し27.9%となった一方、リカーリングが同6.0ポイント上昇し71.2%となった。なお、ソフトウェア(売り切り)売上については、期初時点での想定ほどは減少していないようだ。これは、「EDI2024年問題※」に向け、更新需要が前倒しで発生していることに起因すると弊社では見ている。
※東日本電信電話(株)および西日本電信電話(株)(NTT東日本/西日本)が2024年1月から2025年1月にかけて固定電話網を順次IP網化することを受け、加入電話やISDN回線を使っていたEDIはインターネットEDIに切り替える必要があること。
製品別売上高※では、戦略製品が前期比12.3%減の347百万円、主力製品のうちEDI系製品が同40.7%増の446百万円、EAI統合製品が同10.2%減の50百万円、Any系製品が同2.6%増の89百万円となった。戦略製品は「ACMS Apex」が前期の大型案件の反動で減収となった。一方、EDI系製品は期初時点では減収を見込んでいたが、EDI製品の需要が堅調に推移した結果、大幅な増収となった。
※2022年3月期から売り切りとサブスクリプションを合計して開示している。
利益面では、ストック型ビジネスであるリカーリングの増収効果に加えて、各種経費の見直しや最適化も寄与し大幅な増益となった。売上総利益は前期比8.2%増加し、売上総利益率は同3.6ポイント低下して70.7%となった。また、販管費は同8.6%減少し、販管費率は同12.6ポイント低下して51.5%となった。なお、2022年3月期は会計処理上の影響により、売上原価として計上する開発コストが増加し、販管費として計上する研究開発費が減少している。ただし、全体としての研究開発費はおおむね売上高の2割程度で推移しており、将来に向けた研究開発投資戦略に変更はない。この結果、営業利益率は同9.0ポイント上昇して19.2%、経常利益率は同9.1ポイント上昇して19.9%、親会社株主に帰属する当期純利益率は同5.8ポイント上昇して14.0%となった。
無借金経営で高い健全性を維持
2. 財務状況
2022年3月期末の資産合計は前期末比257百万円増加し4,884百万円となった。主に現金及び預金が250百万円増加した。負債合計は同92百万円増加し1,045百万円となった。主に未払法人税等が95百万円増加した。純資産合計は同165百万円増加し3,838百万円となった。主に利益剰余金が191百万円増加した。この結果、自己資本比率は同0.8ポイント低下して78.6%となった。弊社では、自己資本比率が引き続き高水準であること、無借金経営であることなどから、財務面で高い健全性が維持できていると評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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1. 2022年3月期の業績概要
データ・アプリケーション<3848>の2022年3月期の連結業績は、売上高が前期比13.7%増の2,301百万円、営業利益が同113.6%増の442百万円、経常利益が同109.4%増の458百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同94.0%増の322百万円となった。また、2021年11月に上方修正した計画比では、売上高で0.9%増、営業利益で16.3%増、経常利益で16.1%増、親会社株主に帰属する当期純利益で17.1%増となり、前期比及び計画比のいずれの数値も上回って着地した。リカーリング売上の構成要素であるサブスクリプション売上が伸張したことに加え、EDI製品の需要も堅調に推移した。
売上面では、ソフトウェアの売り切り型からサブスクリプション型への戦略的シフトを要因として前期比4.7%減となったものの、リカーリングが導入企業数の積み上げにより同24.1%増と好調に推移しソフトウェアの減少分を吸収した結果、全体では同13.7%増収となった。売上構成比では、ソフトウェア(売り切り)が同5.4ポイント低下し27.9%となった一方、リカーリングが同6.0ポイント上昇し71.2%となった。なお、ソフトウェア(売り切り)売上については、期初時点での想定ほどは減少していないようだ。これは、「EDI2024年問題※」に向け、更新需要が前倒しで発生していることに起因すると弊社では見ている。
※東日本電信電話(株)および西日本電信電話(株)(NTT東日本/西日本)が2024年1月から2025年1月にかけて固定電話網を順次IP網化することを受け、加入電話やISDN回線を使っていたEDIはインターネットEDIに切り替える必要があること。
製品別売上高※では、戦略製品が前期比12.3%減の347百万円、主力製品のうちEDI系製品が同40.7%増の446百万円、EAI統合製品が同10.2%減の50百万円、Any系製品が同2.6%増の89百万円となった。戦略製品は「ACMS Apex」が前期の大型案件の反動で減収となった。一方、EDI系製品は期初時点では減収を見込んでいたが、EDI製品の需要が堅調に推移した結果、大幅な増収となった。
※2022年3月期から売り切りとサブスクリプションを合計して開示している。
利益面では、ストック型ビジネスであるリカーリングの増収効果に加えて、各種経費の見直しや最適化も寄与し大幅な増益となった。売上総利益は前期比8.2%増加し、売上総利益率は同3.6ポイント低下して70.7%となった。また、販管費は同8.6%減少し、販管費率は同12.6ポイント低下して51.5%となった。なお、2022年3月期は会計処理上の影響により、売上原価として計上する開発コストが増加し、販管費として計上する研究開発費が減少している。ただし、全体としての研究開発費はおおむね売上高の2割程度で推移しており、将来に向けた研究開発投資戦略に変更はない。この結果、営業利益率は同9.0ポイント上昇して19.2%、経常利益率は同9.1ポイント上昇して19.9%、親会社株主に帰属する当期純利益率は同5.8ポイント上昇して14.0%となった。
無借金経営で高い健全性を維持
2. 財務状況
2022年3月期末の資産合計は前期末比257百万円増加し4,884百万円となった。主に現金及び預金が250百万円増加した。負債合計は同92百万円増加し1,045百万円となった。主に未払法人税等が95百万円増加した。純資産合計は同165百万円増加し3,838百万円となった。主に利益剰余金が191百万円増加した。この結果、自己資本比率は同0.8ポイント低下して78.6%となった。弊社では、自己資本比率が引き続き高水準であること、無借金経営であることなどから、財務面で高い健全性が維持できていると評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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