東京通信 Research Memo(7):事業シナジーの発揮による持続的成長シナリオの構築に向けた取り組みを進めている
[22/08/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
1. 2022年12月期の業績見通し
東京通信<7359>の2022年12月の連結業績見通しは、売上高5,300百万円、営業利益10百万円(同97.9%減)、経常利益10百万円(同97.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失140百万円(前期は当期純利益202百万円)である。同社グループでは第二創業期を迎えて、2022年2月に成長戦略を策定しており、世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットになることを目指している。そういったなか、2022年12月期は一時的な費用の拡大(新規事業を中心とした先行投資、本社移転の費用計上など)に踏み切っている。既存事業(インターネットメディア事業、プラットフォーム事業、インターネット広告事業)で創出した利益を複数の新規事業へ投資し、事業ポートフォリオを拡大し、次なる収益柱の確立を目指していく考えである。
セグメント別の見通しは以下の通りとなっている。
(1) インターネットメディア事業
インターネットメディア事業の業績見通しは、売上高3,240百万円(前期比1.2%減)、セグメント利益432百万円(同36.4%減)である。売上高は「Save them all」に続くヒット作を創出できていないなどの状況を考慮している。セグメント利益は、減収に伴う減益に加え、東アジアへのアプリ提供の本格化、Play-to-Earn領域のインセンティブゲーム、自社コンテンツの家庭用ゲーム機等のプラットフォームへの展開、ECサイトでの音声コンテンツ販売、教育関連アプリの開発等の新規領域への挑戦を目的とした追加開発を行う先行投資に関わる影響も見込んでいる。
(2) プラットフォーム事業
プラットフォーム事業の業績見通しは、売上高1,728百万円(前期比35.7%増)、セグメント利益216百万円(同18.3%増)である。売上高は、電話占い「カリス」に加え、電話占いのノウハウを活用した恋愛相談サービスも計画中であり、それらが堅調に推移することが考慮されている。また、2022年12月期第3四半期以降には、ライブコマース「PCAN LIVE」やメッセージアプリ「B4ND」がリリースされる予定である。セグメント利益には、新規事業(ヘルステックアプリ「OWN.」、ライブコマース「PCAN LIVE」、メッセージアプリ「B4ND」)の先行投資に関わる影響が含まれている。
(3) インターネット広告事業
インターネット広告事業の業績見通しは、売上高244百万円(前期比51.4%増)、セグメント損失18百万円(前期は営業利益51百万円)である。売上高は堅調であった既存案件の需要が落ち着き、第1四半期、第2四半期のトレンドが継続することが見込まれている。利益については、SEOコンサルティングサービスなどの新規商材開発のための費用増が考慮されている。
(4) その他セグメント
その他セグメントにおいては、売上高88百万円(前期比383.7%増)、セグメント損失144百万円(前期はセグメント損失112百万円)の見通しである。投資事業やソリューションセールス事業に加え、事業ポートフォリオの拡大を見込み、メタバース事業及びデジタルサイネージ事業の取り組みを進めている。なかでも、メタバース事業は、既存事業(インターネットメディア事業、プラットフォーム事業、インターネット広告事業)とのシナジー効果も期待でき、より成長を加速させるための開発体制の強化を計画している。同社はこれらを2023年12月期以降の業績拡大につなげていくとしている。
デジタルビジネス・コングロマリットの実現に向けて、持株会社体制へ移行する予定
2. 中長期の成長戦略
同社は成長戦略として、短期的に「成長ストーリーの確立」、中期的に「デジタルビジネス・コングロマリットへのグループ経営移行」、長期的に「世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットに向けた成長戦略の構築」といったロードマップを策定している。
現在は、成長ストーリーの確立として、事業ポートフォリオの強化及び新規事業・サービスの創出などに取り組んでいる。引き続き、この取り組みを続けていくものの、このたび、同社は次のステップとして、コーポレート機能を担う持株会社とプロフィットセンターとしての各事業を分離し、意思決定を迅速化させるため、2023年に持株会社体制移行と商号変更を行うことを決定した。具体的には、2023年2月までに、持株会社体制への移行及び商号変更に関する議案の取締役会での承認、2023年3月に、商号変更に関する議案の定時株主総会での承認、2023年4月に、持株会社体制への移行及び商号変更を予定している。新商号については、世界を視野に入れてより親しみやすい名称を検討中である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 藤田 要)
