アイリック Research Memo(1):保険分析・販売支援プラットフォーマー。2022年6月期は増収増益
[22/09/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
アイリックコーポレーション<7325>は、自社開発のシステム・サービスを活用し、保険分析・販売支援プラットフォーマーとして事業展開するFintech企業である。自社開発した業界唯一のワンストップ型保険分析・検索システム「保険IQシステム(R)」(以下、「保険IQシステム」)を活用して、1999年に日本で初めてオープンした来店型保険ショップ「保険クリニック(R)」(以下、「保険クリニック」)を直営とFCで全国展開している。保険分析・販売支援プラットフォーマーとして金融機関や保険代理店向けのASシリーズ(「ASシステム」「AS-BOX」)の販売も行っている。また、AIを搭載した非定型帳票対応の次世代型光学的文字認識システム「スマートOCR(R)」(以下、「スマートOCR」)関連を成長分野と位置付けている。
1. 2022年6月期は増収増益で着地
2022年6月期の連結業績は、売上高が前期比12.1%増の5,199百万円、営業利益が同14.3%増の418百万円、経常利益が同15.5%増の432百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.7%増の255百万円となった。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、「コロナ禍」)の長期化により「保険クリニック」(直営店)への新規来店客数が微増にとどまったため保険販売事業の直営店部門・RM部門が伸び悩み、全体として計画を下回ったが、ストック収益が主力のソリューション事業のAS部門や成長分野と位置付けるシステム事業が順調に拡大して増収増益で着地した。なお、期初時点では「保険クリニック」の大規模プロモーションを計画していたが、コロナ禍の影響で十分な効果が見込めないと判断して取りやめた。
2. 2023年6月期は大規模プロモーションの計画により減益予想だが上振れの可能性
2023年6月期の連結業績予想は、売上高が前期比17.8%増の6,122百万円、営業利益が27.2%減の304百万円、経常利益が28.1%減の310百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が30.0%減の179百万円としている。各事業とも順調に伸長して2ケタ増収予想も、「保険クリニック」の大規模プロモーション(TVCM等)計画により広告宣伝費が増加し、システム事業の開発費の増加などを考慮して全体で減益予想としている。新規出店に係る先行投資が2022年6月期までに完了した場合、コロナ禍の影響緩和や大規模プロモーション効果による新規来店客数・成約数増加で利益が出やすい収益体質となっていること、ソリューション事業のAS部門やシステム事業が順調に拡大することを勘案すれば、会社予想に上振れの可能性があると弊社は考えている。
3. Fintech企業として中長期的に成長ポテンシャル大きい
同社はコロナ禍の長期化による事業環境変化に対応して、2023年6月期〜2025年6月期の新たな「3か年計画」を策定した。1年目を「再始動の年」、2年目を「投資継続の年」、3年目を「成長の年」と位置付けて、最終年度となる2025年6月期の目標値に売上高8,495百万円〜8,795百万円、営業利益700百万円〜1,000百万円を掲げた。「保険クリニック」店舗事業及び保険分析・販売支援プラットフォーマーとして収益拡大を図るとともに、成長分野と位置付ける「スマートOCR」の拡販も推進し、業界の枠を超えたFintech企業としての成長を目指す方針だ。弊社ではFintech企業として中長期的に成長ポテンシャルが大きいと評価している。
■Key Points
・来店型保険ショップ、保険分析・販売ソリューション、スマートOCRを展開
・2023年6月期は大規模プロモーションを計画して減益予想だが上振れ余地
・Fintech企業として中長期的に成長ポテンシャル大きい
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<SI>
アイリックコーポレーション<7325>は、自社開発のシステム・サービスを活用し、保険分析・販売支援プラットフォーマーとして事業展開するFintech企業である。自社開発した業界唯一のワンストップ型保険分析・検索システム「保険IQシステム(R)」(以下、「保険IQシステム」)を活用して、1999年に日本で初めてオープンした来店型保険ショップ「保険クリニック(R)」(以下、「保険クリニック」)を直営とFCで全国展開している。保険分析・販売支援プラットフォーマーとして金融機関や保険代理店向けのASシリーズ(「ASシステム」「AS-BOX」)の販売も行っている。また、AIを搭載した非定型帳票対応の次世代型光学的文字認識システム「スマートOCR(R)」(以下、「スマートOCR」)関連を成長分野と位置付けている。
1. 2022年6月期は増収増益で着地
2022年6月期の連結業績は、売上高が前期比12.1%増の5,199百万円、営業利益が同14.3%増の418百万円、経常利益が同15.5%増の432百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.7%増の255百万円となった。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、「コロナ禍」)の長期化により「保険クリニック」(直営店)への新規来店客数が微増にとどまったため保険販売事業の直営店部門・RM部門が伸び悩み、全体として計画を下回ったが、ストック収益が主力のソリューション事業のAS部門や成長分野と位置付けるシステム事業が順調に拡大して増収増益で着地した。なお、期初時点では「保険クリニック」の大規模プロモーションを計画していたが、コロナ禍の影響で十分な効果が見込めないと判断して取りやめた。
2. 2023年6月期は大規模プロモーションの計画により減益予想だが上振れの可能性
2023年6月期の連結業績予想は、売上高が前期比17.8%増の6,122百万円、営業利益が27.2%減の304百万円、経常利益が28.1%減の310百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が30.0%減の179百万円としている。各事業とも順調に伸長して2ケタ増収予想も、「保険クリニック」の大規模プロモーション(TVCM等)計画により広告宣伝費が増加し、システム事業の開発費の増加などを考慮して全体で減益予想としている。新規出店に係る先行投資が2022年6月期までに完了した場合、コロナ禍の影響緩和や大規模プロモーション効果による新規来店客数・成約数増加で利益が出やすい収益体質となっていること、ソリューション事業のAS部門やシステム事業が順調に拡大することを勘案すれば、会社予想に上振れの可能性があると弊社は考えている。
3. Fintech企業として中長期的に成長ポテンシャル大きい
同社はコロナ禍の長期化による事業環境変化に対応して、2023年6月期〜2025年6月期の新たな「3か年計画」を策定した。1年目を「再始動の年」、2年目を「投資継続の年」、3年目を「成長の年」と位置付けて、最終年度となる2025年6月期の目標値に売上高8,495百万円〜8,795百万円、営業利益700百万円〜1,000百万円を掲げた。「保険クリニック」店舗事業及び保険分析・販売支援プラットフォーマーとして収益拡大を図るとともに、成長分野と位置付ける「スマートOCR」の拡販も推進し、業界の枠を超えたFintech企業としての成長を目指す方針だ。弊社ではFintech企業として中長期的に成長ポテンシャルが大きいと評価している。
■Key Points
・来店型保険ショップ、保険分析・販売ソリューション、スマートOCRを展開
・2023年6月期は大規模プロモーションを計画して減益予想だが上振れ余地
・Fintech企業として中長期的に成長ポテンシャル大きい
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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