USENNEX Research Memo(6):2022年8月期は増収増益、期初計画比超過達成と業績好調
[22/11/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2022年8月期の業績動向
USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の2022年8月期の業績は、売上高237,927百万円(前期比14.2%増)、営業利益17,321百万円(同11.0%増)、経常利益16,241百万円(同10.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8,687百万円(同8.0%増)と親会社株主に帰属する当期純利益を除いて2ケタ増収増益となった。期初の計画に対しては、売上高で17,927百万円、営業利益で321百万円、経常利益で241百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で187百万円の超過達成となった。このため、2018年8月期の8ヶ月決算を12ヶ月換算した実質値を基準として、6期連続で過去最高を更新したことになる。なお、「収益認識に関する会計基準」等を2022年8月期期首から適用し、売上高で2,096百万円、売上原価で1,519百万円、販管費で17百万円、営業利益、経常利益および税金等調整前当期純利益でそれぞれ559百万円減少した。増減率については適用前の前期の連結業績を基に計算しており、新たな会計方針を遡及適用していない。
コロナ禍も、2022年8月期の後半においては緊急事態宣言等の行動制限は行われず、日本経済はウィズ/アフターコロナの経済環境が常態化してきた。一方、世界的な原燃料高に加え急速な円安の影響もあって、インフレ圧力がさらに強まっている。このため企業や業務店の多くで商品価格の改定を進めざるを得なくなり、価格高騰による消費意欲の減退や顧客離れが懸念されるような状況となった。さらに、コロナ禍により急拡大したサブスクリプションサービスは、消費者の「サブスク疲れ」からサービスの選別が行われるなど、業務店や同社を取り巻く事業環境は不透明感を増した。このような状況下にいて、同社は中期経営計画「Road to 2025」に沿って顧客の様々な課題を解消する商品・サービスを一気通貫で提供してきた。
この結果、同社は全事業で増収増益となり、連結業績は売上高と各段階利益で過去最高を更新した。期初計画に対しては、巣ごもり需要後も堅調に会員数を伸ばしたコンテンツ配信事業が、円安による海外コンテンツの外貨建支払いの拡大と積極投入した販促により営業利益が未達となった。また、業務用システム事業もマイナタッチを中心に医療機関向けのイニシャル機器販売の弱含みが主因で売上高が未達となった。このほかの事業はすべて売上高・営業利益とも超過達成し、連結業績も超過達成となった。2022年8月期第4四半期の営業利益について、同第3四半期比で約9億円減少したが、これはコンテンツ事業における円安による調達原価上昇と販促強化、店舗サービス事業における一括償却資産の償却費の増加、通信事業における業務店取次の繁忙期の反動減が背景にあり、むしろ余裕含みの企業行動と言うことができる。なお、2021年8月期に発生した特別利益がなくなったため、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比の伸びが低くなった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<SI>
1. 2022年8月期の業績動向
USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の2022年8月期の業績は、売上高237,927百万円(前期比14.2%増)、営業利益17,321百万円(同11.0%増)、経常利益16,241百万円(同10.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8,687百万円(同8.0%増)と親会社株主に帰属する当期純利益を除いて2ケタ増収増益となった。期初の計画に対しては、売上高で17,927百万円、営業利益で321百万円、経常利益で241百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で187百万円の超過達成となった。このため、2018年8月期の8ヶ月決算を12ヶ月換算した実質値を基準として、6期連続で過去最高を更新したことになる。なお、「収益認識に関する会計基準」等を2022年8月期期首から適用し、売上高で2,096百万円、売上原価で1,519百万円、販管費で17百万円、営業利益、経常利益および税金等調整前当期純利益でそれぞれ559百万円減少した。増減率については適用前の前期の連結業績を基に計算しており、新たな会計方針を遡及適用していない。
コロナ禍も、2022年8月期の後半においては緊急事態宣言等の行動制限は行われず、日本経済はウィズ/アフターコロナの経済環境が常態化してきた。一方、世界的な原燃料高に加え急速な円安の影響もあって、インフレ圧力がさらに強まっている。このため企業や業務店の多くで商品価格の改定を進めざるを得なくなり、価格高騰による消費意欲の減退や顧客離れが懸念されるような状況となった。さらに、コロナ禍により急拡大したサブスクリプションサービスは、消費者の「サブスク疲れ」からサービスの選別が行われるなど、業務店や同社を取り巻く事業環境は不透明感を増した。このような状況下にいて、同社は中期経営計画「Road to 2025」に沿って顧客の様々な課題を解消する商品・サービスを一気通貫で提供してきた。
この結果、同社は全事業で増収増益となり、連結業績は売上高と各段階利益で過去最高を更新した。期初計画に対しては、巣ごもり需要後も堅調に会員数を伸ばしたコンテンツ配信事業が、円安による海外コンテンツの外貨建支払いの拡大と積極投入した販促により営業利益が未達となった。また、業務用システム事業もマイナタッチを中心に医療機関向けのイニシャル機器販売の弱含みが主因で売上高が未達となった。このほかの事業はすべて売上高・営業利益とも超過達成し、連結業績も超過達成となった。2022年8月期第4四半期の営業利益について、同第3四半期比で約9億円減少したが、これはコンテンツ事業における円安による調達原価上昇と販促強化、店舗サービス事業における一括償却資産の償却費の増加、通信事業における業務店取次の繁忙期の反動減が背景にあり、むしろ余裕含みの企業行動と言うことができる。なお、2021年8月期に発生した特別利益がなくなったため、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比の伸びが低くなった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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