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1. 2022年12月期の業績見通し
東京通信<7359>の2022年12月の連結業績見通しは、売上高5,300百万円、営業利益10百万円(同97.9%減)、経常利益10百万円(同97.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失140百万円(前期は当期純利益202百万円)である。同社グループでは第二創業期を迎えて、2022年2月に成長戦略を策定しており、世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットになることを目指している。そういったなか、2022年12月期は一時的な費用の拡大(新規事業を中心とした先行投資、本社移転の費用計上など)に踏み切っている。既存事業(インターネットメディア事業、プラットフォーム事業、インターネット広告事業)で創出した利益を複数の新規事業へ投資し、事業ポートフォリオを拡大し、次なる収益柱の確立を目指していく考えである。
セグメント別の見通しは以下の通りとなっている。
(1) インターネットメディア事業
インターネットメディア事業の業績見通しは、売上高3,240百万円(前期比1.2%減)、セグメント利益432百万円(同36.4%減)である。売上高は「Save them all」に続くヒット作を創出できていないなどの状況を考慮している。セグメント利益は、減収に伴う減益に加え、東アジアへのアプリ提供の本格化、Play-to-Earn領域のインセンティブゲーム、自社コンテンツの家庭用ゲーム機等のプラットフォームへの展開、ECサイトでの音声コンテンツ販売、教育関連アプリの開発等の新規領域への挑戦を目的とした追加開発を行う先行投資に関わる影響も見込んでいる。
(2) プラットフォーム事業
プラットフォーム事業の業績見通しは、売上高1,728百万円(前期比35.7%増)、セグメント利益216百万円(同18.3%増)である。売上高は、電話占い「カリス」に加え、電話占いのノウハウを活用した恋愛相談サービスも計画中であり、それらが堅調に推移することが考慮されている。また、2022年12月期第3四半期以降には、ライブコマース「PCAN LIVE」やメッセージアプリ「B4ND」がリリースされる予定である。セグメント利益には、新規事業(ヘルステックアプリ「OWN.」、ライブコマース「PCAN LIVE」、メッセージアプリ「B4ND」)の先行投資に関わる影響が含まれている。
(3) インターネット広告事業
インターネット広告事業の業績見通しは、売上高244百万円(前期比51.4%増)、セグメント損失18百万円(前期は営業利益51百万円)である。売上高は堅調であった既存案件の需要が落ち着き、第1四半期、第2四半期のトレンドが継続することが見込まれている。利益については、SEOコンサルティングサービスなどの新規商材開発のための費用増が考慮されている。
(4) その他セグメント
その他セグメントにおいては、売上高88百万円(前期比383.7%増)、セグメント損失144百万円(前期はセグメント損失112百万円)の見通しである。投資事業やソリューションセールス事業に加え、事業ポートフォリオの拡大を見込み、メタバース事業及びデジタルサイネージ事業の取り組みを進めている。なかでも、メタバース事業は、既存事業(インターネットメディア事業、プラットフォーム事業、インターネット広告事業)とのシナジー効果も期待でき、より成長を加速させるための開発体制の強化を計画している。同社はこれらを2023年12月期以降の業績拡大につなげていくとしている。
デジタルビジネス・コングロマリットの実現に向けて、持株会社体制へ移行する予定
2. 中長期の成長戦略
同社は成長戦略として、短期的に「成長ストーリーの確立」、中期的に「デジタルビジネス・コングロマリットへのグループ経営移行」、長期的に「世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットに向けた成長戦略の構築」といったロードマップを策定している。
現在は、成長ストーリーの確立として、事業ポートフォリオの強化及び新規事業・サービスの創出などに取り組んでいる。引き続き、この取り組みを続けていくものの、このたび、同社は次のステップとして、コーポレート機能を担う持株会社とプロフィットセンターとしての各事業を分離し、意思決定を迅速化させるため、2023年に持株会社体制移行と商号変更を行うことを決定した。具体的には、2023年2月までに、持株会社体制への移行及び商号変更に関する議案の取締役会での承認、2023年3月に、商号変更に関する議案の定時株主総会での承認、2023年4月に、持株会社体制への移行及び商号変更を予定している。新商号については、世界を視野に入れてより親しみやすい名称を検討中である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 藤田 要)
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